「ノスタルジー」ヒプノシス レコードジャケットの美学 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
ノスタルジー
ヒプノシスもレコードジャケットもそれを歌った歌手も知らないの。
だから「うおお、あの人が」みたいな興奮はないのね。
中心の語り手はポーなんだけど、若いときは髪をうねうねさせてたけど、今は髪もなくなって短髪で「現代のカッコいいおじさん」になってるの。時代にくっついてる感じがいいね。
ヒプノシスのジャケットもそうなんだよね。
その時代にそれ観たら「うおお、かっけえ! なんだこれ! なんでカッコいいのかわかんないけどかっけえ!」と興奮したと思うな。
いま見ても「イケてる」と思うけど「イケてたよね、アヴァンギャルド」って感じのイケてるなんだよね。
新しきを知るために古きを温ねる目的で観るならいいけど、いま観て「いまの時代だ! すげえ!」とはならない。当たり前かも知れないけど。
それでも、系統が違う作品を次から次へと産み出したのはすごいと思うし、抽象芸術っぽいものを産み出した精神の自由さもすごい。その自由さが、LSDに寄ってるところはある。
観てて面白いし、「そういう時代があったんだな」と知ることもできて良かったよ。
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