HERE 時を越えてのレビュー・感想・評価
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ゼメキスの映像マジック
ロバート・ゼメキスという監督は、時々実験的独自映像に挑戦した作品を作るが、これもその一本。
カメラの位置を固定し、そこに映る太古から現代までの様々な出来事を描き出す。恐竜、アメリカ原住民、そして家が建ってからは、その居間。
主に描かれるのは、二世代の家族だが、せわしなく時代が前後しながら切り替わるので、感興を覚える暇もなく、疲れてしまう。
お洒落な場面転換技法、若者時代から老人までを違和感なく見せるVFXの素晴らしさ、美しい音楽など、いいところも沢山なのだが、ケレンにとらわれ過ぎてしまった。
スクリーンで観る美しい絵本
その地は見ている。
恐竜がいる時代、氷河期、そして草木が生え、先住民、人が住んだ時を、その地に設置された定点カメラ越しで見る話。
恐竜がいた時、先住民達が過ごしてた場所、“その地”の向こう側にある建物の舗装されていない雨の日はぬかるみなデコボコな通り道、…後にその地に一軒家が建ち…。
一軒家購入予算は3000ドル…、彼女マーガレットの妊娠を知り嬉しくて予算オーバーの3400ドルで購入となるけれど、あれっ?その家元々生まれた時から住んでなかったっけ?!が少し頭にあって。
個人的に観てて思ったのは主人公や周りの人のストーリー、その家に住んできた住人達の生活が描かれてるけど、その土地その家が色んな人達を見てきたって感じの印象が強いかな。
本作観る前に解説を先に読んでおいて良かったかも。
クリクリヘアーの若き日のトム・ハンクス
6500万年に及ぶアメリカのある場所の記録である。
しかし、本編に入ってからはそこに建てられた家に入れ替わりに住むいくつかの家族の“生と死”に関するエピソードを時代を超えて描いてる。
居間を俯瞰的に捉える定点カメラでの記録というテイであるが、私には土地に宿る神や精霊の視点のように感じられた。
派手なエピソードもなく、カメラワークのない画面は、淡々としており感情移入し難いが、いつしか、それぞれの家族を“見守る”ような気持ちになっていく…。
そんなことはともかく…
「スプラッシュ」や「ビッグ」の頃の大物俳優になる前の、クリクリヘアーの若いトム・ハンクスに再会出来たことは、とても嬉しい。
技術的冒険作
セブンクラウンハイボール
アメリカのとある家がある場所で巻き起こってきた様々な出来事を、恐竜がいた時代から定点画像でみせる話。
売り文句の通り恐竜がいた様子から始まるけれど、それは最初の数分だけで、後は人が現れてからそこに住んだことがある家族たちの様子をみせて行く。
定点と言いつつワイプで少しズレた場所の様子もあったけどね。
時系列を行ったり来たりしながらみせるつくりではあるものの、プロローグを除いてはそれぞれの家族のドラマは時系列通りで、メインでみせる家族のストーリーもなんてことない普通の家族のお話しだし、時系列を弄る意味も感じられず。
この家族を山場にして全て時系列通りにして、後の家族なんか要らなかったんじゃね?
ある意味群像的な作品だけれど、これと行って刺さるような話しもなく、まあこんなものというか、ふーんという感じ。
そこには何時も一組のカップルが
トム・ハンクスとロビン・ライトの若い表情といい、貼り付けたような画面といい、何だか切り貼りして作られたようなストーリー
家族が一同に集い、新しい命が誕生していく一方呆けて老いてゆく様は寂しさと楽しさが入り混じっていた 家は縛るものでもあるのだな
もう少し伏線回収とかあればもっと面白かったような気がした 個人的には土地、家買う時に昔その土地がどのような場所だったか遡って調べた方がいいって話を思い浮かべてしまった とはいえポール・ベタニーのカメラ抱えて騒いでる喧しい親父振りは面白かったな
アメリカの嫁、姑
アメイジング!ビューティフル!
きっと凄い映画だろうが評価が難しい
ついて行ってイイですか?
場所に歴史あり❗️
主人公トム・ハンクスやその一族の歴史っていうより、徹底してその場所の歴史を描いていた。
見せ方も時間の流れに沿ってということではなく、過去に戻ったり未来に行ったり、画面もカメラはほとんど動かず、同じ場所で人や物が入れ替わる。
今まで観た事のない映画で新鮮で面白かった。
話の内容も派手さはないが、今現実に自分達にも起こりうる問題(結婚、出産、仕事、病気、介護、死)を描いていて、いろいろと考えさせられる映画でもあった。
かと言って暗い映画ではなく、ユーモアもあってクスッと笑えるところもたくさんあった。あの発明家?の夫婦とか最高😆❗️
さすがあの名作「フォレスト・ガンプ」のチームが撮った映画!
素晴らしい作品でした😊
試みは面白い ドラマがなぁ・・・
2025年劇場鑑賞106本目。
エンドロール後映像無し。
家の中を映している映像から始まり、そこを四角で切り取って、そこの中だけ時代が変わり、四角がなくなって時代がそちらに固定され、また四角が出てきて・・・という変わった設定の映画。家から恐竜時代にまでさかのぼって火山が出てきたのにはさすがに山はなくならんやろ、と思っていたらあっさりなくなったー!(笑)
大体6つくらいの時代がメインで、それがどんどん入れ違いででてくるので、正直混乱しますし、そのドラマひとつひとつがそんなに面白くない・・・。トム・ハンクスがCGで10代を演じていて、そこに全然違和感ないのはさすがのロバート・ゼメキスという感じでしたが、これやれちゃうと似た俳優を使って亡くなった人主演で映画撮れそうなんですよね。実際ワイルドスピードでポール・ウォーカーの弟がポール演じていますし。正直ブルース・リーの完全新作は観てみたいです。ブルース・リー対全盛期のジェット・リーとか。でも俳優協会が黙ってないでしょうね・・・。
とにかく、CGの技術にドラマが追いつけてないという感じでした。別に他の若い俳優がやれば済む話ですし。
世界が違って見えてくるーーゼメキスの実験的超意欲作!
映画を観る目的はなんだろう。感動するため、楽しみのため、明日からまた働く活力を得るため……。
さまざまあると思うけれど、観終わったときに、観る前と自分自身の在り方が変わってしまい、同じ世界が違って見える——そんな映画はいい映画だと思う。
そしてこの映画は、まさにそんな作品だった。
西新井の映画館を出て、新興のマンション群と散り始めた桜並木が、映画館に入る前と違って見えた。桜が散り、青く葉を茂らせ、また枯れて、満開の時期がもう何年も繰り返している。新興マンション群ができる前、もっと遠い過去の武蔵野の原野だった頃までもが同時に感じられるような感覚。
中沢新一の『アースダイバー』的な視点といったらいいか、あるいは不遜ながら、神的な視点。「いま、ここ」というのは、長い時間の「いま」の積み重ねによって「ここ」ができている、というような——普段とは違う認知を体験させてくれる映画だった。
事前の評価は、ロバート・ゼメキスの最新作としては考えられないほど低く、映画館も公開したばかりなのに空いていた。
それも、無理はない。この映画は、通常の映画や物語の文法を無視している。カメラ位置を固定し、その一つの視点から見えた数千年間の光景を編集する——これがおそらくゼメキスのアイデアの出発点だろう。そして、そのルール通りに、映画は徹底して作られている。
普通、映画とはカメラが主人公を追い続け、観客はその人物に感情移入して、共にヒヤヒヤし、何らかの達成を手に入れることでカタルシスを得る。
ところが本作は固定カメラだ。主要登場人物として、トム・ハンクスとロビン・ライトが演じる夫婦がいる。だが彼らも、いわゆる「主人公」らしくはない。20世紀を生きた、ごく普通の、真面目に、しかし流されるように生きた夫婦だ。特別なヒーロー的要素はない。
だからゼメキスの過去作の、『フォレスト・ガンプ』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のようなカタルシスを期待すると、それは得られない映画かもしれない。それがこの厳しい評価の理由なのかもしれない。
だが同時に、本作はそれら2作でも展開された、ゼメキスの時間への関心を、さらに先鋭的に形にした作品とも言える。
過去と未来、長い時間の積み重ねによって作られる運命のようなもの。それを今作では、「主人公視点」を極限までそぎ落とし、「時間そのもの」を主役に据えることで表現しようとしたのだろう。
通常の映画の文法を踏み外しているから、期待するカタルシスはない。その代わりに、全く異なる時間の流れを俯瞰するような視点を、観客に体験させてくれる作品になっている。
そしてその視点で人間の人生を眺めると、本当に短く儚い。ヒーローズ・ジャーニーのような輝かしい達成とは縁遠い、市井の一個人として生き、死んでいく。記憶されることもなく、大切な人とのつながりも儚く失われ、手元には何も残らない。
でも、そんな人生が儚くても、とても美しい営みであることを感じさせてくれる。
これは、ロバート・ゼメキスの超意欲的挑戦作だ。普通ではない映画体験をするために、ぜひ観てほしいと思った。僕もまた観るだろう。
期待しすぎたかも…だけど
地球上のある場所・地点から画面を動かさず、太古の時代から現代までのそこで起こった出来事をランダムに…
なるほど面白い視点かもしれないけれど、その位の事はちょっと想像力のある子供なら空想するだろうし、ゼメキス監督ならもう少し面白く出来なかったのだろうかと思ってしまいました。
画面が固定されているせいでキャラクター達の表情も見えずらかったし、だからこそあまり感情移入出来なかったし、感動できなかったかなぁ〜
これは個人々々で大きく意見が分かれそう。
memories of here
面白い捉え方
定点カメラを据えて、そこで起こる事象を描く視点は面白い。
それも過去から現代まで時代を超え、その中で一つの家族を主体として描き、写真のみで描く幸せだけでなく夫婦の在り方、家族、それぞれの想い、すれ違い、時間の経過と状況により人の感情を捉える姿が断片的なものの連続なのだが、人の虚な側面と感情をしっかり描き観てるものの心にすーっと入ってくる。
そしてラストの2人のシーンが過ごした時間と共に思い出となる時間を共感させてくれる。
米国の劣等感をコントにして笑えないコメディ‼️❓
貴重な映像体験
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