「実話ベースだけど真の芯まで掘り下げられていないような」ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
実話ベースだけど真の芯まで掘り下げられていないような
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ナチスドイツとユダヤ人、この構図の作品は「ヒトラーのための」「関心領域」「リアル・ペイン」など、いずれも心にグサグサ、刺さってくるのですが、本作は同朋を売る側の話で心は苦しくなるのですが、今一つ入り込めなかった。
何故だろうと考えると、登場人物、特に男性が誰が誰だか区別がつかなかったのが一転。
そしてもう一つは空襲シーンがあって敗戦の色が見え始めてはいたけれど、もうナチス体制崩壊の差し迫った時期のシーンが無かったからではないかと思うのです。
ユダヤ人への迫害が時の経過とともに実はどうだったのか?誰かへの忖度なのか核心部分が表現されていればもっとリアルで響いてきたのにと少し残念でした。
それでも人間の尊厳って何だろうとか、終戦後の裁判におけるステラの態度、その後の自死に向かう心の変容とは?なんていろいろ考えるところが多かった。
だけどちょっとワチャワチャしすぎだったかな。
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