「半端ないグロテスク」邪悪なるもの かもしださんの映画レビュー(感想・評価)
半端ないグロテスク
導入の長回しワンカットで行われる銃声に関する会話だけで外ではただならぬ事態が勃発していると伝えてしまう手際の良さ。
一気に物語の中へと入り込んでしまいました。
そして翌朝のグロ・シーン。
半分になった身体からはみ出すスパゲッティ描写が映し出され免疫のない人を全力で篩にかけてきます。
以降、汚らしくも痛々しい特殊メイクが頻繁に画面を汚していきます。
更に子供だろうと容赦ないグロ描写までも盛り込んできます。
米国のホラー映画では二の足を踏むような残酷描写に隣に座っている方は笑い声をあげて喜んでいらっしゃいました。
以前に監督が手がけた「テリファイド」よりも更にグレード・アップしておりました。
また、「テリファイド」の時にあった「物語の狂言回しがシチュエーションによって変わる」という事もないので、キャラに感情移入したい人には鑑賞しやすい中身になっていたと思います。
とはいえ、主役の男たちを含めて登場人物の全てがポンコツすぎて呆れてしまう事が頻繁に起こってしまうかもしれません。
特に女性の扱いが酷かったかな。
喚いたり、怯えたり、物語の弊害として扱われているので、見ていて「痛々しい」感情しかわいてきませんでした。
それでも、そうしたポンコツ野郎たちが気にならないほど「汚く」て「気持ち悪い」展開が観る者を麻痺させてきます。
「米国の手緩いグロは飽き飽きだ」という人や、「グロならばご飯三杯はいける」という人ならばきっと満足できる事と思います。
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