クリスマスはすぐそこにのレビュー・感想・評価
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思いやりの精神(以上のなにか)
月は自分では光り輝くことなく、太陽の輝きを反射する鏡の役割をしている。それはつまり人と人との関わり合いに言えることだ。たとえば家庭の問題に身体的や精神的など問題を抱えながら様々な人や生き物が共存する今の世界で本当の多様性や、支え合い相互扶助の精神。
互いに何か問題や障壁を抱えながらもこの世の中でどうにか立ち上がり歩もうとしている者同士、人と人とが手を取り合い、助け合うことで、世界は少しずつでも良くなり輝くのではないかと。みんなで一致団結ひとつの大きなムーンになろう!
デヴィッド・ロウリー✕アルフォンソ・キュアロンが贈る言葉にはできない"クリスマス・スピリット"思いやりの精神以上の何か、少しうれしくてどこか悲しいクリスマスシーズンにぴったりなお手製の温度感、人のぬくもりを包まれるようにしっかりと感じられる映画の魔法にほっこり。
本来ならば年がら年中、1年365日24時間いつだって必要なものだけど、これからのシーズン益々必要になって、きっとキリスト教徒であれば尚の事考えたり刺さる機会の増えるであろうテーマやメッセージが静かに染み入り胸を打つよう。
とにかく映像的にもすごかったし、あたたかくも考えさせられるホリデイ映画の新たな良作。
メリークリスマス!
月の表現の意味は?
ルーニー・マーラー、
ケーシー・アフレックの、
素晴らしい作品、
「セインツ‐約束の果て‐」の、
監督、脚本で知ったデヴィッド・ロウリー。
多彩な人だ。
冒頭の、
ムーン登場時の光源は、
ケーシー、グリーンのドラゴンから繋がる魂の光としての、
月の表現なんだろうが、
今作に関しては、
メタ的にこの世界線の外から懐中電灯で照らしているという意味なんだろうか。
それは置いといて、
本作は、
ストップモーションアニメという表現技法の可能性を再確認させてくれる、内容も心温まる作品だ。
ストップモーションアニメは、
粘土や人形などを少しずつ動かして撮影し、
再生、上映することで動きを表現するアニメーション手法である。
古くはクレイアニメと呼ばれる粘土を用いたストップモーションアニメが特に注目を集めていた。
クレイアニメの魅力は、
ひとコマひとコマが手作業で作られることで生まれる温かみと、
不自然な動きによって生まれる独特のユーモア、
反対にそれを利用した怖めの作品も多数存在する。
本作は、
紙のクラフトワークのような、
独特なルックで描かれたストップモーションアニメと、
3Dアニメーションを巧みに組み合わせている。
このハイブリッドな手法は、
傑作、
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」
が有名なので言及はしない。
(こちらは人形主体のハイブリッド)
そんな高いハードルが基準値になっているが、
本作もかなり良くできている。
紙や木のテクスチャーを張り付けた、
動きの愛らしさは、
アナログでは出せない緻密な動きだ。
おまえが弾いてるんかい、
からの、
おまえが唄うんかい、
からの、
wellwellwell。
おもろ過ぎるー
鳥類の威圧感、恐怖感と、
おとぼけ感もお約束、
「バグズライフ」のようでもある。
しかしまあ、
デヴィッド・ロウリー、
次はどんなジャンルで驚かせてくれるのだろう。
キュアロンと組んでいるのであれば、
「ゼロ・グラビティ」級の衝撃を期待してしまう。
メリークリスマス
クリスマススピリット(思いやりの精神)
クリスマスシーズンのニューヨークを舞台に迷子のフクロウの子どもと少女が出会い家族のもとに帰省するため冒険を繰り広げる。”クリスマススピリット(思いやりの精神)”。迷子者同士がクリスマスの街並みを奔走する。クリスマスの魔法が舞い降りる。最近はどのサブスクでもクリスマス商戦ムービーが賑わう本日からDisney+にて見放題配信スタート!まず主人公がフクロウで真っ先に今年観たイルミネーションの「FLY!/フライ!」(’24)を連想。またライカスタジオが製作したようなストップモーションのようなきめ細やかさもある。ロックフェラープラザ周辺の映像化もよく描写してる。振り返えるとなんてことない些細な題材だが、動物対動物あるいは人対動物の意思疎通の暖かみを、クリスマスシーズンの幸福のグルーヴへ乗せて昇華させている。にしてもニューヨークへ旅行したくなる作品だった。
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