「面白かった」満ち足りた家族 ツネさんの映画レビュー(感想・評価)
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・エゴイストだらけの映画だった。金持ちの苦悩っていう感じかな、と思ったら息子と娘が暴力沙汰を起こしてから、ぐっと身近な感じがした。倫理と感情とのはざまで、当事者の二人は全然悩んでなくて、それが実子でこれからこんな子供とどうやっていけばいいんだって思うと怖くなった。自首をさせようとした弟をいさめた兄が、そのあと二人が命を軽んじている事実を知って自首をさせることにした都合の良さに激昂した弟との会食シーンで、自首をさせることが唯一の正しい事なんだっけ?とわからなくなっていった。その後、弟が兄貴を車でひき殺した。結果、自首したのかどうか、家族たちのが末路は想像にお任せって感じで終わった。答えのない問いの話でとても面白かった。
・認知症の母親を弟が施設に入れるのを拒んだ際に、兄だったかが世間体を気にしてるのか?に対して、気にしてないのか?っていう返答に驚いた。自分だったら施設に入れられるならすぐ入れたいと思った。
・一時の感情で路上生活者の命を奪った金持ちの息子と娘がゲラゲラ笑ってあんなの死んだって仕方ないっしょって笑いながら話している事が恐ろしかった。
・父親の最後の自首の決断が妥当だと思った。子供のために起訴された方がよいと思う側だけれど自分には子供がいないので今はそう思うだけかもしれない。実際居たら自首しなくてもって思うかもしれない。
・家族間でのコミュニケ―ションを取ってこなかった代償っていう感じに見えた。自分も金はないけどあんまり変わらない気がした。
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