「面白いが、しかし……」満ち足りた家族 水原秀策さんの映画レビュー(感想・評価)
面白いが、しかし……
どんな人間にもある二面性がよく表現できている。特に金目当てで後妻に収まったような若妻の使い方がうまい。彼女が一番実は人間味に溢れてるというのはよかった。
また弁護士の兄の変化も展開が巧妙で納得できる。あんな映像見せられたらそうなるでしょと。
出てくる子供がみなサイコ的なのは笑ってしまった。いや違うか。大なり小なり子供なんてあんなものかも。とりあえず自己弁護するよな、全子供が。
問題は弟の医者の変化がちょっと不自然に感じること。彼への追い込み方が足りない。だからあのラスト、ちょっと無理があると思う。そこが減点ポイント。
※ その後原作を読んでみた。これは原作のほうが圧倒的に面白い。正直改悪されてる。特に「弟」を原作では「信頼できない語り手」として使ってるのにそこをばっさりなくしたのは大きな失敗だ。
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