「起こりうる不幸」満ち足りた家族 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
起こりうる不幸
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器を満たすものは喜ばしいものだけでもないようだ。
色んなストレスが撒きちらかされていて、韓国ならではのものもあれば、そうでないものまで。多かれ少なかれ僕らはそんなストレスと共に生きている。
まるで降り積もる雪のようだった。
徐々にゆっくりと蓄積されていく結晶たち。そんなものが日常から降り積もる。
まだ耐えれる。
まだ逃がせる。
まだ流せる。
…そんな呟きを日々、呪文のように唱えてる。
でも限界はくる。いや、きっかけかもしれない。
それが子供の問題ならば尚更捨ておけない。
浮浪者を子供たちが2人がかりで暴行する。
そんな問題が降り掛かってきた日にゃ、それまでどうにかしてやり過ごしてきたストレスは、一気に満たされ溢れ出す。とめどなく土石流の如く。
トドメは子供たちの本心なのだろう。
次世代モンスターが育ってる。
アレらが大人になった世界は救いがない。
自首させる決断をした兄は正解だと思う。
何がどうなってあんなモンスターが育つのか?その土壌にこそ問題があるのだと思われる。
で、弟は兄を轢き殺す。死人に口無し…とはいかない。問題を先送りにしただけだろう。嫁は一部始終を聞いている。そして、腕のいい弁護士を雇って過失致死を勝ち取るのであろう。
兄にとっては因果応報ではある。
とは言え…全く救いのないはなしである。
正直、趣味が悪い。
人と社会のダークサイドの話だ。
たまに出くわすその手の韓国作品…後味が悪い。
とは言え、おそらく万人に関わる話ではあって、些細なキッカケで同じような境遇には陥る。
ハッキリと他人事とは言えない話だ。
考えたくない問題が満載の作品だった。
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