「またすごいものを作ったなあ!!」満ち足りた家族 めるさんの映画レビュー(感想・評価)
またすごいものを作ったなあ!!
韓国映画ってほんまにクオリティ高いなあ。感心してしまう。何がすごいって人間の醜悪な部分とか心の機微をとてもうまく描いている作品が多いと思う。確かにあるある!というのが韓国映画の魅力。
本作はとある家族たちが子どもの起こした出来事により崩壊していく様子をそれぞれの視点から描いている。
私たち観客は、家族の生々しいやりとりを観ながら行末を見守る。その人の立場によって誰目線でみるかわかれるかもしれない。
以下ネタバレ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
弟夫婦のほう。ジェギュは最初、親として自首させることこそが最善の道と言っていたが、息子が自分の言葉で改心してくれた!これでやり直せるって信じたかったんやよね。きっと。親として子どもを正しい方向に導くことができたという確信があの音声によって揺らいでしまったんやろうなあ。自分の言葉が全く響いていなかったというショックがあのラストの暴走につながったのかな。
妻は事件以降周りは全く見えておらずとにかくなんとか子どもを法律で裁かせずに守ることで必死。
一方の兄夫婦は最初は自分の不利益を考えた結果、最初は現状維持を貫いていたが自分が担当している案件の加害者と接し正しいことではないのではと自らの行動に疑念を持つ。妻は一番客観的。我々観客もこの妻の目線で物語を追っていく人が多いのかな?一番最初に本性を見抜いてたんやね。ちょっと距離が遠い人のほうが案外気がつくものなのかもしれない。
娘が全く反省していないのはわかりやすいけれど息子のほうは…親と子どもは別人格というが…。
ラストはああ…嫌な予感と思ったが当たってしまった。あの子どもたちはどうなるんやろうか。警察も事件の経緯を調べるやろうし、兄妻が証言するだろう。どちらにしても子どもたちも法で裁かれる運命なんやろうなあ。
救いがない。
共感&コメントありがとうございます。
私も韓国映画を観始めたのはこの数年のことで、毎回クオリティの高さに驚くばかりです。
邦画にももっと頑張ってもらいたいです。