アーサーズ・ウイスキーのレビュー・感想・評価
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終わり良ければすべて良し
夫が亡くなる前に作っていたウィスキー。学生時代の仲良し3人組で飲んでみると何と若返ったー!って話。
で、この3人思い思いにやりたかった事をする。
このやりたいことが3人ともチープでガッカリした。ずーっと年の若い男の子に抱かれたいとか。こんなことしかないの?
もし過去に戻れたらと誰しも一度は考えた事があるだろう。私なら小学生からやり直したい。心臓外科の権威になりたかったけど化学が苦手だった。だから小学生からやり直して化学の勉強をたっぷりしたい。
若返った時の演技は良かった。ちゃんと中身はお婆ちゃんに見えた。クラブのシーンで踊る所なんか躍り方が古くて良かった。
『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』にも昔に行った主人公が踊るシーンがあったけど今風の躍り方をしていて凄く違和感があった。その点『アーサーズ・ウィスキー』はよく考えられていた。
ラストの前向きな展開は良かったからポイント少しアップ。
ジェンダーの問題を意識させようとはしていない?
若返りの薬ってとても魅力的だけど、実際に目の前に置かれたときに自分だったらどう使うのか迷う気がする。この映画を観ても考えることは多い。体だけ若返っても、センスや心は若くならない。話す言葉やファッションセンスを若者に寄せるのはとても苦労するはずだ。
それでも本作のように、若返って若い異性との恋愛に走るのもアリ。他にやりたいことがあれば試みるのもアリだ。コメディテイストだから、若返った3人の行動を面白く描こうとしていることは伝わった。でも、それほど笑えない。自分が若返る側の年齢ではなく、彼女たちのように若返る側の年齢に近いからなのかも。
男性3人が若返ってすることを想像するとあんなことにはならない(んじゃないかと予想する)。ある意味ジェンダーの問題を意識させる内容だった。でも、若返る時間が限られているからという理由もあるが、あの女性たちがやろうとすることは(映画として)あまり痛快ではなかった。脚本上用意されているトラブルやアクシデントは若干意外だったが、それも時代の流れを考えるとそんなものだよなと納得できるレベルのもの。設定が面白いだけに少しもったいないなと感じてしまった。
久々に見るボーイ・ジョージは嬉しかったが、コーラスでステージに上がったならちゃんとあそこでコーラス入れろや!と思ってしまったのも事実。全体的に笑いにしても痛快さにしても、こちらが想定したものを上回るものではなかった。気軽に楽しめるものの、深みに欠ける感じだ。嫌な気分にはならなかったから一応3.5とした。
そんなに若返りたい?
ウイスキーを飲んで若返る設定、面白い。この3人は、人生を後悔してるのかな?そんな風に、見えなかったから、単純に、70代の思考で、20代の体を持って、楽しんだだけかな。
一人、亡くなった、そこは、ちょっと残念って思ったけど、概ね、楽しいお話でした。
歳をとると、若いって良いなとか、若い頃は良かったなとか思うことも多いけど、私は、今の自分も好き。いろいろな沢山の選択をして、今があるんだけど。たらればを考えたことはあるけど、後悔することはない。彼女たちも、そう思えたんじゃないかな。
設定はよくあるものであろうが、まぁおすすめ枠か。
今年41本目(合計1,583本目/今月(2025年2月度)4本目)。
夫が先に他界して、倉庫か何かを掃除していたらウィスキーを見つけて、それを飲んだら若返ったという女性のお話。
まぁ、設定がそれだけ(そのあと、女子3人旅が始まる)だし、かなりギャグ映画に寄せたところはありますが、(きわめて広義にとった場合の)広い意味でのシスターフッドの映画とは言えるし、そうした関係で人を不愉快にさせるような発言がほぼほぼ出てこなかったので良かったかな、といったところです。
こう、何かを考えるという問題提起の映画を多く流すことがあるテアトル梅田(旧シネリーブル梅田)ですが、こうしたギャグオンリーだけの映画は珍しいなぁ…といった一日であったところです。
採点上特に気になる点までないのでフルスコアです。
思わず「友情に乾杯!」って言いたくなる
限られた時間のなかで。
発明家だった亡き夫の作業部屋でもある納屋を片付け始めた70歳前後の妻ジョーンと親友リンダとスーザンに巻き起こる話。
納屋の片付け中に見つけた“夫の発明した若返るウイスキー”それを知らず夜に乾杯、飲み過ぎて目覚めると若返った姿に驚くも…、男との出会いを求めカフェ、夜のクラブへと繰り出す3人だったが…。
冒頭のコミカルなBGMのなか発明成功、喜んで外に出たら落雷で死亡な夫から面白い。残された妻ジョーンと親友リンダ、スーザンの会話もずっと面白くて微笑んで見てられる。
ウイスキー効力約6時間、20代前後に若返り残り少ないウイスキーで楽しむ姿と見せてくけど。貯金全額下ろし持株売ってのラスベガス…、リンダの展開は残念ではあったけれど、歳を重ねても、若返っても可愛く素敵な3人の関係性には観てて涙で。
ジョーンの思い出の場所へ向かう道中のキッチンカーの彼とスーザンの恋、バイでもあったジョーンと彼女の再会にも涙で、コメディベースの中にちょっと泣けるもありで面白かった!
コメディだとしても雑過ぎ
コメディとはいえ展開が雑過ぎて物語に全く入っていけませんでした。さらに、主人公の三人は長い人生いったいどんな生き方をしてきたのか、若返ってやりたいのは色恋のことばかり。あの歳になったら色恋とかどうでもいいだろうと思いますが…他にやり残したこととかないのでしょうか?ラストの方は感動させにきますがそれも雑で、何ともつまらない作品でした。
70代が素敵
「敵」を見た後なので、主人公がまるで対極で唖然とする。
儀助さんのわびしく哀しい老境と、この3人の生き生きした日常の差よ。
ポイントは「トモダチ」の存在でしょう。
おばさんたちはなんだかんだでトモダチ作って複数でつるむのが上手い。
人生貪欲に楽しむ気満々、トモダチ同士一緒に年を取って、ガタがきた身体を自虐ネタにして笑い飛ばし助け合いながら楽しく過ごせればそれでよし、いろんなものから解放され身軽になったら、それ以降は自分自身のためだけに人生を謳歌する所存。
女子高校生並みに身軽になったタイミングで、ほんとに若返ったら!という夢のある話で、おば(あ)さんたちのワクワク感が伝わって私もウキウキしました。
でもシンデレラくらいの時間でしかないのでできることが限定的、一晩でできる「若くないとできないこと」と考えるとああいうことになるんだろう。でも、意外と「年をとってもできること」だったりもする。
若い3人はとってもキュートだけど、70代のままで十分に素敵。
重ねた年輪は嫌悪するものじゃなく、辛い経験もあるが愛おしいものだと思う。
リンダはずっと自分の来た道に自信が持てず後悔ばかりだったが、ドラァグクイーンの言葉に腹おちして、その年輪に刻まれた、ふたりの友だちがいる自分の時間に満足して逝ったのでしょう。
残された二人には、これからの未来がまだまだ続く。
年齢はただの数字、自分はそう思える境地にはまだなれませんが、いい言葉だと思います。
ジョーンがバイセクシュアルというのは、またそれ?で特にそうじゃなくても良いような気がするけど昔の恋人と笑顔で再会できて良かった。
息子は薄々感づいていたのか、母に対してわだかまりを抱いていたが成人して大人同士として歩み寄れたのも良かった。
スーザン、70代でもキュートだけど、大胆すぎてちょっと恥ずかしいです。
元気に歌うボーイ・ジョージが見られて感涙モノ!
つい一緒に口ずさんでしまったわ!
お姉様方との共演、60代の彼がワカモノに見えるじゃないですか。
アーサーがあまり偲んでもらえなくてちょっとかわいそうだけど、チャーミングなお姉様方の姿に元気出ました。
一晩だけ、肉体だけ20代になれたら、自分だったら何するかな、と帰り道に想像して二度楽しめました。
イギリス人のライフスタイルが伺えて、そういうところも面白かった。
ひねりはほとんどないけど…
この映画🎞観て、とっても心がリフレッシュ出来ました。
普通に楽しめた。
「敵」の後では観ないことをお勧めします。
冒頭、雷鳴鳴り響く小屋でアーサーが発明に成功するところ、やはり「バック・トゥー・フューチャー」を想起させるし、若返った女子3人がやり残したことを追い求めていくあたり「最高の人生の見つけ方」とかを連想する(邦画だけど)まあとってもありきたりの展開。
目当てのダイアン・キートン演ずるリンダはどちらかというと脇役で、中途半端に難病ものの設定もあったりして、ということで、いまひとつ乗り切れないのです。
ダイアン・キートンは未だにカッコいい。だから彼女中心の展開であれはもっとポップで楽しかったかもしれない。メインのジョーンを演ずる女優さんは老け役も若返る役の両方が優等生的で今ひとつ。
年をとっても笑い声で誰だか分かるというところはとてもチャーミングだった。
やっぱり私自身が昨日「敵」を観てしまっているからですね。年取って惨めな老人と自分を同一化してしまっているのでどうも乗り切れない。先にこちらを観ておけば良かった。
自分と闘わない
三つ子の魂百までも
70代女子の大冒険⭐️
「ファ、ファンタジー?」ハリーポッターもどきの冒頭に興味深々…どんな展開が待ち受けているのかと
若返り!?この手のジャンルは時折見かけておりましたがこのお3人はシニアにしてはかなりチャーミングでお洒落!グルメで好奇心旺盛!
これこそがかっこいい歳の重ね方と思えました
20代に戻った3人もキュートでしたが70代のままの方が私は絶対的に好きです!
昔に戻りたいっ!ではなく昔が楽し過ぎたから今が幸せ!1日1日に感謝する人生を送れたら最高だと…
最近は終活コメディの女王に君臨するダイアン・キートン!シニア女性だけでなく大人女子のファッションアイコンとしても今後の活躍を楽しみにまた励みにして行きたいと思います
そして何よりも大切な物は終活を共に彩り過ごせる友達なんですよね!
ボーイ・ジョージがとても楽しそうにしていらして良かったです⭐️
年齢なんてただの数字。楽しむ気持ちに年齢制限はない。
発明家の旦那が遺したウイスキーを飲んだ仲良し高齢女子3人組が20代に若返った!3人は人生最後の女子会にラスベガスへ!
人生とは、若さとは何かを気付かせてくれるハートフル・コメディ。
70代を迎えるジョーンは、冴えない発明家の夫アーサーを落雷の事故で失くしてしまう。葬儀を終え、親友のリンダ、スーザンと共に彼が発明で使っていた納屋を掃除しようとすると、飲酒をしないはずのアーサーが隠していたウイスキーのボトルを見つける。その夜、彼女達はアーサーを偲んでウイスキーを開ける。翌朝、目を覚ました彼女達は、全員20代に若返っていた。
突然の事態に戸惑いながらも、すぐさま3人は取り戻した若さを謳歌しようとする。しかし、現代的な若者の生活が分からない3人は、最初の若返りを上手く過ごせず、ウイスキーの効き目が切れて元に戻ってしまう。やがて3人は、やりたい事リスト(バケットリスト)をそれぞれ作成し、貴重な若返りを有効活用しようとする。
「ウイスキーを飲んだら若返る」という、名探偵コナン君も真っ青の荒唐無稽なアイデア一つで突っ走る。しかし、意外にもウイスキーによる若返りに頼るばかりではなく、後半は現在の自分と向き合い、別れや新たな繋がりを経て、残された人生を謳歌する展開へと向かってゆく。
繰り返しウイスキーを飲んで若返る中で、次第に若返りの時間が短くなって行くのはお約束。
オスカー女優ダイアン・キートンの演じるリンダが特に素晴らしく、夫に裏切られた過去の清算の為に若返って会いに行くシーンはスカッとさせられた。また、3人の中で唯一息を引き取る事になってしまう彼女は、クライマックスのラスベガス旅行では若返りをする事なく、「若返った自分は、本当の自分じゃないみたい。ありのままの自分を楽しむ」と、最期まで自分らしくある事を選択する。長い間、過去への後悔に囚われ続けていた彼女が、ようやくありのままの自分を受け入れられて良かった。
歌手でもあるルルが演じるスーザンは、可愛らしいおばちゃんという印象だった。ジョーンやリンダとは違い結婚歴が無く、その事に対する後悔を背負っている。
「年齢なんてただの数字よ」
本作でも最も印象に残るであろう、この素敵な台詞。それを度々口にするスーザンが1番、“年齢”に囚われながら生きている。キッチンカーの店主ジェームズと恋仲になる事を年齢を理由に懸念し、ウイスキーで度々若返っている。しかし、回数に限りのあるウイスキーではいつまでも隠し通す事は出来ない。だからこそ、彼女もまたありのままの自分を受け入れて、勇気を出してジェームズに真実を告げる。料理に対する深い愛情と理解が、ジェームズに目の前に居る彼女があのスーザンなのだと納得させる瞬間の暖かさが良い。
本作の主人公ジョーンを演じたパトリシア・ホッジは、TVや舞台を中心に半世紀以上も活躍してきた大ベテランだそう。
ちょっと気の強そうな見た目に反して、パートナーであったアーサーへの深い愛や、友人達への理解を示す暖かい女性。しかし、息子に対してだけは、少々棘のある一面が垣間見える。
バイセクシャルの為、若かりし頃に恋したカレンという女性を探し続けており、若返りの半分をこのカレンという女性の捜索に充てている。しかし、捜索は思うようにはいかず、息子の気遣いが発見の鍵となる。
ようやくカレンに辿り着いたジョーンは、最後のウイスキーで若返り、病室の彼女を訪ねる。恐らく、「美しい思い出の中の自分として会いたい」という乙女心によるものだろうが、最後は効き目の薄れたウイスキーの影響でしっかりと現在の自分の姿で再会を果たす。過去と現在、2つの自分の姿で愛する人と再会する展開への持って行き方が良かった。
ラスト、ジョーンとスーザンは亡くなったリンダとの約束を果たすように、スカイダイビングに挑む。若さを取り戻し、それぞれが過去と向き合いながら現在のありのままの自分を受け入れられるようになったからこそ、彼女達は全力で“今”を楽しめるようになったのだ。
エンドロールでの、ラスベガスのステージ上で現在の姿を演じたキャスト3人と、過去の姿を演じたキャスト3人が、共に歌い踊るサービスは個人的に◎。
本作の公式サイトで、ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤氏が素晴らしい文を寄せている。
【アーサーのウィスキーって、その醸成期間だけ若返るということかしら。
ウィスキーは熟成させなきゃ美味しくないように、人生だって熟成が必要。
人は若返りだけを求めると
他人もそこにしか興味を持たなくなるという悲しさよ!】
そう、人生を豊かにするのは、決して若さだけではない。長い時間を掛けて、過去を積み重ね、“熟成”させたからこそ見えてくる景色もあるはずだ。若返りのウイスキーを手にした3人は、ファッションや流行を現代に寄せようと努力するが、やがてありのままの自分を受け入れて人生を楽しむ選択を出来るようになる。
誰にだって「若い時代」は存在する。大事なのは、“その頃、その時代に「若さ」を持っていたからこそ経験してきた事。その時に見た景色”だと思うのだ。
【青春とは、人生のある時期をいうのではなく、心のありようを呼ぶのだ】
サムエル・ウルマンの『青春の詩』にあるように、自分の中に「今を楽しむ。今だからこそ出来る事を楽しむ」という意思を宿してさえいれば、人はいつまでだって若くいられるのだろう。スーザンが最後に言った「楽しむ気持ちに年齢制限はない」という台詞にあるように、彼女達は再び自分の中に若さを取り戻したのだ。
残された2人の青春は、まだまだ続いて行くのだろう。
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