劇場公開日 2025年1月17日

「途中までは泣けた」アーサーズ・ウイスキー とくこさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0途中までは泣けた

2025年1月24日
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亡き夫の密造酒によって数時間ほど若返ることが可能になった高齢女子三人組

最初は今までの人生への後悔や、若い頃と今とのギャップの冷徹さ、恐怖に共感できました。
自分の後悔を繰り返させないよう子供の為に言ってきたことが、若い子供にとっては枷になっていたのも皮肉な話。

人生、死、子供との軋轢などシリアスなテーマも扱いつつ、ポップで明るい前向きな映画になっている。

現在30歳の私からすると、作中の強いメッセージは感じ取りつつも、そんな簡単な話じゃないんだよ、と反発する感情が湧いた。
捨てたら楽かもしれないけど、今捨ててしまったらもっと辛くなる、今を楽しめなくなる、後悔する…そんなネガティブな思いで、メッセージを受け止めることはできませんでした。

今の自分は確かに不幸なのに…。

十年後、二十年後にまた観たら、「本当、その通りだな」と泣くのかもしれない。

それはそれとして、同性の元恋人の引きずり方は残酷だと思った。
異性愛だと誤魔化されそうになるが、元恋人の名前を子供につけていたとか、夫が死んでからも元恋人のことばかり考えるとか、夫側からしたらかなり可哀想な気持ちになる。

自分らしさをテーマにしたかったのだろうが、亡くなった旦那さんをもっと偲んでほしかった。

とくこ
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