「10年前と変わってしまった世界」未完成の映画 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)
10年前と変わってしまった世界
10年前に未完となっていた映画は、同性愛を扱った映画。未完の理由は資金面とのこと。2009年ぐらいであれば、そういったテーマの映画は、国の制作許可がおりたのでしょうが、2019年時点ではそういうテーマの映画の制作許可は、規制により難しい状況になっているため、出演俳優である江誠は、再始動についてイマイチ乗り気ではないということがあります。徐々にいろいろと世の中が厳しくなっている中で起こったのが、コロナのパンデミックであり、人々はさらに極端に抑圧されていくことに。
映画は、当時の実際の映像も一部含まれていますが、基本的にはこの映画用に撮影されたものながら、実際に隔離されている中、SNSのビデオ通話画面を多用する等、十分に当時の現場の状況は伝わってきています。コロナは一つの要素であり、監督が伝えたいのは、徐々に厳しくなっていく息苦しさではないかと思います。
エンドロールで2曲流れますが、1曲目「黄昏」の歌詞が、この映画で一番訴えたいことではないかと思います。
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