遺書、公開。のレビュー・感想・評価
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あえて混乱させたままの構成に意図を感じ、最後まで面白く観ました。
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが遅くなりました、スミマセン‥)
結論から言うと、今作の映画『遺書、公開。』を大変面白く観ました。
ところで今作は、序列1番だった姫山椿(堀未央奈さん)がなぜ自殺したのか?その理由を探るために、クラスの生徒と担任に配られた姫山椿からのそれぞれの遺書を読み解く所から物語が始まります。
そして整理すれば、姫山椿の自殺の理由は、
姫山椿は両親が離婚していて母子家庭で育っていますが、母親が苛立ちを持っていて、姫山椿にとって毒親的に存在しており、その影響からか姫山椿は周囲には本心を隠して優等生的に振舞っていて、クラスの周りに互いに心を許す存在がおらず、序列1位の影響も、姉との関係性もあり、最終的に精神的な孤立から自殺に至った、
と、分かる仕組みになっています。
ところが、この姫山椿の自殺の理由は、あくまで映画鑑賞後に後から整理したからこそ分かる話なのです。
なんと映画としては、姫山椿の自殺の理由を解明する構成には、実はなっていないのです。
これが個人的には非常に唸らせられた、この映画の面白い点だと思われました。
つまり、この映画に出て来る(姫山椿が書いたと思われていた)遺書は、姫山椿の自殺の理由を解明する為ではなく、姫山椿の自殺を、それぞれの遺書が渡された生徒と担任にとって自分事として突きつけ刻み直す為のものだったのです。
例えば、序列15位の谷地恵(兼光ほのかさん)の遺書の内容から、姫山椿の親が離婚していた事が明らかになります。
しかし、そこから姫山椿の自殺理由の解明に行くのではなく、谷地恵が姫山椿の親が離婚している事を言いふらしていた事に対しての、谷地恵の批判へと物語はスライドして行くのです。
それはクラスメイトや担任のほとんど全てに同様で、姫山椿の親友だと思われていた御門凛奈(髙石あかりさん)が、実は本心では姫山椿のことが「大嫌いだった」と明かされた所で頂点に達します。
この、自殺した姫山椿が悪口を一切口にしない(本当は毒親的な母親の支配の中で)優等生的な話しかしない事に、御門凛奈が苛立っていた事実は、(例えば映画『傲慢と善良』にも通じる)深さある1つの普遍的な関係性の独白だったと思われました。
このように、1観客として、姫山椿の自殺の理由を知ろうとして映画を観ていると、それぞれのクラスメイトと担任の自分事としての責任と人としての(姫山椿との)関係性の問題へと、どんどんとスライドして行く混乱させる構成に、良い意味で驚かされました。
そして、上に書いたように、姫山椿の自殺の理由も整理すればちゃんと解明できるように、そちらの事実関係も深さを持って提示されていて、逃げてない所にも唸らされました。
この映画は、クラスメイトや担任が姫山椿の自殺を客観視して理解して終わらせないように、遺書を書いた犯人が仕組んだ所に物語の本筋がありました。
そして更なる驚きは、(姫山椿の自殺をクラスメイトや担任に客観視させないという)遺書を書いた犯人のメタ視線も、映画の最後に嫌な感じで肯定しない表現をしている所にも(水槽の場面)この映画の秀逸さがあったと思われます。
この映画『遺書、公開。』は、整理して客観的に事件を自分と切り離して理解して解決することを拒否している作品だと言えます。
そして、遺書を書いた犯人に対しても、客観視(メタ視線)の否定が貫かれている一貫性に、この映画の質の高さがあると思われました。
そして実はこの映画は、更にもう一段深さを提示していると思われるのです。
それは、姫山椿の自殺の理由の1つに、クラスメイトや担任に姫山椿が信頼のおける人が誰一人いなかった事があったのですが、
【実は、姫山椿以外のクラスメイトも、誰一人信頼している人が周りにいない】
と、映画を通して最後に伝わって来るのです。
例えば、互いの信頼感の無さは、池永柊夜(吉野北人さん)と廿日市くるみ(志田彩良さん)との関係性でもそれは明らかだったと思われます。
つまりこの映画は
【映画の登場人物の誰もが、互いに信頼する人を失っていて、姫山椿のように自殺する可能性がある】
と(現在的に)暗に示している作品だったとも言えるのです。
最後にクラスで歌われた「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」も、どこか冷えた印象があり、互いに信頼感を失っているのがその理由のようにも感じました。
この作品はこのように【現在】を的確に表現した1つの作品とも思われています。
個人的には、姫山椿の親友だと思われていた御門凛奈の「大嫌いだった」への振り切り方はさすがに極端過ぎで、1%でも親友の色を残していた方がかえってその溝の深さがリアリティをもって伝わったと思われ、惜しい点だとは思われました。
(そのように要求すれば、御門凛奈を演じた、もはや若手の名優の一人でもある髙石あかりさんなら、更にリアリティあるそれでいて当初の演出意図も落とすことなく表現し演じていたと思われます。)
しかしながら、混乱させることで逆に安心した客観視を観客にも許さず、それでいて(ちゃんと整理すれば自殺の理由も解明可能な)描かなければならないことは深く描いた上で、本筋である当事者意識を観客にも迫らせた作品として、誰が何と言おうと私は今作の映画『遺書、公開。』を、優れた秀作であると僭越評価したいと思っています。
今作を大変面白く観ました。
新人俳優演技合戦
とても面白そうな予告に釣られ拝見しました。
個人的な感想としては、2.5点/5点
オーディション用の動画を見ている気分でした。
脚本自体は面白い部類だと思いますが、
伏線を回収していくタイプの映画にしては、
ちょっとパンチが弱く感じました。
面白いんだけど何か決め手に欠けるなあと
思いながら、
劇場からの帰り道でふと思いました。
面白そうだと予告を見て思い、
ハードルをMAXまで上げた状態で
さぞ面白いんでしょう見せてくださいよ!
と映画を見て、
なんだこの程度なのか少し残念、、、
この一連の流れをこう考えました。
この映画自体が【姫山】で、
見ている人間も【クラスの一員】だったのだと
勝手にハードルを上げられ、
なんだつまらない映画だな
新人俳優の演技合戦じゃないか
私ははこうゆう映画好きだけどなあ(人と違う自分が好き)など
過度な期待とプレッシャーや偏見
それを受けて、潰されていく
(劇場にもう数人しかお客のいない映画)
そう解釈すると、
自分も映画の一部だったんだと
そう思う事で全て合点がいき
少しスッキリしたので、2.5+0.5で星3つです。
批判するわけではないですが、
僕はこう思いました。
アイアム1番
とハルクホーガンはいいました。人間関係って難しいし役職に就くとこんな感じですよね。
スオミから笑いを抜いた感じでした。
最後の恋愛エピソード、動機以外には要らない感じですよね。
人間模様が面白すぎ
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高2のクラスで4月に突如、メールで序列が発表される。
1位が未央奈で、親切で優しい性格だったが、半年後に自殺。
クラス全員が葬式から帰ると、各自の机の上に遺書があった。
それぞれ個人に宛てたもので、全員内容が違った。
自殺の原因を探るため、それを全員が公開することになる。
その内容から、色んなことが明らかになって行く。
序列は人間観察が趣味の彩良が作ったことが判明。
でもそれは「ホームルームで発表しそうな順」だった。
それを拾った生徒が面白半分で序列として流したのだった。
さらに遺書を各生徒に配ったのは主人公と判明。
未央奈を名乗る人物から郵送で託されたのだった。
本人からじゃないと見抜きつつ、犯人を探るため従った。
で結局、全ての黒幕は彩良だったことが判明。
彩良は未央奈のSNSを密かに見つけ、読んでた。
そこで知った、未央奈の各生徒への思いを遺書で代弁した。
さらに彩良が序列を作ったのは、意図的だったことも判明。
未央奈にはかつて何でも一番の有能な姉がいたが、自殺。
平凡な自分も何かで一番になってみたいと願ってた。
それを叶えるため、彩良は未央奈が一位のリストを作った。
で一位になった未央奈は、姉の苦悩を知ることとなった。
一位が故に近づいて来る友人、去っていく友人、
一位を理由に色んなことを押し付けられたり、
一位だからと変に期待されて後から失望されたり・・・
そういったことに耐えられなくなり、自殺したのだった。
彩良に悪意があった訳ではない・・・という形で決着。
でも最後に彩良が独り言で、悪意があったことを告白。
一位になったらそういう未来が来ることも予測できてた。
でたぶん主人公のことを好きやったのかな?
主人公に心を許す未央奈が気に入らんかったらしい。
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いやー、めちゃくちゃ面白かったなあ。
遺書が1つ公開されるごとに未央奈の本心が分かり、
それによって色んな事実があぶり出される。
未央奈は闇を抱えてるが人にはとても優しい。
でも心の中では恨んでる生徒が大勢いたらしい。
遺書には、文体軟らかく婉曲的にそれが書かれてる。
多くの遺書が公開されるにつれてそれが分かって来て、
そのナナメ読みによりさらに新たな事実が明らかになる。
クラスの生徒の本性も次々と暴かれて行く。
一見いいヤツと思われてたヤツが実は最低だったり、
悪いヤツと思われてたヤツが実はいいヤツだったり。
そのへんの人間模様の表現が実に面白い。
生徒役の俳優陣は未央奈と彩良しか知らんかったけど、
裏が暴かれた時の逆上の演技とか、みんな上手やわ。
何度も書いてるけど、おれは学園物がやたら好き。
自分の学生時代は自分らしく生きられてなかったから。
序列とかスクールカーストとか当時はなかったが、
もしあればおれは真ん中から下の方だろう。
積極的に発言するとか全くできんかったもんな。
でも勉強に関してはいつも一番やった。
つまり未央奈とは正反対に近い立ち位置にいた。
でも自殺に至った未央奈の苦悩はよく分かる。
一番のレッテルを張られると本気で色々しんどいから。
無責任にそう扱われること自体が重圧なんよな。
あと地味で人間観察が趣味の彩良にも共感したな。
目立たないけど色んなことをよく観察してて、
実はトンデモないことを考えてて実現してみせる。
そのへんが昔の自分に似てるって思った。
いやまあ未必の故意とは言え人を死なすような、
そこまで大それた計画はやれんかったけどな。
もう少し演技できる人たちだよ
いや、自ら死を選ばないでしょ、これ。
「みんなに序列一位って言われて辛い」って、これだけクラスのみんなとコミュニケーション取れてるなら「序列なんてバカみたいなことやめよ」って、なんとかうまいことやるでしょ。
なんなら新序列を作って自分を一位から外しても良いしね。
という最後に大ガックリのネタバラシになってるので、作品として、どうもね。
別にネタなんてどうでも、そこまでのドラマが見応えありになってれば、気にならないんだよね。でも、そこまでも……。
「なんとなくの空気で決まった序列に現代の高校生は縛られている」っていうテーマがあって、「序列一位が突然いなくなったら面白いかな」って作り始めて、懸命に色んな事情を作ったんだよね。なので無理があんの。
みんなにどんな事情があったかを、一人ずつ「遺書、公開。」でやってくんだけど、みんながみんな、突然、気がふれるんだよね。「うわあああああ!」って感じで。なんだ、このクラス。
遺書を公開するなかで、知られたくなかった事情が明らかになって、それでみんな我を失う設定なんだけど、そこまで我を失うような事情じゃないでしょ。
叫び出さなくても、もっと内面の苦しさを表現できるはずなんだよ。髙石あかりはうまいんだから、やれんだろ。宮世琉弥も、もうちょっとできる。誰だよ、この演出つけた監督はと思ったら英勉監督なんだね……となると、演出のせいではない。
これ作品の中で、人物の描き込みがほぼないんだよね。
だから遺書公開の場面で、登場人物がどんな行動に出るのかヒントが全くないの。作中では、みんな木偶の坊みたいに動かされてるから。
だから「うわああああ!」ってやるしかないね。でも、もうちょっと、なんとかしてよ。
廿日市さん良かったね。
「高校時代は、こんな感じの人と付き合ってみたい」と思ったもん。
「いい、いい。」と思ってエンドロールで志田彩良って分かった。
《恋を知らない僕たちは》の図書委員長だね。そりゃ良いわ。
志田さん、出てきたね。
遺書の最後が「見守ってます」で終わるのが多くて、誰かが教室をのぞいてる演出もあるから、最後に何かあるのかなと思ったら、水槽の中の争いを廿日市さんは観ているっていう、なんだそりゃ演出だった。
廿日市さんは、池永くんが好きなんだろうなと思って観てたら、やっぱりそうだったね。
でも動機がそれだけじゃ弱い。
それに、そもそも、人間はその程度で死は選ばないよなあとやっぱり思って終わりです。
最後に・・・
最後に十五の手紙を合唱して終わりなら興ざめだが、本当のラストの演出することによって合唱が生きてくる
これだけクラス全員一人ひとり取り上げているのにもかかわらず、それがすべて無駄なシーンになってないのは素晴らしい
髙石あかりさんに尽きる
遺書が公開されていくたびに、クラスメイトの素顔が明らかにされていき、話が二転三転していく展開が面白かったです。
その中でも髙石あかりさんの顔や声の演技がとても素晴らしく、正直怖かったです。
面白かったです。
ただ、最後のシーンは原作にもあるらしいのですが、個人的には蛇足という感じがしました
最後の最後であの演出に納得!
髙石あかりさんが出ると聞き予告を観て気になって鑑賞!
1学期の春、2年D組にSNSで送られてきた【序列】
──そこには生徒と担任の全員の明確な順位が示されていた。
タチの悪いイタズラだとしたら、誰が何のために決めたものなのか?犯人が分からないまま時は過ぎ、ある日──
誰もが羨む序列1位の姫山椿が学内で自殺した。
そして葬儀の次の日、クラス全員に姫山からの遺書が届く──。
死んだ姫山の遺書がなぜ教室に? 1位の彼女はそもそもなぜ自殺したのか? 遺書は本当に姫山が書いたのか?
衝撃の事態の中、姫山の自殺の真相に迫るべく、25人全員が自分の遺書をクラスメイトの前で公開することになる。
だが彼らは知らなかった。その日から、学級崩壊までのカウントダウンが始まってしまったことを…!
死者から明かされる衝撃の真実を、あなたは知りたいですか?
それでは、遺書公開を始めます──
というのがあらすじ!
スクールカーストが扱われたの物語!
この映画を観て1位の人は何かと大変だなと思いました…
しかも1位の姫山さんは1年のときはそんな目立つこととかも運動や勉強がかなりできるとかではなく廿日市さんが作った序列のせいなわけで…
作為的に1位にされたことテストや運動で少しでもだめだとクラスメイトからの心ない言葉が刺さる
1位だからという理由で勝手に期待されたり距離を置かれたりなどいろいろありましたね…
この経験から亡くなったお姉さんの気持ちがわかり自分が追い詰めてしまっていたのかもしれないと思ったことや1位である重圧やコンプレックスで自殺してしまった
実際はどうなのかはわかりませんが🤔
遺書を公開していく中でクラスメイトの裏側や考えが見えてくるのは面白かったですね
特に谷地さんのところは表情がちょっと面白すぎた…
思わず笑ってしまいました笑
御門さんが親友ではなく1番嫌っていたことをしゃべっていくシーンはすごかった…
みなさんよかったのですが特に髙石あかりさんが際立ってましたね!
ずば抜けてる印象が個人的にありました!
前々からいいと思ってた俳優さんなのでこれからもいろいろな作品で観たいです!
そして最後は廿日市さんの思惑通りになってたことが判明しましたね
だから水槽の中をみてるような演出になってた…
池永さんが優しいから遺書を机の上に置くことや姫山さんが自殺する可能性があるってわかってたわけで実験をやってるみたいな感じでしたね…
最後の最後に恐ろしかった
いろいろ考えさせられましたねー
面白い映画をありがとうございました😊
連綿と感じてきた風景
ここで描かれた事は
僕が小学校低学年だったころから
何十年ものあいだ
(そして、たぶんこれからも)
僕の周りでもっともっと小さな形で連綿と展開していました。
勝手に期待して、勝手に失望する。
(まあ、ヒロインが望んでみたポジションなので「代償」という考え方が出来ますが)
僕の様な「序列の低いであろう」(こう書いている段階で充分罠にはまっていますね)者ですらその被害に遭ってきましたから
そういう「期待」「思い込み」の暴力を目の当たりにしてきた身としては
もっとマイルドかつ大胆にアレンジして小学校等での情操教育の素材にして欲しいとも思いました。
僕なぞ「人に期待しないであげるのも思いやり」と思ってますが
それを人に話したら、激怒(おそらく本人より外野)されるでしょうから胸にしまってきました。
まあ、そういう「外圧」によって成長した人も少なくないでしょうから。
という訳で
観て良かった(そう語るには相手選ぶかもですが)作品ですが困った点をいくつか
○「公開」順を出席番号順とか座席の順にしたら会議は円滑に進行したのでは
○先生はちゃんとした人の方がドラマに深みが出たのではないかと。
第一先生が10位だったら高いでしょ。
(というか「先生は外しなさいよ」が正直な気持ちですが)
○流石に一位の人が六位(だったかな)の人に「上位だから」ってフォローしたら激怒するよね。
○ほとんどの人が発言時に高血圧的な演技になるのがしんどかった。
あと、僕若い俳優さんよくわからないから手に汗握ってみれたのですが
この作品、もしかして「キャステイングで犯人がわかってしまう」パターンなのですか?
まあ、今大活躍なあの女子はしっかり一暴れしてくれましたが。
こんなドロドロした友達
関係のクラスじゃ事件も起きるよな…。
みんなとても高校生には見えないし…。
…とはいえ、少し前の世代は成績順を張り出すなんざ当たり前。
そこで一番だと確かに厄介な役回りもあったけどそれはそれで回っていた気もする。
こんなんじゃ同級会もないだろうな。
先生は大変だよな…。
肩書きしか見られてない辛さ
出演者目当てで鑑賞。
クラス全員分の遺書を公開するから展開がコロコロ変わって飽きさせないし面白かった。
若手俳優らの演技がすばらしい。
特に谷地さんと御門さん。
なんかもうストーリーよりも「演技やば」ってことで頭がいっぱいだった。
松井奏くんのカースト上位のモテ男が本性バレて「え、キモ」みたいにドン引きされる感じの演技もよかった◎
レビューで「そんな理由で死ぬ?」って書いてる人いるけど、1位の苦しみを知って自分が姉にも1位を押し付けちゃってたって自責の念で死ぬことは全然あると思う。1日50人が自ら死を選んでる国なので全然理由にはなり得ます。
なんか、「〇〇くんがいちばん!」って軽率に言うのやめよって思った(笑)
まあ分かるんだよな、肩書きしか見られてなくて自分自身と向き合ってくれてないなって思うことよくある。大人になると余計ね。
個人的には屋上でタバコ吸ってる山根くんに惚れました。俳優さん調べたら明日カノでレンタル彼女の客役やってた人かあ。
疑問が残ったのが、絹掛の家に3人で行った時絹掛が名取見て「なんであいつが…」って言ってたよね?あれは何?伏線回収されたっけ?一瞬大東くん黒幕やっちゃう?って思ったけどまあクレジット順的にそれはないし違ったんだけど。
楽しいホラー映画だけど....
なんか、予定調和のエンディングだ。完璧なお姉さん出たって感じだった。ありがちだよね。そのお姉さんが自殺していたというのが、キモだ。格付け一番にしたら、絶対自殺する。未必の故意だ。殺人でない。クーリングタイムのフェードアウトだ。しゅうちゃんが犯人ばれになるのは見事だ。
人間観察。恐ろしいね。
手紙
スクールカーストを視覚化したという面白い試みに惹かれての鑑賞。
特典はポストカードでした。
人間関係のドロドロたまらねぇ〜とニヤニヤしながら観れました。
序列によって翻弄される人間関係、なぜ1位になったのか、なぜ1位にこだわりが生まれたのか、最初から最後までノンストップで駆け抜けてくれるので多人数ものの不安は払拭されていました。
序列1位の姫山椿が自殺、そこから教室に置かれた遺書を巡ってそれぞれの考えが出てくるっていう心理戦になっていくのも面白かったです。
姫山椿の彼氏の赤崎が初っ端から怪しさがありつつ、その化けの皮を速攻で剥いで速攻でヒールになっていくスムーズさが良かったです。
底無しのクズ野郎で1位の姫山椿をどう落とせるかとかにしか興味がなく、高笑いしまくりなのでもはや愛らしいレベルでした。
そこから姫山椿と仲の良かった友人や関わりのあった人物が上位から下位までズラーっと出てくる中で、ちょっとした発言をすくってはその人の化けの皮がどんどん剥がされていき、皆々様豹変していくので気持ちのいい部類です。
中立的な立場で見ている人物がコントロールしてみたり、遺書公開のタイミングで変化球を加えてきたりと展開にも遊び心があって良かったです。
そこから1位に仕立てた人物の登場があり、それも全て偶然と偶然の連鎖、その1位を信じ切ってしまったがために姫山椿に頼りきり任せきり、1位ならなんでもできるという思い込みが姫山椿を追い詰めてしまったというスクールカーストの恐ろしさをまざまざと見せ付けられました。
姫山椿は何も悪くないのに、弄ばれ疎まれ嫌われと散々ですし、種明かしでどんどん他の生徒も状況が悪くなっていくというのも怖いもんです。
演者は若干学生と名乗るにはコスプレが強すぎないか?という人はいましたし、演技も高低差は激しかったです。
高石さんは今作でもとんでもないパワーを見せてくれましたし、目をひん剥いていくところとか本当ゾワゾワしました。
エンドロール前に「手紙〜拝啓十五の君へ」が流れてきたタイミングで真空ジェシカのM1決勝のネタがバーっと頭の中に流れ込んできて、巨大なアンジェラ・アキさんが流れてきて映画ところではなかったです笑
嫌〜な雰囲気を漂わせて終わらせるというのも良い味を出していて良かったです。
エンドロールの凝り具合もGOODです。
もっとドロドロでも構わんよとは思いましたが、そちらは原作でという事だと思うので読んでみようと思います。
鑑賞日 2/2
鑑賞時間 18:40〜20:50
座席 K-15
本人不在
先ず…姑息な舞台装置で懇切丁寧な脚本だったなぁと思う。
とある女生徒が自殺する。
彼女の遺書がクラス全員に届き、その遺書を公開する事で彼女の自殺の真相を突き止めようと動く。
…ここで躓く。
冒頭10分くらいだろうか?
こいつら全員集団催眠にでもかかってんのかとイラッとする。本筋を始める為の舞台装置をまずはでっち上げなきゃ進まないと言わんばかりで…そこから先は大茶番劇が大々的に展開する。
とは言え、語られる内容には考えさせられもする。
クラスに突如現れた「序列」
誰がつけたかも分からないものを生徒達は鵜呑みにする。信憑性などまるでないものだ。
バカなんだろうか?
だけど、同じような事は現実にも起こりうる。ネットの噂なんかもその一つで、ありもしない事実に群がる人々によって、嘘が事実と誤認される。
それとは逆に、本作の椿のように、レッテルや肩書きを押し付けられ自由を奪われる側の人間もいるのだろうと思う。もしくはその仮初の評価を悪用する者も。
ただこのキャッチーな序列の設定は副菜みたいなもので…物語の核は遺書を読み上げる者達だ。
彼らを通して愚かしく醜悪で下劣な人間のダークサイドの話が嫌って程語られる。
そして、その核には死人がずっといる。というかその場に不在の人物に向かい、又は使い聞くに耐えない主張が繰り広げられる。
「大袈裟発狂選手権」の優勝者は高石さんだった。緩急に無理がなく聞いていられた。
ある生徒の発言により、遺書はそのままの文面ではなく、裏の意味を推察していくようになる。
人間の多面性とか二面性の揶揄にも思うし、邪推する精神性の提示にも思う。
もう言いたい放題である。
ネタバラシとして、本人が書いた遺書ではなく創作なんだけれども、この段階では本人執筆の体で論争が生まれる。憶測と推測の域をどうやったって出ないのに、鬼の首を取ったような勢いだ。それに加えて真実の追求が始まる。
大前提である「自死の解明」ではなく「疑念の解消」で主題とは最早掛け離れた論調である。が、本人達はそれこそが主題の解明にあたると盲信してたりする。
この暴露と解明合戦が始まったあたりから、SNSの擬似体験なんだろうなぁと思う。
限定された空間の限定された人々によって、疑心暗鬼や不信が起こり、捏造され槍玉に上げられ殺される。社会的に殺される事もあれば、仮死状態に追い込まれもするし、実際に生命を落とす事もある。
本人の事をよく知りもしないで、表面的なイメージと全員が貼り付けたレッテルや肩書きの誤差で攻撃される。それを本人に直接聞くわけでも諭すわけでもない。個人の矮小な価値観と漫然と漂う正義感を周りの人間が振り翳す。
本人の事などそっちのけだ。
良く似てるなぁと思う。
「発狂大袈裟選手権」などは、キ◯ガイの如く主張を喚く人々と被りまくる。
でまぁ、明かされた人間関係もあり、遺書を配った人物も遺書を書いた人物も特定されるわけだけども、この真犯人がまた凶悪で…。
要は自分の趣味、言い方を変えれば自分に有益な事の為に、死人を使って実験してたって事なんだろうなぉと思う。嫉妬もあったようだけど。
コイツが種を蒔いて、コイツが誘導し、仲間達の裏の顔を暴いてほくそ笑んでたようである。
…よくまぁ、こんな物語書いたなと感心する。
で、脚本がまた用意周到というか、懇切丁寧というか…慇懃無礼はいい過ぎかもしれんが。節目節目で、進むべき道を提示してくれるのだ。ド頭からずっと一方向に誘導されてるようで気持ち悪いったらありゃしない。自由度がないと言うか、全て書かれているというか…いい脚本なのかもしんないけど、面白い脚本だとは思えない。こんな内容なのに解釈の幅が極端に少ないように思うのだ。
極め付けは5週間後の合唱シーンで、クラス全員で歌を歌って、各々戯けたりしてる。
衝撃的だった。
人間不信に陥りそうなHRが無かったかのような平和なカット。…喉元過ぎれば熱さを忘れるじゃないけども、こんな無関心が蔓延してるのが現代なのかと愕然となる。この作品のどのエピソードも悪意から発信されてるようにしか思えなかった。
正直、俺は苦手な作風だけど、これが堪らなく好きだって人は必ずいると思うので⭐︎4.0
俺的な需要は全くないので⭐︎2.5ぐらいだ。
なんつうか、この作品の成り立ち自体にも強烈な皮肉を感じずにはおれない。
言うなれば、小石を大岩に見せるような事で…事の本質はさておき、よってたかって有りもしない物をくっつけて発信し誤認または盲信されるプロセスみたいな事を感じる。
肝は「本人不在」だ。
反論も修正も同意も何一つ出来ないまま断定されていく。全くお門違いな事が真実と認識されていく恐怖…そしてどんな結末が訪れたとしても終わったものに向けられる無関心。
本人以外は擦り傷さえ負わない。
本人だけが、無数の刃に貫かれ決して癒えぬ傷を負ったまま放置される。
人の悪意から生まれた作品に思う。
犯人探し映画の王道(某映画展開激似)
物語の展開はどこかで見たなーと思ったら『六人の嘘つきな大学生』と似た雰囲気があり、心理戦や人間関係の駆け引きが激似笑。
また、大袈裟な演技が目立つシーンもあり、せっかくの脚本の面白さを損なっている部分もあったのが惜しい。教室がメインのシーンが多いため、視覚的な単調さを感じる部分もあった。正直、途中で少し眠気を誘われたのも事実。
突っ込みどころも多々あり、全体的にキャストが大人びており、リアルな高校生像からかけ離れている。また三宅があそこまで簡単に引っかかる展開には少し違和感があった(笑)。さらに、ネットの日記から情報を得る展開には疑問が残る。なぜ「しゅうちゃん」と呼ばれていることを知るに至ったのか?犯人心理だと”変換”も日記をそのまま引用するのでは? その点にもう少しリアリティーが欲しかった。
一方で、物語の中で、人間の汚い部分が垣間見えるのはよかった。ストーリー中の、単純な好き嫌いという二元論ではなく「愛している」というそれらをひっくるめた高次な視点は考えさせられる。志田彩良の魅力が際立ち、スクリーンに映るたびにその可愛らしさに引き込まれた。セリフにもあったけど、「彼女を一位にしたのは私と、あなたたち」と心理学の「ラベリング理論」をわかりやすく理解できる構成になっていたのは興味深かった。
テンポは良く、会話の掛け合いも軽快で見やすい作品だったが、全体として、感動する作品ではなかったものの、心理的な駆け引きを楽しむ作品としては十分に見応えがあった。
ホラー寄りのサスペンスという新しい手法?
原作は読んでいないので変な感想があるかも知れませんがご了承ください。
まず突っ込みどころなのですが、全員の演じ方が驚くほど大袈裟なこと。担任からして「遺書を公開する事を周りのクラスにバレないようにしろ」と大声で叫んでいるという謎展開。D組の生徒が校内でも椿の(というか廿日市くるみの書いた)遺書の話を大っぴらにしているのもおかしい。そういう話は山根みたいに誰もいない屋上に行って話すとか、誰かの家に行って話すとか、グループラインの中だけで共有するとか、やり方はいくらでもあると思う。
次は椿の死に方がもう少し綺麗にならなかったかなという印象。原作ではどうだったのか知らないのですがPG12指定にならないように、例えば屋上から飛び降りて花壇の中で眠っているような体勢で見つかったとか、劇場版にするにあたっての改変はありだったかもしれません。脚本が鈴木おさむ氏ですが既に引退を宣言しているので、事情があったとしてもここは伏せておいても良かったかなと思います。
クラスメートの凄惨な死があって、人間観察が趣味の廿日市くるみのプロファイリングで各人の闇の部分が浮き彫りになった事件があったのに、D組全員が笑顔の合唱コンクールというオチも新序列のカットももう少しどうにか出来なかったのかな?という印象は拭えませんでした。でもストーリーはとても良かったし、伸びしろの大きい若い出演者のこれからの活躍が楽しみでもあります。自分的には、志田彩良、髙石あかり、堀未央奈を推したいです。
だからぁ、ラストぉっ!
「手紙」の合唱は、ないっ!なんで、同級生自◯して数週間後にあんなことできるわけ?もう、あからさまに「ドヤ?このエンディング!ええやろ?」って視線チラチラしすぎ。さらにその後にまた序列?しかも伏せて?続かせる気?というね。こういうラストは、面白くないよねぇ。
全員公開ということで、各キャラは割と立ってたと思うけど、どうでもいい内容の人もいたんじゃないかな?それと廿日市さん?この人中盤であんな風に目立たせたら「あっ」と言わせられないじゃん。結局この手のプロットは大風呂敷をどうやって畳むかだからさ、「わけわからん」的に展開させるのは難しくないんだよね。
元カレとか親友とかの豹変振りもちょっとわざとらしすぎるし、そのくせ最後はみんなで歌っちゃうんでしょ?ちょっと行き当たりばったり感がねえ。
原作は途中まで読んだ気がするけど、当然映画用に改変してるんでしょ?と予想。自◯の理由も遺書置いた理由もちょっともやもやするかなあ
宣伝動画ではヴェルディのレクイエム使ってバトロワ風に見せてるけど、あれとは規模が全然違うよね。
あ、あと、あのチラシ。あれじゃあ誰が黒幕か予想できるよね?あれは序列順に並べるべきだよ。そういうところにも気を配らないとなあ
最後まで観れたから★3かな?平日夜回とはいえ、1週目にしては客殆どいなかったなあ、1番大きなスクリーンだったけど。
学園物って基本難しいのかもね。特に映画化は。
2025年劇場鑑賞7作品目
衝撃!次々と放たれる本当の言葉、ドロッドロの人間模様!
予想以上に楽しめました。
「告白」みたいに次々と明らかになっていく真実。教室というワンシチュエーション、密閉された空間が澱んでいく。
4月、クラス全員に贈られたクラスの序列リスト。少なからず順位を意識した生活が続いていた半年後、誰もが羨む1位に記されていた女生徒が自殺する。
そして、クラス全員に個別の遺書が届けられた。遺書の中に自殺の理由が含まれているのではないかと、クラス全員が個々の遺書を読んでいくこととなった。
【ネタバレ】
自殺した少女の秘密、彼氏の隠された本性、親友の本心等、次々と本音を露わに言葉にする生徒たち。
鬼気迫る顔で語る者、涙ながらに語る者、それぞれの想いが交差する。大袈裟にも見えるけど、若手の役者さん達がみんな凄かった!
一体何が原因だったのか?
そもそもは序列が招いたもの?
誰が序列リストをみんなに送ったのか?
何故、遺書が個人宛に配布されたのか?
本当に彼女の書いた遺書なのか?
次々と語られる話の中で、新たな謎が生まれ、更なる告白で真実が明らかになっていく。
【ラストのネタバレ】
クラス1位という重圧(というよりも都合よく利用される理由)に押しつぶされた形の自殺と考えられる。
人間観察を趣味とする廿日市は、姫山のブログから彼女が1位に憧れていたことを知り、夢を果たしてあげた。
しかし、1位となったことの苦悩をブログから読み取り、クラスの皆に知らしめる為に遺書を作成した。
あんな告白をした後で、何事も無かった様に、仲良く合唱するクラスの面々がよくわからない。
結局、彼女の死は何だったのか?
廿日市の最後の告白。
姫山の姉が自殺したことを池永だけに伝えた。
1位の負担を味あわせることで、彼女が同じ道を歩むことを想定して、序列リストを作成し拡散させたのが廿日市の真意のようだが・・・
池永は、気付いたのか?
演劇でやっても面白そう
まず話が面白い。予想外のオチ。演技もみんな上手。女子も男子も本音パートで豹変。友達の不幸話でアドレナリン出ちゃったりイケメンキャラ崩壊したり、嫉妬と憎悪まみれの本性をぶちまける表情が素晴らしい。こういう映画は演技がイマイチだと白けちゃうんだけど皆若いのによく頑張った!欲を言えば今どきあんな怒鳴ってばかりのパワハラ先生は少し違和感。怪しい人が2転3転してグイグイ引き込まれ最後まで集中力切れず。
めっちゃ楽しませてもらいました!
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