「法螺話し」スタントマン 武替道 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
法螺話し
舐めてんのかと思う。
主人公の価値観に全く共感できない。アレが香港映画の最盛期の考え方ややり方なのだとしたら、衰退して当然だと思われる。
プレイヤーに対するリスペクトが極端に低くて、扱いも環境も悪い。情熱だけを振り翳し死地に飛び込むのを美学と讃えるのは自殺幇助と同罪だ。
命を賭けるのは最後の最後だ。
エンディングのメーキングでもあったけど、数をこなす必要があるのなら、数を重ねるだけの準備が必要でもある。
上の命令一つで、命を投げ出すような環境が最善だと言うのなら、奴隷や駒みたいに思われてんのかと思う。
「昔のスタントマンはNOとは言わない」
こんな台詞があった。
でもコレはプレーヤーが言うのとは違い、「NOとは言えない」って構図の話だった。
スタントマンを捨て石として扱ってたのかと勘違いしてしまう。
バカげた物語だった。
香港映画に関わる全てのスタントマンに謝れとも思う。
ダンボールを用意してくれた兄にだけに泣かされた。
ラストはさぁ…吊っちゃいかんだろが。
飛び降りろよ。
出来るだろ?
そういう話だし、それがテーマだろ?
なんで吊るんだよ?
しかも飛んだ瞬間ブレてるし。アレは明確なNGカットだろうがよっ!
その後に、テロップが入るんだけど、全く響いて来ずで…継承したいスタント魂を体感してない人間達が作ったんだろうなぁと思う。
脳内が咲き乱れるお花畑に埋め尽くされた作品だった。
失笑に次ぐ失笑の連続で…。
街中のゲリラ撮影とかアホかと思う。迷惑youtuberの数千倍タチが悪い。現実では決してあり得ない。過去、アレをやった事実があるのだとしたら、そんな傲慢な団体は社会的に排除されて当然である。
宝石店に強盗に入って、街中で銃撃戦…騒ぎになる前にズラかる。そんな提案をするアクション監督。
全く想像がつかないし、許容できない。
スタントマンが危険なのはまだいい。カタギの一般人まで巻き込んでどうすんだ?
呆れて溜息しか出なかった。
ああいう輩が絶滅して、香港映画は救われて今後は発展していくんだろうなと思う。
情熱が消える事はなくて、その情熱をきちんと昇華ささてくれる環境があるのなら、絶える事はない。
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