「前半に登場するある人物のことをしっかり覚えていないと、、ラストのネタバレは意味不明に思えてしまうぞ」デーヴァラ Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
前半に登場するある人物のことをしっかり覚えていないと、、ラストのネタバレは意味不明に思えてしまうぞ
2025.4.3 字幕 MOVIX京都
2024年のインド映画(172分、PG12)
海を巡る4つの村の掟を描いたアクション映画
監督&脚本はコンターラ・シバ
物語は、1996年にクリケットの大会がインドで行われることが決まり、国の安全保障のための会議が行われるところから紡がれる
当局はダヤとヤティの兄弟海賊の情報を得るために紛争し、リーダーのシヴァム(アジャイ)は、ダニーに扮して潜入捜査をすることになった
ダニーは密輸に関わっているムルガ(ムラリ・シャルマ)に辿り着き、彼は国境付近にある村について語り出す
そして、その村の掟について詳しい人物であるシンガッパ(プラカージュ・ラージ)を訪ねるように伝えた
映画は、シンガッパが知る「デーヴァラの誓い」を再現するという流れになっていて、前半はデーヴァラ(NTR Jr)、後半のある時点からデーヴァラの息子ヴァラ(NTR Jr、少年期:Nihai/Pratyush)の物語となっていた
前後半の区切りとなるのは、盲目の娘パドマ(プリンシー・ジョージ)の結婚式のところで、そこで暗躍したバイラ(サイフ・アリ・カーン)の一味がデーヴァラに罠を仕掛けるシーンとなっていた
その後、デーヴァラは血文字を残して消えることになったのだが、その文字を書いたのは別の人物だった、という後半が待っていた
そして、その後半では成長したヴァラがバイラの息子のバシュラ(タスク・ポナッパ)たちと戦う様子が描かれていて、その強さにデーヴァラを敬愛するラヤッパ(スリカンス)の娘タンガ(ヤンヴィ・カプール、少女期:Ahana/Barfi)が描かれていく
一人二役となっているが、圧倒的に強さが滲んでいて自信家なのが父デーヴァラで、息子の方は少し優しい感じに描かれている
なので、そこまで混乱することはないのだが、見た目をほとんど同じにしているので、混乱してしまうようにも思えた
映画は、4つの村(実質的には西と北の二つの村)の争いになっていて、密輸反対派のデーヴァラと肯定派のバイラの権力闘争になっている
二世代の物語になっていて、親次世代は老けメイクだが、若者世代が一気に成長しているので別人が演じている
いわゆる若年期を演じた演者は7人いる(クレジットでKID表記が7人)なのだが、誰が誰だかわからない
名前でググってもほとんど情報がないので(同じ芸名の俳優がたくさんヒットする)ので、エンドロールに表記してくれたら良いのになあと思った
いずれにせよ、最近はインド神話をベースにしたアクションが多かったが、今回は地に足が着いた設定になっていた
デーヴァラが強すぎる秘密が後半に明かされるのかもしれないが、本作のラストではある人物に刺されて死んていることが判明する
誰が刺したのかはそこまで難しい問題ではないが、前半の映像をどれだけ覚えているのかに尽きるのかな、と思う
なぜそうなったのかは後半に委ねられるのだが、村を守るために必要なこととしてやったのか、強力な力を得るために「一子相伝」という意味合いがあるのかもしれない
デーヴァラは息子に自分の父のことを語るのだが、それが大きな伏線になっていたのかなと感じた