「TVほぼ未見。物語は平凡でありきたりかもしれない。だけど僕は、咲に目いっぱい感情移入したので、こんなに心を揺さぶられたのは久しぶりだっていうぐらい大揺れした。」映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
TVほぼ未見。物語は平凡でありきたりかもしれない。だけど僕は、咲に目いっぱい感情移入したので、こんなに心を揺さぶられたのは久しぶりだっていうぐらい大揺れした。
TVは見てないに等しいぐらい見てない。3、4回、しかも毎回5分程度見ただけだ。マコトが赤いハイヒールはいて海岸で誰かと踊ってたのを覚えてる。
だから、取りあえず鑑賞前に分かってたことは、
・マコトは、かわいい物と女装が好きらしいこと。
・咲はマコトが好きらしいこと。
・竜二は、女子が好きなのだが、たまにマコトが可愛く見えてドギマギしてしまうらしいこと。
まあ、これぐらいである。
(疑問)
映画の中で、下校中にマコトが男子の制服で髪が短かったので驚いた。もちろん理由は分からない。なんでかのう (^^)。
マコトがセーラー服のまま家に帰ったら、ママが慌ててたみたいなので、登下校の際は男子なのかのう?電車ん中でセーラー服のままの時もあったような気もするが。
ラストは短い髪だけどセーラー服で家の玄関を出たので、ますます分からない。まあ、そこら辺は別にイイんだけど (^^)。
で、「この作品はコメディなのかな?」と思って見に行ったら、かなりマジメな展開だった。
また、マコトが主人公かと思ってたが、咲の物語だったのも意外だった。
咲は、おばあちゃんと,ママと,パパの間で迷う。咲はおばあちゃんに心配かけまいと、ママとパパを悲しませまいと、自分の泣きたい気持ちや叫びたい気持ちを隠してしまう。
自分の思いや悲しみを言えばいいのにと思うけど、それが出来ない咲の胸の苦しみが伝わってくる。
更に自分は誰かの特別に(おばあちゃん、ママ、パパ、マコト先輩の特別に)はなれないのかと思い悩み、自分にとっての特別は何なのか、誰なのかと考える。
子どもや若者のこんな心の葛藤なんて、今までイヤというほど多くの漫画、アニメ、TVドラマ、映画、小説、舞台で描かれてきたんじゃないかなと思う。ありふれた物語といえるかもしれない。
だいたい僕は、咲のおばあちゃんの年齢に近いから、咲の年頃の気持ちなんてサッパリ覚えてないし、その頃の事は断片的な記憶しかないから咲に共感するって事もない。
だけど僕は、咲の心の揺らぎの物語に心を揺さぶられた。咲に感情移入して見てると、けっこう悲しみが襲って来て泣けるぜって感じである。
竜二がイイやつで、マコトにも咲にも救いになってると思いました。もう竜二サイコー。