映画　先輩はおとこのこ　あめのち晴れ

雨のち晴れという事もあり、咲の心模様に合わせて天気が変わります。青春の甘酸っぱさも苦さも全て詰め込まれていて思わず泣いてしまいました。
特に印象的だったのは、静止しているカットがかなり多かった事です。
雨の降りしきる中を走る咲とお父さんのシーン、まことが咲を追いかけるシーンが好きなのですが、どちらもカットに動きをつけずセリフだけを挟んでいます。動きをつけない事で鮮明に記憶に残る良いシーンでした。編集にセンスがあり、主人公を主軸にした周りとの関わりを美しく表現していたと思います。とても満足な作品でした。咲がもう少し自分の気持ちを言える様になれば更に良かったかなと思います。

TVアニメで衝撃的な“特別”な1話から始まった通称ぱいのこ。陽気キャラを演じて分かりにくい拗らせ女子の主人公が“特別”を追い求め、実は傍にあった特別な存在たちによって自分の気持ちを表現出来たことにより、“特別”が実はたくさん傍にあったことに気付く物語。
お話しとしてはきれいな終わり方だったかもだけどなんか微かなモヤモヤが残った。たぶん、養育者(父母、祖母、叔母)がちゃんと気持を伝えないから咲ちゃんも気持ちを伝えない子に育ったのに、大人の問題は置いといて「言わなきゃわからないよ」って言うのもなぁと思うところがあるからかも知れない…
あと、りゅうじが好きだったのでまことりゅうじルートに至らなかったのが残念だった。りゅうじとまことはお似合い過ぎた。

先輩はおとこのこのアニメはよくテレビで見ていたのですが、映画を見たのは初めてだったのでいい作品だと思いました。
くじらさんの新曲大人になれないを聴けて嬉しかったです。