「好きなものを描けばいい」映画ドラえもん のび太の絵世界物語 セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
好きなものを描けばいい
ドラえもん一行が入り込んだ絵世界は、失われた文明であるアートリアであった。その文明の王女と接触し、絵画を盗むタイムハンターと対決する。
ドラえもん映画を久しぶりに鑑賞した。大人になってからじっくり鑑賞したのは初めてかもしれない。さすが世界のドラえもん。完成度が非常に高い。
まず全体の構成からして、序盤中盤にわかりやすいフリがあり、最後までにきれいにすべてを回収する。たとえば、のび太が天井に消しゴムを投げるシーンやパパをスケッチするのび太など。無駄なシーンがない。
入場者特典として、本作で登場した秘密道具の短編マンガが配布された。本作で登場した秘密道具はすべて過去のマンガに登場してきた道具らしい。したがって、今回のストーリーに合わせて都合よく道具を作っていない。既存の道具を用いるアイデアが素晴らしい。
身を呈して仲間を守るジャイアンやここぞという時にしっかりしているのび太など、昔からの胸熱シーンもしっかり押さえられている。
ラスボスとの対決では、ああこれで倒せるなと思わせたところから二転三転あり、最後の倒しかたもしっかり納得できるものとなっている。
タイムマシンによる時系列の前後は若干分かりにくい。しかし、ここには補助的な説明もあるため、もやもやを解消する工夫があった。
もうドラえもんの映画でドキドキすることはできないと思っていたが、その予想は嬉しく覆された。やはりそこいらのアニメとは一線を画す。長期的に人気のあるシリーズにはそれ相応の理由があった。
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