「双子の弟と離ればなれの生活になってしまい、心が殻に閉じ籠もってしまった少女。知り合った老婦人との交流を経て自分の生き方を見つめ直す過程を描いた物語です。」かたつむりのメモワール もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
双子の弟と離ればなれの生活になってしまい、心が殻に閉じ籠もってしまった少女。知り合った老婦人との交流を経て自分の生き方を見つめ直す過程を描いた物語です。
コマ撮りアニメーション作品で8年がかりで完成した作品
との事でした。そう聞くと、何はともあれ観てみたいなと
いう気持ちになりまして、鑑賞してきました。・_・
で、鑑賞終了。
鑑賞直後の感想はといいますと…
#画面内の密度が濃く、重苦しさを感じる作品。
#コマ撮りアニメーションとしての技術と努力には敬意を
表するが、見ていて楽しい作品とは言い難い。
#誰に見せることを想定して作った作品なのだろうか。
きゃー 余り褒めてない。
アタマをもう一捻りして、さらに感想など…
#最終回にしか 救いがない連続ドラマを延々見続けた気分。
#ひたすらナレーションによって進行するストーリーも、
アタマの中をトランス状態に誘導するのに効果的。
#ラスト3分までひたすら重苦しい雰囲気が漂っている。
きゃー やはり褒める内容が出てこない… うーん *_*
手間ひまかけて作られた作品なのは理解出来ました。 ・△・;
アニメーションの完成度も素晴らしいと思いました。はい
けど もう一度観たいかといえば… " いいえ " ですねぇ…
たとえば「世界名作劇場」のような作品の場合。
主人公やヒロインが無体な仕打ちや苛めを受けたとしても
最後には試練に打ち勝ったりとか、苦労が報われたりする とか
そんな場面が数話ごとには入る事で、マイナスに累積した
感情のリセットがされていくかと思うのですが、
このお話では、
" ひたすらマイナスが積み重なっていくだけ "
そんな感じを受けて、観るのが辛くなってしまいました。@▲@
そして思い返すたびに浮かんでくる疑問。
” なんであんなのが 里親になれるの? "
鑑賞中から感じたこの理不尽さに、鑑賞4日後の今も
どうにも納得できずにいます。悶々。
そして7日後(わー まだ続いてるのか…)
この作品って
実話なのか (可能性はありそう)
創作なのか (元ネタがありそうといえばありそう)
寓話なのか (どんな想いを込めたやら)
哲学なのか (人生観が感じられる気はしますが)
文学なのか (子ども向けではなさそう)
芸術なのか (終始変わらない品質には拍手)
どう見るかで違った感想になりそうなのですが、
どう受け止めたら良いものか 未だに判断が出来かねています。
一筋縄では括れそうにない作品ということに
するしかなさそうです …@-@
そいうことで これにて考察終了。 ふぅ
◇あれこれ
■ピンキー
ヒロインにとって唯一の救い。
老婦人ピンキーとの出会いは、大いなる救いでした。
この老婦人、ダンサーとして踊っている際に天井で回転する
扇風機(?)の羽で指先を切断する過去を初めとして、
色々な人生経験を積んできた女性でした。
そんな中でも、他人に手を当てることで安らぎを与えることに
生きがいを見いだしていたのが印象的。
■手つなぎ
そんなピンキーが仕事としていたのが、介護(といっていいのか?)
要介護者と手をつなぐ。ただそれだけのことを、
多くの人を訪問しながら実施していました。
人との接触の機会が少ない人間にとって、手を触れあうことが
どれだけ大事なスキンシップになることか。
手つなぎの場面は、作品を通してとても印象に残りました。
■カタツムリは
雌雄同体みたいです。へー
交配には相手が必要です。へー
パートナーとは互いに「雄にもなり雌にもなる」ようで
互いが相手との卵を産むのだそうです。 へー
LGBTの概念の、遥か上空をいく交配システムです。・_・:
人間もこうだと面白い…かはともかく、平等な結婚になるかも。
◇最後に
エンディングの最後のほうに出たテロップ。
” 片づけがヘタな ”おば” に捧げる "
確かこのような内容だったかと思うのですが
もしかして、この作品の作者って
双子の弟(ギルバート)の息子さんなのでしょうか?
そうすると、父の姉(=グレース=伯母)となって
片づけがヘタ に繋がるのですが…
実話に基づく話 もしくは
実話に基づいて創作した作品なのでしょうか。
うーん
この辺りは、余り詮索しないのが良いのかもしれません。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
