「【”怒涛の如く不幸が襲って来ても、生きていれば奇蹟は起きる。”今作はクレー人形を使う事で、温かい質感が伝わる人生肯定ストップモーションアニメーションである。】」かたつむりのメモワール NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”怒涛の如く不幸が襲って来ても、生きていれば奇蹟は起きる。”今作はクレー人形を使う事で、温かい質感が伝わる人生肯定ストップモーションアニメーションである。】
■学校で苛められているグレースは、母を双子のギルバートと彼女を産んだ時に亡くし、お茶目な父も母を亡くした寂しさからアルコール依存になり無呼吸症候群で亡くなってしまう。ギルバートは学校でグレースを護っていたが、父が死んだ事で二人は別々の里子に預けられる。
ギルバートの里親のルースは、怪しげな宗教団体を営み、彼はそれで大変な目に遭う。一方、グレースの里親イアンとナレルはフリーセックスを愉しむヤンチャな夫婦で、グレースは図書館で出会ったピンキーお婆さんと仲良くなる。
◆感想<Caution!内容に触れている・・かな?>
・ストップモーションアニメが好きである。特に温かいトーンの作品が好みである。「ぼくの名前はズッキーニ」は二回劇場で観たなあ。吹き替えと原語と。
今作も、クレー人形を使う事で、温かい質感が伝わって来る作品である。
が、後半までは結構シビアな展開が続くのだが、随所でブラックユーモアや、エロティックな台詞も入る不思議な大人も楽しめる作品になっているのである。
・グレースの人生は、マアマア大変だ。恋人ケンが出来たと思ったら、デブ専で密かにグレースを太らせて写真を撮って居たり。良いのかなあ、クスクス。
<そして、仲良しのピンキーも老いて認知症になってしまった時に、彼女が叫んだ言葉”ポテト!”
ピンキーは自分がボケた時の事を想い、グレースのためにジャガイモ畑に大切なメッセージを入れた金属箱を埋めていたのである。
その中の温かき手紙を読んだグレースは、溜め込んでいたガラクタを整理するのである。そしてそこにやって来た、死んだ筈のギルバート・・。
そして、二人は再び、同じ家で幸せに暮らし始まるのである。
今作はクレー人形を使う事で、温かい質感が伝わる人生肯定ストップモーションアニメーションなのである。>
