Flowのレビュー・感想・評価
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このバカイヌといわないで
人がいない(嘗てはいた!?)世界にて大洪水が発生し、ボートに乗り込んだ黒猫があらゆる動物達と冒険に出かける物語。
終始、主猫公のクロネコが可愛いのは勿論のこと、途中で出逢う仲間達も個性が光っていて良い感じ。
物語としては、直接的な説明は無いものの、自然の厳しさや異族の触れ合いを前面に死生観を描いた作品といった所でしょうか。
人も動物も、災害の前には無力になるのは一緒ですね。哀しげに映る水面の表情はそれを悔いているようでもあり…。
対して、優雅に泳ぐ色とりどりの美しい魚達。誰かにとって生きやすい世界は、裏を返せば他の誰かにとっては生きにくい世界でもある。このクライマックスは…。
そして異族でも協力し合えること、同族だからこそうまくやれないこと…。人間の世界だけではないんだなぁ。
映画だから動物達が擬人的な行動をとったりもするが、それぞれの動物の特性がうまく描かれており、思わず笑みがこぼれてしまいそうになるほど。サルは常に振り回されている感じがしてちょっと気の毒でしたね(笑)
幻想的な映像美と動物達の癒しが溢れつつ、壮大なメッセージに包まれた良作だった。
リアルな表情の動物たちがかわいい
2025年劇場鑑賞90本目。
エンドロール後映像有り。
ディズニーアニメの長編にオマケでついてくる短編に、たまにセリフがまったくないアニメがありますが、それを長編にした感じです。最初は世界設定が分からず、子猫物語のナレーションない版かな、と思って退屈だったのですが、人間がいなくなった水没した地球を動物たちが種族を超えてサバイバルする話と分かってからは俄然面白くなってきました。
野生の島のロズでは動物たちが種族を超えて言語でやり取りしていましたが、この作品では本当に言語がなく、動作や行動だけで何を考えているか伝えていて、ディズニーにありがちな人間みたいな表情をすることなく、動物特有のきょとんとした表情が本当に愛らしかったです。終盤思わず「ケモノめ!」と心のなかで叫んでしまったシーンも含めてすごく良かったと思うのですが、ちょっとファンタジーにより過ぎたところは自分としてはやり過ぎかなとおもおました。
ディズニー/ピクサーの画質を期待してはいけない
ディズニー/ピクサーのCGアニメの画質というか質感は全然ない。そりゃ製作費が全然違う。
ディズニー/ピクサーは200億円、本作は6億円程度らしく、ざっと30分の1。
でも映画は「ストーリーを語る」もの。ラジオドラマでも紙芝居でも良い。完璧な画質は必ずしも必要ではない。
低予算でもストーリーを語り、観客を感動させることができる。
本作がオスカーを獲ったのは象徴的。本年は同じく低予算映画「アノーラ」が作品賞他主要賞を独占し、更に昨年はゴジラが特殊効果賞を受賞した。
アカデミー会員がハリウッド人種以外が多数になったことで、低予算であることが評価されたのだろうか?
実際、超大作の予算が投入できるのは、米国以外では限られている。
地球のFlow・・ながれ?行く末
文明が滅んだ後に起こった天変地異?
黒猫、ヘビクイワシ、カピバラ、ワオキツネザル、犬など、様々な動物が出てくるが、人間は一切出てこない。セリフも文字もない。その割にはあちこちに朽ち果てた人工物が残されていて、全編を通じて常に不穏で不安な雰囲気を醸し出している。人類はどこへ行ってしまったのだろう?
全てフリーソフトのBlenderで作成したと聞いて驚いた。一世代前の3D CGゲームのようなクオリティなのは否めないが、動物たちの細やかな動きがそれを補ってリアリティを感じさせる。CGはローレゾだが情報量は多く、スクリーン上を見渡してキョロキョロしてしまう。動物たちの毛をファサーッとさせるのだけが技術の進歩ではない。
多様な動物たちそれぞれに込められた寓意について、思いを巡らせるのも楽しい。子供と大人で違う感じ方をするかもしれない。残された謎についてあーだこーだ話し合えるのもよい。
ゲームを実際にプレイしたかのような独特な満足感
ずっと不安、でも仲間ができた
主人公のネコも動物たちも、動物語(鳴き声)しか喋らないので、
何が起きているのか、お互いにどんな感情なのか、ずっと想像力を働かせながら観た
いきなり厳しいことばかり起こるうえに、ネコはひとりぼっち、しかも、いつもの映画館でもなく、200席くらいの劇場のど真ん中でお客は私1人だけという状況で、リアルに不安に陥って不穏すぎる映画鑑賞、初めての感覚だった
自然の映像は印象的でとても綺麗だったが、水も森もリアルに迫力を持って、大きな自然の恐怖を体感した
動物たちは可愛いく面白く、とくに犬のお馬鹿さんぶりか可笑しくて、なんだか救われた
わからないことは多かったが、不安しかない中で、心が繋がって、心配したり助けたくなる仲間ができることで火が灯るような安心感‥にたどりつけたかな
見終わった後に誰かと話さずにいられない
あまり情報を見ずに見に行きました。
猫の冒険話かなーくらいの軽い感じで。
想像よりはるかに面白くて、セリフもないけど全く長く感じなかったです。
洪水で人間が滅亡?して建物や文明が退廃したような世界、
そこで今なお沈みゆく世界で生き残っている動物たち。
動物たちがたまたま流れてきた船に乗り合わせていくのだけれど・・・。
見た後に胸がいっぱいになっちゃって🥺
切なさと哀しさはあるけど、それでも気分が落ち込まないのは
どこかに希望も見えてるからかなと思いました。
一緒に見た連れと帰り道にずーっと、「あのシーンは・・」とか話しが尽きなかったです。
誰かと色々話したくなる映画だと思う。
すごく良かったです。
ただ、私は車酔いするタイプですが、画面の揺れに酔ってそこそこ気持ち悪くなったので同じようなタイプの人はそこだけお気を付けて😊🙏
見方次第で冒険ものにもミステリーにもSFにも
急な水位上昇で行き場を失った黒猫が、流れ着いたボートに乗って旅立つ話。
セリフ一切なしなので、こういうことを言っているんだろうなーと想像するしかない。
また、世界観の説明もないので、どういうことが起こっているのかも想像するしかない。
観る人の想像力によって全く別の話になりそう。
そういう意味で子供でも大人でも楽しめます。
出てくるのは動物のみ。人間はついさっきまでいたような気配はするものの出てこない。
話の都合なのか、設定なのか、動物たちがキャラが濃く、知能が高い。
鏡や水面に映る自分の姿を気にする様子が何度も出てきたり、謎の浮遊現象だったり、気になるところをあれこれ考察するのが面白い。
個人的には名作です。
千年後か??一万年後か 知らんけど。
アニメとは思えない美しさ
架空の話で終わればよいのだが
最初に想起したのはPeter Gabrielの“Here Cones the Flood♪”だった あそこまで壊滅的ではないが、共に際限なく寂しい
むしろ初期のサバイバルゲーム= トゥームレイダーの世界観に近いのかも(基本的にはビデオゲームをしないので詳しくないけど) その世界でも寂しげな古代遺跡から一人きりでの生還を目指しており、その突き放された寂寥感には病みつきになり得る不思議な魅力もあった
この映画は異世界=人類が滅んだ後の廃墟を辿る、猫になった自分がコントローラを持たないで成り行きに身を任せるゲーム体験なのかも....架空の話で終わればよいのだが
猫•犬•猿•鳥•齧歯類‥‥動物達は敢えて低ポリゴン風にモデリングされている 背景との対比を強調したいのだろうが、狙いは不明 差別化の方策?
彫像•家•舟•船•巨大風車‥‥文明の痕跡はあれど人間はいない 『ロズ』と違い言葉もない そりゃそうだろう
猫巨像、巨大鯰?とか、塔頂から鳥が天上へ招かれるシークエンス等の意図は不明のまま
この終わり方だったらこの長さが限界だったろう
劇場から帰宅して見た国際ニュースが、見てきたばかりの大洪水という不条理のリアリティーを再現していた....
▶︎イスラエルは停戦合意後、爆撃再開4百人超の一般市民虐殺
▶︎無理筋の旧法を用いて外国人国外追放を挙行するトランプに待ったをかけた連邦地裁←弾劾指示するトランプ←それは非合法と最高裁長官
▶︎戦況優位のプーチンが停戦案に難色
▶︎当映画監督母国=ラトビア含むバルト三国が対人地雷禁止条約•クラスター弾禁止条約から脱退(非人道的だとは百も承知の苦渋の決断) ポーランドもフィンランドもこれに続く見込み
....これらはかつてソ連の毒牙にかけられた国々 艱難辛苦の末勝ち獲った自由•主権•領土を実在する悪魔から守らねばならない ロシアに隣接する旧ソ連衛星国は際限なきストレスに晒され続けている
果たして日本は高見の見物を続けられるのか、という悪夢の寝入り譚
美しい映像に吸い込まれていく
大洪水に見舞われた世界に迷い込んだ、一匹の猫を中心に描いたアドベンチャームービー。
動物たちの擬人化は一切なく、台詞も当然なし。大自然の中の水や風、木々の音、その中に響く動物や鳥たちの鳴き声、足音。場面により壮大な音楽が流れる映画。
主人公の猫が、洪水で流れてきた船に乗り合わせ、そこで出会う動物たちとともに様々な出来事に遭遇する形でストーリーは展開していく。
自然の猛威を美しく迫力ある映像と音響で描いており、映画館の大きなスクリーンにおいてのみ堪能できる素晴らしい作品。
動物たちそれぞれの特性や動きを忠実に再現しており、特に主人公の猫に関しては、鳴き声と細かな動きを完璧なまでに表現。
動物たちを取り巻く大自然を映した画像は圧巻、壮大でひたすら美しく描かれている。自然というものをここまで美しくスクリーンに表現したアニメーション映画はこれまでなかったのでは?と感じる。
全編にわたり映画としての造りが秀逸で、見応え十分。アニメーション映画に興味がなくとも、息を飲んで没入出来る作品。
猫好きには、特にお勧めの映画。
壮大なスケールの中にシンプルなメッセージが
㊗️アカデミー賞長編アニメーション賞。
てか、アカデミー賞授賞式で今作の存在を知った。ハリウッドのメジャー作品を抑えての受賞に正直びっくりした。突如プライオリティMAXになった。
洪水に呑まれゆく世界。水位は止まることを知らず高い山をも呑み込んでいく。
我々が知る神話や旧約聖書のエピソード、あるいは歴史的見解をデフォルメしたシーンが登場し、今作の企みが顕になっていく。
ボートに乗り合わせた1匹の猫とその他の動物たちの旅路は数百万年というスパンの地球の変遷を俯瞰するが如き壮大なものとなる。
動物たちの行動は、危機的な状況にあって互いに思い合うこと、助け合うことの大切さを謳った。愚行を繰り返す人類へのシンプルなメッセージとなった。
アニメーションの新しい地平
を観た。
だが、本作が切り拓いた未来は
エンドシーンの様な風景は描けるのだろうか?
blenderと言う建築系CGソフトを用いて
描かれたと言う本作は
CGソフトが持つオープン性と資本力をバックに
きっと広く遍くクリエイターへと届く筈である。
その時、そのクリエイターの中にはAIと言った
テクノロジーも間違いなく紛れ込んでくるからである。
つまり、これまで耕されてきた
アニメーション世界には紛れ込む余地の無かった
人間の悪意が紛れ込みやすくなる。
と言うことだ😢
それも人間の創作の一つであるだろうから
受け手がしっかりと取捨選択できれば問題ないが
できなければデマゴーグの出現を安易にする。
本作はその点では神話の様な美しさを湛えた作品であった
良き感性に働きかける良作◎
説明は要らない。
生きる意味が見えなくなったときに観たい映画
臆病な黒猫が主人公の物語。おそらく人間に飼われていた黒猫は、ある日突然襲ってきた津波により故郷を失い、1隻の船へと逃げ込む。そこでカピバラや犬、ワオキツネザル、ヘビクイワシと出会う。最初は関わりを避けていた黒猫だったが、船は流され、様々な困難が訪れる中、それぞれの動物が持つ力を活かしながら生き延びていく。
一見助け合っているように見える彼らだが、実際は自分が生きることに必死なだけ。それでも「生きたい」と願い行動することで、結果的に仲間を助けることにつながっていく。
印象的なのは、水の美しさ。流れるように進むストーリーとともに、その描写が作品の魅力を引き立てている。
この映画が伝えたいのは、「自分のために生きることの大切さ」なのだと思う。黒猫自身は大きく変わらないが、新たな仲間とともに生き抜くことで、確かに何かが生まれている。
◆こんな人におすすめ◆
「自分は無力だ」「生きる意味がわからない」と感じている人へ。生きているだけで、誰かの役に立っていることをそっと教えてくれる映画。
◆観た感想◆
どんなことがあっても、生きることを諦めたくないと思った。
予習と復習はいらないと感じた、しかし大人は鑑賞しながら考えないとい...
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