Flowのレビュー・感想・評価
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かつてアニメーションはこのような温かいものだったかも。
まるで監督一人で全てを製作したかのような作家性の強いアニメーション作品。
実際はスタッフは50人以下、制作費は350万ユーロ(約5.5億円)だが、オープンソースのソフトを使っての劇的な低予算らしい。
先日見たディズニーの「白雪姫」のエンドロールでの小さい町の住民名簿の一覧かと思えるほどの大量のスタッフの羅列とは格段の差だ。
動物たちは過度に擬人化されず、かといって弱肉強食の殺伐したリアリズムでもなく、見ていて、何とか早くご飯をの、声が出そうになった。
動物たちのキャラクターが愛らしい。
カピバラ好き!
ゴジラのCGも数人の若い人たちで作り上げたという。
発信が、巨大な資本なしでこのクオリティを伴って出来てしまう。
天才(だけ)には素晴らしい時代だ。
ストーリーは他愛もないものだが、懐かしくアニメーションとはこういうものであったなぁと安らいでしまった。
唯一無二
これが2回目の鑑賞。
1回目はあまりの映像美に目を奪われていまい、内容が飛んでしまってました。
改めて猫好きの友を誘って、片道40㎞くらいの中間市まで小旅行。
まるで絵画のような背景に圧倒されながらも、今度は内容をじっくりと鑑賞。
言葉もナレーションも無いのに、動物たちの表情だけで何を考えているのか理解できるってすごい!カメラワークも("・∀・)イイ!!カット割りが最小限なのも個人的に好み。
オープニングとエンディングがまるで韻を踏んでいるかのような構図も最高。
この作品をたったの5.5億円で作ったことが奇跡のよう・・・。
観終わった後、猫好きの友と感想を話し合ったけど、人それぞれの考え方が出来る内容なので、考察のし甲斐があってずーっと二人で話してました。ちなみに相手は外国籍で、
「Fantastic!」と何度も言ってました。
私は、他の映画と比較するのが嫌いです。ランキングする必要もないと思ってます(興行収入は数字が出るから仕方ないけど)。何かさ、ジブリとかディズニーとかと比較する輩が結構いるけど、そりゃ製作費が50億円や1億$使えたらすごい映像が出来て当然(最近のディズニーは金かかっててもつまんないけど)。あくまで1作品として観るのが映画だと思うなぁ。
閑話休題
とにかく、誰が何と言おうと私にとって「Flow」は唯一無二の作品です。
絶賛されるほどでは…
期待は超えていないけど
所詮〇生には主役はムリ
数々の国際映画賞をとった作品とのことで観に行った。
だが、擬人化されていない動物が主人公なので行動に思惑がなくすべて本能任せなので展開が行き当たりばったりでストーリーの流れがないなと感じた。進むにつれ出演者たちは思いやりや仲間意識が芽生えるがそれなら初めから言葉を交わした方が物語性がでて面白いのにと思った。
良かった点は画がいい特に水の表現はすばらしい、あとネコ好きにはたまらないでしょう。同監督作品「awey」のほうがヒトを主人公にしたぶん評価は断然上です。
動物かわいい
賞を受賞してるのも納得
無声映画
結構面白かったなあ
水が押し寄せるシーンは津波を思い出してびっくりしてしまったけどだんだんとキリスト教的な世界観からファンタジー要素を作ってる作品なのに気づいた。人間がほぼほぼいなくなった後の世界での大洪水からのノアの方舟的な、というか方舟自然発生みたいな
小さなコミュニティができていき警戒し合っていた仲の動物たちが協力し合ったり猫自身が定番だけど水への恐怖心を克服して成長したり。
でっかい鳥が昇天したシーンは神的なのがある前提のストーリーだったけど変に押し付けがましくなく。
超長いけど自分用まとめ↓
猫自信が主人公で、大洪水が起きることで自分よりでっかい動物たちが怖いのと水が嫌っていうのプラス生き延びないといけないという強烈な目的が生まれる。
他の動物たちは個性がそれぞれ際立っていてそれゆえの強みの見せ場とそれぞれが抱えてる問題も見えてくるが過去はほぼ不明。
全員が主人公の猫に対して何かしら働きかけ関係性を構築していく。居場所をあげたり精神的に支えになったり敵から守ってくれたりなど役立っていた。猫に苦難やピンチを提供し成長を促す役割でもあった
カピパラさんがのんびり屋で肝座っててすぐ寝るけど意外と猫さんに居場所提供したり自分で食べ物取ったり猿招き入れたり有能なのが良かった。のんびりすぎて最後死にそうになるけど。
鳥さんは良いやつで怖い雄鳥にも立ち向かう勇気があるけどそれ故に怪我をしたり。
イッヌはアホっぽいけど力持ちで優しいし人懐っこい。故に猫を何回か助けてくれるけど自分のお仲間を助けて結果小さき船上のコミュニティが崩壊しかけたり。
猿に関してはキャラが一番立ってたけどイマイチ見せ場で個性は活かし切れてない気がした。あのガラクタをもっと上手く使って欲しかったなー浮具で猫は助かってたけど
全体的にストーリーありのフィールド探索するゲームの感じを映画作品にしたみたいなアニメだった。
特に光の使い方が美しくてニーアとかその辺のグラフィックが綺麗&ストーリーが結構じんわり良いゲームをプレイしてる感覚。
じんわりなストーリーだけど猫が色んなキャラと関わりながら成長するようにしっかりキャラと出来事が計算されて面白く作られていた。
タイトルなし(ネタバレ)
突如襲った洪水。
一匹の黒猫は小型の帆船で命拾いをした。
しばらくして、カピバラ、犬、ワオキツネザルなどが乗り込み、群れを追われた大型の鳥がスキッパーの役を務めることになる。
ときには、クジラに助けられたりもして、彼らのサバイバルは続く・・・
という冒険譚を、前作『Away』同様、セリフなしのアニメーションで魅せるアニメ。
人間は登場せず、動物たちだけの冒険譚で、やや擬人化された表現もあるので、ファーストルックは子ども向けっぽい感じがしないでもないか。
舞台設定は不明だが、バルト三国のラトビア発の作品なので、北極圏の氷河が解けたことによる洪水かしらん。
地球温暖化の問題は北欧では切実。
洪水により生物界ヒエラルキーは変化し、陸上の頂点に鳥類に。
海では、大型のクジラが頂点か。
このあたりの設定は興味深い。
小型帆船に乗り込んだ動物たちのバランスもよく、犬や猿はそれなりの小集団が残っている。
スキッパーに収まる鳥は、大集団の中でヒューマニストぶりを発揮したがゆえに群れを追われるあたり切ない。
洪水の中で安住の地を手に入れるような安直な展開にはならず、洪水は突如引いていく。
帆船に乗り込んだ動物たちにとっては、めでたしめでたしなのかもしれないが、そこにもうひとつ寓意めいたものが提示されて、物語は開いた形で終わる。
このラストも切なく、ある種の批判と警鐘が込められているように感じました。
映像が美しいってだけではダメなのが映画です
主人公の黒猫が住みついてる家は、屋根も家の中も結構キレイな状態。
なのでこの物語の世界は、文明が滅びて人間がいなくなってからまだ日が浅い。
一方で家の前の猫のオブジェが苔むしていたり、冒頭のシーンで森の木の上にボートが引っかかっていたりするところを見ると、この世界は大洪水による急激な水位の上昇と、その後の急激な陸地の隆起を短いサイクルで繰り返しているらしい。
(なんでそんな事になってるのか全く意味不明だけど)
なので前回水位が上がった時、猫のオブジェは水没したけど、家の方は水没せず無事だったって事だろう。
そして黒猫はこの家に避難してきて住みついたか、もしくは元々この家の飼い猫だったのかもしれない。
アニメらしく動物キャラの顔を可愛くデフォルメしてるけど、キャラの動き自体は全編セリフ無し(鳴き声のみ)で四足歩行。擬人化せずにリアルに描いてるあたりは斬新だった。
また3Dアニメーションで終始ダイナミックにカメラを動かしてるのも、ゲーム画面っぽいというか目新しくて斬新だった。
でも良かったのはそれだけ。
具体的に言うと、黒猫が船に飛び乗って旅に出るところまではワクワクしながら楽しんで見れた。
でもその後はというと、仲間が増えて賑やかになってくるのはいいんだけど、基本的に目的もなく漂流してるだけなのでだんだん飽きてくる。
(船上で仲間とケンカして水に流されてまたケンカして水に流されての繰り返し)
その中で唯一白鷺だけが塔のような高い山に行きたいという目的を持っていた。
船上でほとんどの時間白鷺が舵を取っていたのが象徴的。
でも本来なら主人公である黒猫がこの役割を担わないとダメ。もしくは舵を取る白鷺と対立する立場にならないと。
(そうでないと黒猫の心理に葛藤が生まれないし、物語にもドラマ性が生まれない)
船の仲間に白鷺が加わった後は、白鷺がストーリーラインの中心にいて、黒猫はただの白鷺のお供状態。(立場逆だろ苦笑)
そして本筋とは関係ないところで他の脇役とドタバタケンカを繰り返すだけ。
せっかく主人公らしく表情が豊かに作り込まれてるのに、めっちゃもったいない扱い。
そしていちばん残念だったのが、終盤のクライマックス。白鷺が天に召される的な演出でいなくなったあと、黒猫の心理に何の変化も生まれていない。
これだと黒猫が何のために白鷺のお供をして高い山まで行ったのか意味が分からなくなる。
結局この黒猫って最初から最後までなんとなくの場当たり的な行動しかしていない。
主人公に何をやりたいという明確な目的がないと、観客は共感できる部分を見つけられず感情移入できない。
この黒猫可愛いねってだけで終わってしまう。
絵は綺麗だったし、演出も良かった。でもストーリー的にはかなり残念な内容だった。
アニメーション監督って綺麗な絵を描けただけで満足しちゃう人が結構多い。でも映画ってそういうもんじゃないでしょ。世界が水没したんならその状況でどう生き抜くか、キャラクターの目的と行動をきっちり描かないと。
2025/4/2
TOHOシネマズ川崎で鑑賞
勝手に想像して勝手に楽しむ、動物はアイテムですか?
話が流れていくだけ
Flow 生命の流れ
本作で描かれる動物たちはディズニーによる巨費を投じた最新式のCGで描かれる毛の一本一本までその毛並みが再現されたような本物と見まごうばかりの動物たちではなく、どちらかというと拙い技術で描かれた動物たちだ。だがその動物たちにより繰り広げられる冒険の旅は見る者の想像力を存分に搔き立ててくれる。
リアルに再現された動物の姿に想像の余地を抱けないのと違い、本作はむしろその拙さが想像の幅を広げてくれた。もちろんその描かれた物語によるものであることは言うまでもない。
ある日黒猫が住処とする一帯周辺がすべて水に覆われてしまう。たちまちそこに暮らす動物たちも同様に住処を奪われ、彼らは水の恐怖に震えおののく。陸上に生きる陸棲動物たちにとって突然の洪水は脅威であり、激しい濁流に飲み込まれれば深く暗い水の底に引きずり込まれてしまう。それは死の恐怖であった。
しかしそんな水は水棲動物たちにとっては命の源であり、水の中には色とりどりの魚たちががまさに水を得た魚のように泳いでいた。
水棲動物だけでなく陸棲動物たちにとっても命の源である水。人間がいなくなったこの地球上でその表面を覆いつくした水がまるで死に瀕していた地球を再生させてるかのようだ。新しい種に水をやるかのように。
人間のいない世界、今回の箱舟には人間は乗せられなかった。神も前回の過ちに気づいたのかもしれない。
黒猫は水に覆われた世界で命からがら一つの小さなボートに乗り込む、先客のカピバラ、そして後から乗り込んできた欲張りなワオキツネザル、優しい鳥さん、わんぱくな犬たち。船は異なる種の動物たちを乗せて進む。その船に付き添うクジラはここぞというときに助けてくれる心強い存在。彼らははじめこそ反目し合うも皆違う種でありながら互いに協力して旅を続ける。いじわるされた犬たちにも情けをかけて船に乗せてやる黒猫の慈悲深さは難民問題で揺れる人間社会を皮肉ってるようにも見える。
巨大な遺跡に到達すると鳥さんはまるで神のもとに召されるかのように天空に姿を消す。自分の身を挺して黒猫を守った心優しき鳥さんは神に見初められたのかもしれない。そうするとたちまち陸が隆起して広大な大地がそこに生まれる。黒猫たちは安堵するがその一方でクジラは陸に打ち上げられ、いまやその命が尽きようとしていた。どうすることもできない黒猫たちは自分たちの姿が映る水たまりの水面をただ見つめるしかなかった。
洪水により大地が水浸しになれば陸上の生物は生きてはいけない、他方水棲動物にとってはそれは居心地のよいものだ。逆に大地が隆起すれば陸棲動物にはありがたいが水棲動物には命取りになる。
まるで洪水と大地の隆起が地球表面で交互に行われることで地球上の陸生生物と水生生物の命のシャッフルが行われたかのようだ。
生命の交換がなされるかのように失われる生命が新たな生命を生む。本作のラストはそんな光景を描いている。
生きとし生けるもの必ず他者の犠牲のもとにその命がはぐくまれてきた。生きていくには他者を捕食しなければならない。魚を捕る黒猫、黒猫を食べようとした鳥。そうした食物連鎖という循環の下で生命は維持されてきた。この自然のシステムを破壊に至らしめた人間はもういない。
動物たちはこの自然のシステムに組み込まれた存在、システムそのものなので自然には逆らえないし逆らおうともしない。
人間のいなくなったこの世界でこの生命の循環が再びこれからも続いていく。生命はその食物連鎖という循環の中で永遠に流れ続ける。生命の流れ、それこそが映画タイトルのFLOW(流れ)の意味なんだろうか。人間がいなくなった地球はいま再生への道をたどろうとしていた。
台詞もなく、不必要に説明的でもない。見る者の想像の幅を広げてくれるこういう作品は見ていてほんとに楽しい。鑑賞しながら思考を巡らせる喜びを味わえるのだから。
前作「Away」はミニシアターでの上映、今回はシネコンでの上映。出世されてなにより。
猫と美しい水の世界
猫ちゃんが水の中で泳ぐ姿はアニメならではのかわいらしさ。それだけでも見る価値あり!
人類が滅んだ後の世界。
猫の習性で、水を嫌い、いつも単独で生活をしてきた黒猫。ある日突然洪水が起きたことで、1匹で気ままに生きていた猫は仲間と助け合うことを学び、苦手な水に飛び込むようになる。
排他的で同種属だけの群れで生きていた犬やキツネザルは仲間と離れて新しい仲間と助け合う。
それぞれ種族ごとに分かれて生きてきた動物たちが、洪水の世界で一つの船に乗り旅をする。
ヘビクイワシは、洪水にならないと辿り着けない聖地のような場所に向かって舵を取る。
あのクジラのような生物だけは未知の生物なので、洪水にならないと現れない動物なのかもしれない。
洪水の世界はボーダレスの世界。人間の世界で例えるなら国境がなくなった世界と言える。
洪水が起きた時ヘビクイワシは、群れのみんなは空を飛んでいたにも関わらず、たった1匹で地上に佇んでいた。ヘビクイワシが猫を助けたのは、閉鎖的な群れ社会にいるより単独でいる猫にシンパシーを感じたのかもしれないし、種族を超え猫を庇って吠えたレトリバーに影響されたのかもしれない。
カピバラは誰にでも優しく、レトリバーは誰に対してもフレンドリー。
洪水になっても物欲が強く鏡で自分の姿ばかり見ているキツネザルは現代の人間を表している。
猫が水面を覗き込み自分の姿を見つめているようなシーンが何度かあるが、自分ではなく水そのものを見ていたのではないだろうか。カピバラの乗っている船の中には初めから鏡があったが、その鏡を覗き込んで自分を見つめることは一度もしていない。それをしていたのはキツネザルだけである。
エンドロールの最後のシーン。
たぶんまた大洪水は起きる。
大洪水を繰り返している世界で、また泳いでいるクジラは同じクジラであって欲しいと思う。
難しすぎるよ
贄によるパラダイムシフト(世界救済)
映像が綺麗とか劇伴がとても良いとか、アーティスティックとか、猫が可愛いとか、色々、枝葉に語りたいことが多い非常に素敵な作品なのですが、
これ、主題としてあるのは、「贄によるパラダイムシフト」ですよね
この世界は、なぜか、贄により、世界が水没したり、水が引いたりする仕組みなのですね
この文脈で読み解くと、とても面白いのは、
まずは物語の中盤、「鳥さん」の犠牲により、この世界は水没から免れた訳です
彼はまた、自然界の掟として、群れに逆らい、信念を貫き、また舵を手放すことで、箱舟のパーティーからも離脱した
あの「絶望」と「誇り」によって、結果的に、偶然的に、この世を救う訳なのですが、
彼の精神性、魂の浄化性からすると、それは残虐な犠牲ではなく、
むしろこの世からの解脱、昇華の仕組みにより、彼は救われたはずで、
この世界はいったん、水引きの状態に戻ります
そしてラストシーン、海の王、リヴァイアサンとでもいうべき、あの存在、
旅の外に見え隠れする、最期の仲間ともいえる彼の、上陸に喘ぐシーンで、物語は終着を迎えます
(黒猫は、いちど彼に救われていますよね、恩がある状態なので見捨てられないが、どうしようもない)
ラストシーンは、仲間たちの、水面に浮かぶ、浮かない表情
作劇のメソッドで言えば、これは「自問自答」の画ですよね
そしてエンドロールのあとの、最後の最後に鯨が海に還るシーン
おそらく、彼らのうち(おそらくは黒猫)が再度「贄」にとなり、世界を再水没させることで、あの鯨を救ったのでしょうね
その根拠としては、彼がマストの上で未来予知した、偶蹄目による周囲を囲まれる呪術的なあの悪夢
あれは鳥さんが昇天したものとの「対」になっており、おそらく、世界を水没させるための儀式なのでしょう
それを知っているのは黒猫だけなのですね
なぜならば、これは完全なる妄想ですが、
おそらく、最初の世界水没の「贄」となったのは、彼の飼い主なのでしょう、だからそれを知っている
最期に生き残った人間である彼の絶望、彼の犠牲性により、この世界は水没を迎えます
これも推測ですが、猫大好き人間だった彼は、最愛の猫を亡くすのでしょうね、その絶望により、彼は贄となり、世界は水没する
主人公の黒猫はまだ魚も採れない子猫で、だとすると、
親猫が死んでも、子猫が生き残っているうちは、猫大好き人間である彼は死ぬ理由がありませんから
おそらくこの子猫は、彼がいなくなった後に現れた存在であり、たまたま廃墟に居ついたというよりは
おそらくですが、飼い主の生まれ変わり、猫大好きすぎて猫に転生したのでしょうね
偶蹄目の儀式を覚えているのは、前世の記憶の残滓という訳ですね
ラストシーン、陸に打ち上げられた鯨には、黒猫は 恩があり、彼を救うために
彼は再度「贄」となるのですね
そのため、鯨は再び海を泳ぐ世界線で終劇を迎えます
黒猫はもともと、呪術的な存在でもあり、
ラトビアにそのような伝承や文化があるかどうか、私は勉強不足にて、存じ上げませんが
黒猫が あの世界を救うための主人公であるとするならば、
作中の情報をかき集め、推測するだに、この文脈なのではないかなぁと空想します
しかし、「誰ひとり取り残さない」世界とはこれほど大変なことなのですね
犬たちのような愚か者もいれば、鯨のようにそもそも生態や住む世界が違う者もいる
そのすべてをひとつの世界やルール、考え方では到底、包括できない訳で
こうやって世界は、振り子運動で揺れ動きながら、螺旋を描きつつ、時間に沿って前に進むしかないのですね
そういう意味では世界は何も変わらないのかも知れません
妄想力が溢れ出す作品
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