劇場公開日 2025年3月14日

Flowのレビュー・感想・評価

全275件中、21~40件目を表示

3.5人がいないことの癒し

2025年8月4日
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鑑賞方法:VOD

おそらく人類が何らかの理由により絶滅した後の世界で、生き残った動物たちの物語
主人公の黒猫はやや目を大きくするデフォルメがされており、決してナチュラルな作品ではないがキュートではある
僕は動物たちが人間みたいな思考で人間みたいなセリフを話すディズニー映画みたいなものが本当に嫌いなので、この映画はそうならず良かった
最後まで人間は登場せず、そんな映画に癒された

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ださいはずの

4.0動物たちの切ない鳴き声に…

2025年8月3日
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鑑賞方法:VOD

幸せ

斬新

癒される

ラトビア、フランス、ベルギー合作の作品で、2025アカデミー賞で、長編アニメーション賞受賞をはじめ、数多くの作品賞を受賞した、一匹の黒猫を主人公にしたアニメ作品。世界中が大洪水によって、人間が消えた世界が舞台。そんな世界に、黒猫の他に、犬、カピバラ、ワオキツネザル、そして多分ヘビクイワシが登場する、動物ファンタジー。

ファンタジーと言っても、動物たちを擬人化して喋るわけではなく、それぞれの動物の泣き声のみが静かに流れていくだけ。しかし、その鳴き声や表情だけで、切なさや喜び等、胸を熱くする喜怒哀楽が伝わって来る。また、動物たちの仕草や動きも本当にリアルに描かれており、実写の様な動きを見せていた。そして、水中に没した世界の映像は、本当に美しく、ファンタジーな雰囲気をより高めている。

人間が滅んだ世界に突然起こった大洪水。その中で一匹の黒猫が、安寧な生活に見切りをつけて、流れてきた帆船に乗って、新たな冒険へと旅立つ物語。その帆船には、元々カピバラが乗り込んでおり、黒猫を歓迎する。そして、ワオキツネザル、犬、ヘビクイワシが、次々と乗り込んでいく。それぞれ、異なる種の動物たちが1つの帆船に乗り込み、『ノアの方舟』のごとく、様々な出来事や危機に襲われる中で、動物たちの間にも、次第に仲間意識が目覚めていく。そして、辿り着いた先には、思いがけない世界が待ち受けていた。

この動物達には、この航海を通して、それぞれに意味を見出したように感じた。
・ヘビクイワシは、船の船長として舵取りと共に、異種を受け入れる協調性を…
・カピバラは、動物たち全体をまとめるリーダーとしての優しさを…
・犬は、明るく振舞うお調子者から、チームとしての調整役を…
・ワオキツネザルは、本来のワオキツネザルの集団ではない、新たな居場所を…
・そして、黒猫は、たった一匹の弱い存在だったところから、逞しく生きる力を…
等と、勝手に感じました。

なんかこれって、今、世界中で叫ばれている多様性への受容ということにもつながり、製作者が、この作品に込めた奥深いテーマの様にも感じた。ラストも特に、ハッキリした結末があるわけでもなく、観た者が、それぞれこの流れの中で、ラストシーンを、どう捉えるのかを試されているようにも思う。

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bunmei21

5.0🐈

2025年7月31日
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絵や動きにはリアルさはあんまりないんだけど、声が本物のおかげもあって大変かわいく「猫が!猫が水に!!犬も!ああ!逃げて!あー!やめたげてー!」と号泣しながら観ました。
良い映画でしたが、「か…かわいそう…(´༎ຶོρ༎ຶོ`)」と悶えながら観ました。

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md

2.5もっとハラハラ感を

2025年7月28日
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単純

斬新

細やかな仕草のおかげで、こいつは優しいやつ、粗暴なやつと、小動物にも関わらず逆に人間味が感じられるのが楽しいです。
様々なハプニングがありますが、猫や犬だからなんとかできそうな感じがしちゃいました。趣旨とは違うかもしれないですけど、もっとハラハラ感が欲しかったです。

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ジンクス

4.5幸福とは他者の不幸の上にあらず。

2025年7月27日
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ラトビア出身のジンツ・ジルバロディス監督がこの映画に込めたのはトルストイの幸福論にあるような哲学的なテーマだ。

冒頭、主人公のネコが空腹の為に犬が捕った魚を奪おうとするシーン。これはまさに他者の犠牲により自分の幸福を願ったシーンである。

洪水と方舟はまるで神話のようなツールであるが、これは主人公への罰のようにも感じる。
船旅の中で主人公は他者との共感と理解、支え合うことで
自らの幸福が得られることを学ぶ。

同行するイワシや道中何かと手助けをしてくれるクジラはちゃんと救われる。何故救われるのか。これがこの映画のテーマであり、監督の哲学であり愛であると思う。

若干の31歳の若き監督が無料レンダリングソフトのBlenderで作り上げ、アカデミー賞やゴールデングローブ賞受賞にまで至った。これはピクサーが自社のソフトウェア RENDERMANをオープンソースとして無料公開をしたことに始まる流れで、Blenderを公開した非営利団体のBlender Foundationの創設者の「3Dアート製作を誰でも手軽に出来るように」という思いがまさにラトビアの若者に届いて3Dアニメーションが新たな次元に到達した。

ソフトウェアだけでなく3Dアニメーションの流れとして「スパイダーバース」の功績と影響も絶大だ。エンタメ作品としてあそこまで尖った表現やアメリカのコミックとしての3D表現が市場に受け入れられる土俵が出来ていたからだ。

ジンツ監督は本作の前に長編「AWAY」、そして自主制作の短編をいくつか手掛けており、短編はほぼ全てYOUTUBEの監督公式チャンネルで視聴率可能だ。

監督の技術の進歩が感じられるが、カメラワークや演出、そして根幹にある哲学は一貫している。本作「FLOW」に構成として近いのは「AQUA」だが、序章としての本命は「priorities」で間違いない。

音楽、演出、哲学、そしてカメラワーク。短編から築き上げて来た彼の世界観が本作で圧倒的な映像美として完成されている。登場人物を動物に絞ったのはとても効果的だったと思う。これを人間でやるとサバイバル映画になってしまい肝心のテーマが薄れていただろう。

「ゼルダの伝説 ブレスオズワイルド」や「ワンダと巨像」のような文明崩壊後の世界を舞台にしたオープンワールドゲームのような様相で、全編セリフなし。しかし何となくあの塔を目指すんだなといった目的地の設定や、水面の浮き沈みを使った高低差のある上下移動(水面が上がったことによりさっき行けなかったところに行ける。届かなかったアイテムに届く)などまさにゲームのようなシークエンスで面白かった。

猫があんなに海を泳げるのか?など動物にしたことで色々と気になるところもあるが、あくまでも動物達はアート作品の中の象徴的な存在ということにしておこう。

次作もとても楽しみだ。

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ヘルスポーン

4.5世界中のクリエイターに、楽しさと共に夢と希望を与えてくれる一作

2025年7月27日
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前作『Away』(2019)と同様、絵本のように美しい映像で、不思議な世界を旅する過程を綴っていく作品です。

主人公の黒猫の挙動がとにかくかわいく、ギンツ・ジルバロディス監督の故郷、ラトビアにこの黒猫の像が作られた、というほど愛されるのも納得。

動物たちの描写はどちらかというとリアル寄りで、アニメーションとはいえ動物感はかなりのもの(とはいえ適度な擬人化も施していますが)です。人間が一切登場しないため、もちろん人語の台詞もないのですが、それだけに微細な所作まで見入ってしまいます。「Blender」というソフトウェア(使うだけなら無料という…)で緻密に作られた映像は、動物たちが歩き回る姿、水の流れなど、細かなところまで観察し甲斐があります。

ある種崇高さを感じるような展開になっていくところも『Away』と似ている、というかゲーム『風ノ旅人』や『Sky』をも連想させます。

こんな独特のアニメーションを、ジルバロディス監督と20名足らずの制作スタッフと『野生の島のロズ』(2024)の数百分の一程度であろう予算で完成させ、なおかつ第97回アカデミー賞において長編アニメーション賞を獲得したのは紛れもない快挙。

世界中のクリエイターが一度は描くであろう夢を実現させた制作背景自体が、作品と同様、あるいはそれ以上に夢と希望に満ちています。

『Away』では少年の一人旅を監督がほぼ単独で作り上げ、そして本作においてスタッフとの協働で黒猫と仲間たちの冒険を編むという、物語と監督の状況が見事に重なり合っているところも胸熱!

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yui

3.5よくわからなかったけど

2025年7月27日
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知的

癒される

カワイイ

よくわからなかったけど、猫が死なないかハラハラした。
あのヘビクイワシはどういう意味だったのかな?
だけが気になる。召されたっってことなのかな?

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いくみ

5.0ユニークで神秘的な鑑賞体験

2025年7月24日
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知的

斬新

癒される

人間が登場せず、言葉も一切話されない作品。
動物だけを登場させる作品は色々あるけど、台詞まで鳴き声のみというのは珍しい。
それによって、作品の世界観や映像美にすっと没入することができ、自然との一体感を感じられる鑑賞を体験できた。
アニメーションが本当に綺麗。
綺麗と言っても、技術力が高いとか、ものすごくリアルとかではなくて、味があって美しい。
水の表現が特に美麗だった。

洪水によって人類が存在しない世界、というのは旧約聖書の創世記を連想させられるし、
言葉の存在しない動物だけの雄大な自然というものに宗教的な背景を感じ取れて、神秘的な世界でもあった。

観終わった直後は、後半のストーリー展開がよく分からないという感想だったけれど、
それが想像の余地と余韻だと分かっていくにつれて、心の中に温かく残り続ける味わい深い映画になった。

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Omi

3.5動物たちと旅をしているかのよう

2025年7月23日
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今年のアカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞したラトビアのアニメ映画。
全編セリフなしの動物の声と自然の音のみ。
そりゃ動物しか出てなかったらセリフないのが当たり前かも。
美しい映像、動物たちの自然な動き、映像も動物目線のアングルで
猫たちと一緒に旅をしているかのよう。
猫に犬、猿に鳥、そしてカピバラ。
最初は様子を見ていたのが最後は一致団結。
ファンタジーの世界も観られて心が柔らかく。
でもセリフがないと途中ちょっとしんどかったかも・・・

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tom

4.0猿の惑星

2025年7月23日
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The Day after Tomorrow

評価が良かったので観ました。
なかなか引き込まれました。

ヘビクイワシ、知りませんでした。こんな鳥がいるのですね。

ツッコミどころはあれど、ギリSFで説明できる映画かと思っていたら、途中、からファンタジーに。
ファンタジーは何でもありなので、SFとは両立しないというか、混ぜて欲しく無い。

まあでもそこも含めてオリジナリティ溢れる作品でした。

監督の前作も見ようと思う。

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かーな

3.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年7月22日
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ss

4.0戦いの文化であるヨーロッパ文化の圧倒的伝統のもとにある世界は、いまや、全世界を一挙に破壊させるのではないだろうか・・・

2025年7月22日
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そんなヨーロッパの片隅にある国で作られたことに驚きを隠せずにいる。
原因は不明のまま世界が水没し一匹の猫が取り残され、一隻の船にたどり着く。カピバラとオナガザルと無駄に愛嬌を振りまく犬。人間は登場せず泣き声だけで台詞はない。死後の世界のような遺跡と海原。舵を操るのは猫とカピバラ、そして鳳凰のような鳥。行き先など解らないが互いに自分の意思を伝え合い助け合う光景は訳もなく涙を誘う。言葉などは諍いの元凶と言わんばかりの表現に理屈抜きでうなずいてしまう。科学技術の進展など一瞬に崩壊し目前に広がる光景はやけくそに叫ぶことのできる大空と底の見通せぬ海。ゼロ回帰。
ほどほど、いい塩梅、そんな言葉がこの映画を観ながら頭に浮かぶ。
猫のようにしなやかに生きるのがいいとつくづく思う映画だった。

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はる

4.0水鏡に映る君と僕。

2025年7月21日
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癒される

カワイイ

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SAKURAI

4.0猫は猫の動き、犬は犬らしい行動、しかもレトリーバーは他の犬種ではな...

2025年7月21日
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知的

癒される

カワイイ

猫は猫の動き、犬は犬らしい行動、しかもレトリーバーは他の犬種ではなくちゃんとレトリーバーの思考に従って動いている。素晴らしい。
ワオキツネザルや鳥とは一緒に暮らした事が無いのでわからないが、カピバラさんの懐の深さには惚れる。
犬猫は救われましたハッピーエンデです良かったですねという話ではなく、それぞれ懸命な命の切なさが描かれていて後に残る感慨がある。

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mysha

3.0アニメーションで雄弁に物語を語る

2025年7月20日
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セリフなどなくとも動きと背景で映画は語ることはできる、と力強く言い切れる作品でした。目線の低さがこの作品の説得力を増しています。
ディズニーでもジブリでもない、人間目線の傲慢さがない見事な作品でした。

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あした

5.0いま、世界中の映画賞である現象が起きている。

2025年7月20日
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悲しい

楽しい

カワイイ

本命とされていたあの「野生の島のロズ」を打ち破って第97回アカデミー賞 長編アニメーション賞を受賞した映画。
日本の「侍タイムスリッパー」もそうだが、大手のスタジオのビッグバジェットの作品だけが日の目を浴びるわけじゃなく、寧ろそれとは対称的な小規模作品が評価されると言う現象が、世界的に昨今起こっているような気がする。

「ワンダと巨像」、「人喰いの大鷲トリコ」、「風ノ旅ビト」、「INSIDE」
これらは、「Flow」で見事アカデミー賞の最優秀長編アニメーション賞に輝いた、ギ
ンツ・ジルバロディス監督がファンのゲーム作品である。

それも納得してしまうほどの臨場感と没入感のある作品だった。
特に上空に連れ去られる、下へ落下するといった上下の空間のダイナミックな演出が素晴らしかった。
ポストクレジットにも続きがあるので見逃し注意。

監督の前作の「Away」もおすすめですよ。

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ガッキー

2.5澄み切った世界観

2025年7月20日
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癒される

ドキドキ

カワイイ

突然の洪水と方舟の如き船に乗り合せた動物たち。
言葉は無く、説明も無く、動物たちの表情と動きのみで物語が進行します。

美しい森林の風景と
時に穏やかな、時に荒々しい水の透明感溢れる世界で
筋肉の動きが感じられるような躍動感溢れるアニメーションで動物たちが画面狭しと活躍します。

ただただ美しいアニメーションを堪能した2時間でした。

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さとうきび

4.0人がいなくなった地球

2025年7月19日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

怖い

主人公は黒猫、突然洪水に襲われ、流れてきた小舟に乗る。
色んな動物と同舟、最初は警戒していたが、そのうち助け合うことになる。
旅は過酷で幾多の危機を迎え、なんとか生き残るが・・・。
登場するのは動物だけなので、当然、セリフはないのだが、感情が揺さぶられる。

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いやよセブン

4.0インクルーシブ、ダイバーシティ

2025年7月19日
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太古のロマンを誇示するでもなく、
生物滅亡の危機を声高に叫ぶわけでもない。

本作は、肩肘を張らない、
ある種の達観した視点で生命の営みを描き出す。

そこにあるのは、
獰猛な生存競争でも、
状況への果敢な抵抗でもなく、

ただ時の流れに身を委ね、
あるがままに生きる生命たちの姿だ。

主人公にとっての逆境は、
目の前の壁や木に、
ただ爪がかかるかどうかというささやかな試練に過ぎない。

大洪水や天変地異といった壮大な危機は、
主人公の認識する日々のステージとは異なる次元にある。

それらは地球にとっては日常の一部であり、
我々が認識するようなドラマチックな出来事としては描写されない。

それは1000年に一度、
あるいは10000年に一度の奇跡なのか、
それとも、
我々が気づかないだけで毎日繰り返されている日常なのか。

この悠久の時間軸の中で、
記録に残らない(残っているか・・)はずの生命の営みが、
確かに残っているという示唆は、
深い余韻を残す。

地球にとってすべては平常運行であるという、
壮大で哲学的な世界観が背景に提示はされている。

そして、この独特の世界観の中で、
鏡の自分や、
水面に写る自分たちが繰り返し強調される。

それは、生命が多様な姿で存在し、
それぞれが【固有の流れ】の中で、
【そのままでいい】ということを示唆しているようにも感じられる。

インクルーシブやダイバーシティといった現代的な概念とも繋がり、
個々の生命が持つ普遍的な価値を静かに問いかけてくる。

【追伸】
野生の猿が車のサイドミラーを破壊して持ち去る事件が、
頻発しています。

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蛇足軒妖瀬布

4.0四の五の言わず、映像だけで勝負

2025年7月19日
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鑑賞方法:VOD

斬新

ドキドキ

カワイイ

Blanderでこれだけの作品を作った凄いクリエイター達

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AK