あるいは、ユートピア

劇場公開日:

解説

2016年のndj:若手映画作家育成プロジェクトに選出されて手がけた「白T」や、第34回東京国際映画祭でAmazon Prime Videoテイクワン賞を受賞した「日曜日、凪」などの短編で注目を集めてきた金允洙(キム・ユンス)監督の、オリジナル脚本による長編監督デビュー作。

謎の巨大生物の大量発生により、ホテルから出られなくなった12人の人間たち。轟音が鳴りやまないそこは、地獄なのか理想郷なのか。しかし、12人はそこで「非暴力、不干渉、相互扶助」という三原則を定めて助け合いながら、平和に暮らしていた。ところがある時、1人の人物が遺体となって発見される。これをきっかけに、12人のユートピアは揺れ動くことになる。

主人公となる秘密を抱えた小説家・牧雄一郎を藤原季節が演じるほか、渋川清彦、吉岡睦雄、原日出子、渡辺真起子、大場みなみ、杉田雷麟、松浦りょう、愛鈴、金井勇太、吉原光夫、篠井英介、麿赤兒という個性的かつ実力派の面々が共演。

2024年製作/129分/R15+/日本
配給:レプロエンタテインメント
劇場公開日:2024年11月16日

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映画レビュー

4.5まさに!あるいはユートピア

2024年10月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

東京国際映画祭2024の上映1作品目!
上映後は監督、俳優の登壇もありでした。

内容は見応えがあり、シチュエーション的に誰かが何をしでかすかもしれない緊張感がやんわりと漂っていた気がする。
また本来ならほぼほぼハッピーエンドと言える終わりを迎えてるのに本作においては胸糞に近い終わり方するのが、皮肉っぽいけど面白い。がなんか嫌なものが胸に残るような作品でもあった。

「ミスト(2008)っぽさある」
ホテルの周り(世界中?)が巨大不明生物(王蟲っぽいらしい)に囲まれて、取り残された(自ら残った)人たちの群像劇。
ある空間に閉じ込められ、外には謎のクリーチャー、出ていきたいやつは出て行け、外がどうなってるかは知らんって感じが胸糞映画としても有名な「ミスト(2008)」を思い出させられた。
ミストは少しだけそのクリーチャーの姿が見えたりがあったので、本作もその姿形が作品の本質とは関係ないとはわかりつつ、少しその片鱗を見せて欲しかったなぁ、王蟲みたいなのとは言及されてるし、劇中大きめの海外のダンゴムシ的な虫が心理描写的に出てくるけど…
心理描写っぽい部分がなんだかよく分からなかったなぁ…

「最後の晩餐」
みんな揃っての朝食、席の配置からパンやワインの食べ物などどう見ても最後の晩餐。
その後の展開は是非鑑賞してもらいたい。

「総括」
ある環境においては、なりたい自分でいられたり、現実逃避かもしれないが外の世界、元の生活という地獄から解放される感じは「逆転のトライアングル(2023)」の無人島のヒエラルキーの逆転も思い出したりした。
「ミスト」もそうだけどどちらの作品も終わり方はハッピーエンドとは言い難い感じ、本作も残る嫌な感じは似たものがあった。
ある意味井の中の蛙かも知れないが、井の中で幸せでいられるなら外なんて知らないでいたい気もする。まして外が地獄なら尚更。
本作の「あるいはユートピア」まさにタイトル通りでかなり秀逸なタイトルだなぁと

映画祭鑑賞1作目!
爽やかな気持ちで劇場出る系ではないけど良い作品から始まった気がする!

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