劇場公開日 2024年11月8日

「アクション映画にくるまったクリスマスファンタジー」レッド・ワン 清藤秀人さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アクション映画にくるまったクリスマスファンタジー

2024年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

コードネームで分類されるサンタクロースの1人が何者かに誘拐され、サンタクロース護衛隊長と賞金稼ぎがタッグを組んでサンタ救出に乗り出す!?夢を見られなくなった世界中の子供たちに夢を届けるために!!

今や、クリスマス映画、中でもサンタクロースものが正攻法では作りづらくなった時代に、現役最強のアクションスター、ドウェイン・ジョンソンは製作と主演を兼任して、とてつもなく新手のクリスマスムービーを作ってしまった。最大の勝因は、『ブラックアダム』('22年)の製作を担当したハイラム・ガルシアの原案と、その原案を脚本に置き換えたクリス・モーガン(『チャザム! 神々の怒り』'23年ほか)の、表層はドウェイン・ジョンソンのスーパーアクションムービーの形態を取りつつ、あくまで基本はクリスマスファンタジーの夢と希望を傷つけてないところ。サンタクロースにまつわる様々な謎にもきっちりと答える等、細部の描写にも怠りはない。

公開時期が1月以上早かったけれど、もはやクリスマスムービーという表現自体が死語になりつつある今、ザ・ロックのファンはもちろん、親子で見て欲しい2024年のシン・クリスマス映画。父親の復権を目指す世のお父さんたちは是非!

清藤秀人