「つっこみどころ満載のゆるさが逆に心地いい」レッド・ワン momoさんの映画レビュー(感想・評価)
つっこみどころ満載のゆるさが逆に心地いい
一日で全部の家なんかまわれる訳ねぇじゃん!
という誰もが通った定番のつっこみに1つのアンサーをだした映画でした。
SF未来的な技術を駆使したサンタの仕事を支える機関に侵入者が入り、サンタが拉致されるところから始まり、サンタのボディガードのマッチョさんが奪還に奮闘します。
マッチョさんは人間ではないらしいので、パワフルな動きを見せます。
マッチョの相棒は自覚無く、間接的にサンタ誘拐に関与してた天才ハッカー的な男。こちらは人間。
罪滅ぼし的にサンタ捜索のためマッチョさんに付いていきますが所々でマッチョに負けず劣らずの戦闘力や、防御力を見せます。
一般人ならとうにあの世行きのダメージもかき消して全然立ってます。
誘拐犯はクリスマスの魔女。
魔女はサンタの力を使って世界中の悪いことをした人間に罰を与えようとします。
サンタの代わりに人間を閉じ込めるスノードームを量産し、クリスマスに配ろうと画策します。
意気揚々とスノードームを量産しますが、生産量と生産スピードが圧倒的に足りておらず全世界の人間を閉じ込めるには間に合わなそうなペースでした。
魔女はなんやかんやあってマッチョとハッカーさんと、サンタの力によって倒されます。
ラストはサンタが世界中の子供たちにプレゼントを配るシーンがありますが、これはちょっと感動して童心にかえりました。
しかしこちらも圧倒的に置き配のペースが遅くつっこみどころ満載。
だけど、サンタの在り方に注目した設定や解釈には何故か納得しました。
流血表現はないので子どもも見やすい内容だし、安定のハッピーエンドなので家族連れにおすすめな作品でした。
ただ、作品を通じてのメッセージは大人向けだったり、近年の人の在り方への風刺というか、気づきを与えてくるなどポイントは意外にも盛り込まれていました。
個人的にはせっかくだからもう少しドンパチ派手なアクションもりもりでもいいのかなと思いましたが、クリスマス前にゆるゆると見るのにとっても良いなと感じました。