「サンタを救おう❣」レッド・ワン bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
サンタを救おう❣
『ブラック・アダム』のドウェイン・ジョンソンと『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンスがW主演で、『ジュマンジ』のジェイク・カスダン監督とタッグを組んだファンジー・アクション。そこにクスッと笑えるコメディー・シーンも絡めて、これからのクリスマス・シーズンにピッタリの作品。
『レッド・ワン』とは、サンタクロースのコードネーム。北極圏にあるサンタの街から、クリスマス・イブの前日に、レッドが何者かに誘拐され、このままでは、クリスマスが中止されてしまう危機に陥る。そこで、レッドの救出の為のミッションに指名されたのが、ドウェイン演じる、レッドの護衛隊長・カラマと、クリス演じる、一流の追跡者で賞金稼ぎのジャックだった。堅物のカラマと自堕落なジャック、当初は相容れない2人だったが、次第にレッド救出の使命を共有し、心通わせて誘拐犯に立ち向かっていく。
また、単に2人と誘拐犯の対峙だけでなく、そこに行きつくまでに、地獄の主でレッドの弟・クランプスとの確執や、2人の地獄での立ち回り等も絡めることで、ダーク・ファンタジーな面白さも高めている。そして、ラストの誘拐犯のヴィランと対決するクライマックス・シーンは、アクション俳優・ドウェインとクリスの魅力を十分に生かし、VFXも駆使した激しい戦闘シーンが描かれていた。
更に、本作の面白さは、脇役の個性豊かなキャラクターにもある。悪魔の様なレッドの弟・クランプスを筆頭に、しゃべる白熊の護衛隊ガルシア、凶暴なニンジン鼻のスノーマン、火を吐く馬とジャックオーランタン、首無し騎士、ソリを引く角が光る巨大なトナカイ、ラスボス魔女のグリラ等々、ちょっと不気味だけど、クスッと笑えるダークなキャラが、次から次へと登場し、ディズニーのアトラクションに乗ってる様な展開だった。
出演者は、ドウェインとクリスの他にも、彼らの上司となるゾーイ役には『チャーリーズ・エンジェル』のルーシー・リューが、レッドの弟クランプスには、『ゲーム・オブ・スローン』に出演していたクリストファー・ヒビュ、そして、レッド・ワンには『セッション』のJ・K・シモンズが演じ、主役2人を引き立てている。
背景には雪が降り、BGMにはクリスマス・ソングが流れ、『グレムリン』や『ダイ・ハード』を想起するような、子供から大人まで楽しめるクリスマス・ムービーとして、タイムリーな作品でもあると思う。