「全世界の「悪い子」に配ればよくないか」レッド・ワン かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
全世界の「悪い子」に配ればよくないか
サンタクロース、いますけど何か?
とぐいぐい見せつけるのに笑う。
ショッピングモールに普通に来て、良い子達のお願いを聞く。時間が来たら有能な警備隊長に守られて護衛付きの車で普通のVIPのように去る。
今どきのサンタさんの環境は、めっちゃハイテク。
空軍基地から最新鋭(多分)小型宇宙ソリ(オープントップ!)に乗り込んで、でっかいトナカイさんたちに引かれ、空軍に先導されて出かけるんだ、ハイパー航法もできちゃうし、プレゼント配送所は分業化システム化されてて、サンタさんの奥さんが仕切ってるし。サンタさんは数百年生きてるけどレッドワンというコードネームを持ち鍛錬を怠らないマッチョだし、警備隊長のカラムは強くて心優しいマッチョだし。サンタファミリー、特殊部隊なのか!?
クリーチャー(童話や伝説の生き物たち?)がわんさか出て、一瞬スターウォーズのスピンオフだったかと思った。
サンタが誘拐され、装甲車とカラムのチェイスシーンはスピードと迫力があってワクワクするが、元ひねくれ少年、賞金稼ぎハッカーのジャックと手を組んでサンタの救出に出てからがなんだか面白くない。ジャックの腕を見せるシーンは最初の気象局に忍び込んだところだけで後は全然それらしき見せ場がないし。彼だけじゃない、しろくまも含めて面白そうなキャラ達が全然生きてなくて宝の持ち腐れみたい。睡魔に襲われ、気がついたら寝落ちしていたことたびたび。
クリスマスソングがいっぱいで、クリスマスの雰囲気は良かった。
閉じ込められても心から反省して良い子になると誓えば壊れるドームなら、むしろ全世界の悪い子に配ればよいのにと思いました。