「「ドラゴンはちょろい」の真意」小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
「ドラゴンはちょろい」の真意
ドラゴンと暮らす日常をほのぼの描く作品であるが、この劇場版は争いが描かれた。平和な日常から遠く離れたドラゴンの世界での争いに、カンナを救うために小林さんが関わることになるのだが、その遠くの争いと平和な日常の対比は、日本と世界の関係になぞらえてしまいそうな、そんなご時世とシンクロする部分がある。イランやガザ、ウクライナという遠い地で争いが起きていても日本は概ね平和。そんな遠い地の争いにいかに関わるべきか、本作での小林さんの活躍は自分の生活を振り返るきっかけになりそうだ。
小林さんは「ドラゴンはちょろい」と言う。それは環境次第でいくらでも影響を受けるのだということ。争ってばかりの世界では争うことばかり考える。平和な場所で生活すればすぐに、そんな環境に真に受けて変わっていく。これって人間も同じだなと思う。普通の人間でしかない小林さんだからこそ、できることがあるし、言えることがある、大人の責任感みたいなものも描かれていて、そこも良かった。
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