秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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映像美に浸れます。僕らがおそらく目にしたことのある、あるいは目にす...
映像美に浸れます。僕らがおそらく目にしたことのある、あるいは目にするチャンスがあったであろう、日常生活で目にするきれいな景色が、ここかしこに出てきます。
ストーリーとしては、貴樹と明里が小・中学生時代に抱いた思いの全貌が、過去と現在を物語が行ったり来たりしていくうちに分かってくるという感じ。決して自分の思いと言動が一致しないけどそれを受け入れて生きていく若者の姿と、それを応援する大人たちに共感してしまいます。
俳優の皆さん、素晴らしいです。僕が印象に残ったのは森七菜さんかなぁ。
最後が…
原作に対するリスペクトがとても感じられて、とても良質な映画に仕上がってました。
本屋でニアミス、思わず笑いました。現実もそうかも知れませんね。あり得ないところでバッタリとか。
配役も高畑光希?と思いましたが、今をキチンと生きている明里にハマってました。アニメ版とはまた違う魅力があったかと。貴樹君は松村北斗で本当に良かったです。水野さんにちゃんと言えた場面、大好きです。
子役もハマり過ぎて逆に将来が不安になりました。
種子島はもう…アニメをなぞるだけなんだけど、そこが良い。あそこはもう完成されているので森七菜が頑張ってくれて凄く良い。
本当は5点ですが…少し物言いがありまして。
この実写版は貴樹君の成長ムービーだと思うんですが、館長に思いを吐露して前向きに゙生きていく貴樹君をもう少し丁寧に描いて欲しかったです。水野さんとの最後の場面、もっと長尺でやって欲しかった。水野さんの更なる突っ込みに対して、もっと感情や思いを伝えられる貴樹君を見たかったです。
で、踏切の場面。
明里からの視点も入れても良かったかなと。
また、貴樹君が明里だと思った人がいないのを確認して踵を返してすぐエンディング。もっと歩かせて前を向いていく貴樹君を表現させて欲しかったな…
アニメでは薄く笑って前を向いて歩いていたけど、実写はまだモヤっとしてんのかな?と感じてしまいました。
明里のように今を生きてほしいです、貴樹君には。
花苗ちゃんもきっとそうしてるよ。
で1点引かせていただきましたが、当分の間は心に残り続ける映画で鑑賞出来て良かったです。
自分も、今を誠実に生きようと思いました。
帰れなくなっちゃたもんね
これまで観てきた映画の中で、一番心に響いた映画が、『秒速5センチメートル』(アニメ)だったから、どうしても純粋にはいれなかった…。
観比べてしまう……、このシーンちゃんと使ってる!とかえ?此処はこれだけ?とか……。
新たに足された部分や進展された部分、端折られた部分、やはり氣になって正規に愉しめなかったかもしれない。
“別物”として観れれば良かったんだろうけど、アニメ版をあまりに追いすぎてきた分、どうしても入りきれなかったのかも…。
山崎one more〜が流れた時は安心感を覚えたし、思い出は〜が流れた時もホッとした氣持ちになれた。(ツライんだけどね)
欲を言えば、リンドバーグも使って欲しかったかな…。
イイ映画だったけど、高評価にできなかったのは、個人的な想いの強さで、作品そのものが劣ってるわけではないです。
アニメの声優があまりにピッタリ過ぎて秀悦過ぎてたのを思い知らされた。
何十回と観たけど、また観たいし、もう一度スクリーンで観たいと感じた。
もう大丈夫になった君でも
人の揺るぎない考えや姿勢は、過去の体験が大きい。そしてその考えや姿勢は、また起こる体験で変化し、そしてまた...。「忘れられない思い出は日常」とはこのことだろう。
その人にとって変わらないものも素晴らしいし、変わってしまうものも素晴らしい。だがそれには、「大丈夫」と言ってくれる人が必要なんだと思う。
もう大丈夫になった君でも、日常となった思い出に浸って立ち止まってもいいんだよ、と伝えたくなったし、伝えてもらったように思う。
「思い出じゃなく日常」
秒速5センチメートルの実写映画、観てきました。
アニメは記憶が薄れてたけど、あの胸が締めつけられる切なさだけは鮮明。3話をどうまとめるのかドキドキだったけど、完璧な作品!
森七菜、高畑充希の演技力はすごい!国宝ぶり!
宮崎あおいの
「自分の大切な思い出に、笑いとかオチとか必要ないよ」
真剣な表情に、キュッと胸が締まった。
貴樹と自分を重ねて感情移入しまくり。
プラネタリウムのシーン、感情を抑えてた貴樹が初めて爆発する瞬間…
「ただもう一度、明里と話したかった。『久しぶり、元気だった?』って、何気ない会話がしたかった」
泣きながら話す姿は、過去に取り残された全ての人の代弁みたいで、たまらなく泣けた。
一方、明里の「思い出じゃなく日常」。
電車に乗って、空を見て、音楽を聴いて、街の景色にふと蘇る人や感情。
何気ない毎日に思い出す“何か”があるなら、それが一番強い思い出なんだって、ズドンと刺さった。
人生で立ち止まっても、この作品に前向きな一歩を押してもらった気がした。
今日は山崎まさよしがエンドレスループ…🎧
良いラブストーリー ◎◎◎◎◎
アニメを見ていないがこれは良いです
すごく心地よくて楽しめた
ずっと幸せな気持ちになる映画で、あまり感じたことのない映画でした
あまり何も起こらないので、退屈?と思うところもあるが、全体的な謎解きがあり飽きさせない
過激な描写がないのはアニメ原作だからだろうか
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み◎
原作の大ファンです
実写化に元々抵抗のない人間ですが、秒速に関しては原作が大好きすぎて、構えていました。
情報解禁されて松村北斗さん主演ということで、彼の繊細な演技や、過去に新海作品に参加されていること、新海誠監督とも仲良しでいらっしゃることから、松村さん主演なら期待できる。と確信でき、観に行こうと決めていました。
少しハードルを上げて観てしまったかもしれません。
原作のキャラを演じられたかたについては、
松村さん、森さん、青木さん、木竜さん、白山さん、上田さんはもう完璧に良かったです。
白山さんの
「来年も一緒に桜見ようね」
のシーンで泣いてしまいました。。。
子役のお二人ともとても素敵な演技で……ぐっと秒速の世界に引き込まれました。
中学生の二人がやっと会えて、木の前でキスするシーンもとてもよかったです。泣いていたと思います。
余談ですが、近くの席の方がこのシーンで「えっ!?」と声に出して言っていて、気がそれて最悪でした。
原作知らない人なんだろうなと思いましたが。この心の流れを理解できない人がいるんだなぁと、 逆にそれはそれで嬉しいことなのだろうか、とか考えてしまいました。笑
高校生時代の、森さんの片思いしている女の子の演技が、もう良すぎて…!!
めっっちゃ可愛かったです!
青木さんの、なんともいえない残酷な拒絶といいますか、言葉がなくても相手を受け入れないたたずまいは、胸が痛くなりました。
一つ大きく残念だったことがあります。
花苗の
「……しないで。(優しくしないで)」
のシーンがなかったことです…!
言ってたけど聞き取れなかっただけでしょうか…大大大好きなシーンだったので、えっ!なんでないの!?このシーンを省く意味がわからない。と混乱しました。
アニメのままやる必要はないけれど、重要だと思っているシーンが監督や脚本の方と違うのだなぁと、非常にさみしくなりました。
また、現在のあかりがどうしても原作のイメージとは違っていて……キャスティングなのか演出なのか脚本なのか、どれかが合いませんでした。
幼少期のあかりが汚い言葉を放つシーンも、私は違和感でした。。そういう風に感情を出すようなイメージをアニメの方から抱いていませんでした。
オリジナルストーリーの部分は、わかるような、入り込めないような感じで……
貴樹が幸せにやっているならそれでいいのですが……うーん
あんな近くですれ違うのだろうかと。
原作ではあまり出てこない水野さんは、オリジナルな部分もまだ受け取りやすかったです。しっくりこないところもありましたが、木竜さんの演技がとてもよかったです。
別れる前後の絶妙な距離感のようなものが、リアルに感じられました。
なんとも、オリジナル要素のない実写版も見てみたくなりました。
やる意味があるのか、と言われそうですが、あります。
実写映画は、人間が演じることそのものに意味があります。
なので、観れて良かったですし、実写化でまた秒速が話題になることは嬉しいですが、もう一度観に行こうかどうかはかなり迷います……
原作が好きすぎるがゆえに良かったシーン、残念だったところ、様々な感情を抱く映画でした。
初日舞台挨拶付きのを観たのですが、森七菜ちゃんの衣装やヘアメイクがめっっちゃかわいくて!!とっても癒されました。
女性はこれを未練がましいと言うけれど
純朴な男には辛い映画。
米津さんの歌がこの映画を、主人公の心情を絶叫している。歌の不協和音も流石です。
ぶっちゃけ、ラストの踏切シーンと米津さんの歌を聴いたら、この映画の言いたいことは分かるんじゃないか。
高校パートは入れる必要性を感じなかったが、後から考えるとあの種子島の時間は、都市に住む男達にとって南国の島の理想的な青春の舞台を描いていた。明里が別れの際に言った言葉を考えるに、今はお互いの気持ちは最高潮だが、住む距離が遠く離れて、今後心も離れていくのを示している。明里はきっと高校で新しい青春を過ごした。貴樹は一部の男にとって理想の、南国の海辺でサーフィンが趣味な活発で健康的な女の子、との青春に足を踏み出さなかった。
男は心が通じ合って好き同士ならずっと思い続ける(相手もずっと自分を思い続けてくれると期待してしまう)。
女は時間と共に思い出になって割り切って新しい人生を歩み出す。この現実的な恋愛観の差をずっしり感じる。女の子の言う「幸せに生きててほしい。彼ならきっと大丈夫。」は相手ために言っている風で実は自分を守るズルい言葉ですよね。
特に多感な中学生時代に、2人が駅で出会い、桜の木の前でファーストキスしてしまったら、男側は忘れられませんよ。バンプオブチキンの天体観測のことを思い出す。女性はこれを女々しいとか、未練がましいと言うけれど。
それだけに、30歳の3月26日の雪の桜のシーンとその後の明里のシーンはショックで1分間くらい呆然としてしまった。ワンモアタイムで盛り上げてからの落とし方は、しばらく胸が重くなった。
貴樹に幸あれ。
大丈夫
1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹と篠原明里は、
互いの孤独に手を差し伸べるように心を通わせるが、
卒業と同時に明里は引っ越してしまう。
中学1年の冬。吹雪の夜に栃木・岩舟で再会を果たした2人は、
雪の中に立つ桜の木の下で、2009年3月26日に同じ場所で再会することを約束する。
時は流れ、2008年。東京でシステムエンジニアとして働く貴樹は
30歳を前にして、自分の一部が遠い時間に取り残されたままであることに気づく。
明里もまた、当時の思い出とともに静かに日常を生きていた。
といったあらすじ。
なかなか理解に苦しむ映画でした。
何度も何度もニアミスを繰り返し、最後の最後まで、
こちらの思惑通りとならない男女二人。
強いて言えば、
過去の思い出にしがみつく男性、
過去の思い出を糧に強く生きる女性、
といったところか。
男性の方が未練たらしいということかな笑
それに対し、女性は「大丈夫」って、なんと強いことか。
貴樹役の松村北斗さん、「ファーストキス」以来でしたが、
この独特の存在感、表現力、素敵です。
そういえば、さらに前の「夜明けのすべて」でもプラネタリウムに
関わっていたなぁ、たまたまか。
明里役の高畑充希さん、本年の大作「国宝」以来でした。
そういえば、貴樹の高校時代の友人は森七菜さん、こちらも「国宝」に
出ていましたね。
挿入歌「One more time, One more chance」、懐かしかった。
でも、エンドロールの米津さんの「1991」に一気に心を奪われた。
かっこよすぎ。
ノスタルジー
美しかった
よき実写版
少し前に原作を2度ほど観てから行きました。
正直実写版はそれほど刺さらなかったというか、よくわからないという感想でした。(沢山いらっしゃる原作ファンの方すみません💦)
実写版で各パートの掘り下げ、追加された描写によりわかりやすく観やすくなっていたと思う。
桜、雪、空、夕焼け、海、夜景…すべての風景も美しく印象的でした。
松村さんは完全に遠野貴樹だった。
あんな虚無感をずっと纏えるのすごい。そして所作、声、横顔がとてもいい。静かなシーンでも説得力がある。
たこ焼き頬張るシーンで蘇るのも、プラネタリウムで館長の前で感情吐き出すシーンも圧巻でした。彼は演技ではなく役を生きていた。
幼少期明里役の白山さんもとても素晴らしかった。
暗くて一人ぼっちだった、というのが嘘みたいに明るく可愛らしくキラキラしていたのは、貴樹のフィルターを通した姿だったのかな。
表情の演技が子役と思えぬ上手さだった。
貴樹より少し大人びているのもあの年代の女子をよく表現されていた。
森七菜さん、恋する高校生過ぎて最高に可愛らしかった。サーフィンも本当に努力されたのだと思うので、波に乗れた時は私も心の中でガッツポーズしたし、砂浜で涙するシーンは私も号泣。
きっと彼女は切ないけれど一皮むけていい女に成長してると思わせてくれる。
そして、2人を繋ぐ宮﨑あおいさんの役どころも素敵でした。ほんわかしているけど大事なことを伝えている。
お互いのことを「昔の教え子が」「会社の同僚が」のように」さりげなく相手に伝えていたのも、これ最後会える…?と思わず期待してしまった。
結果的に貴樹と明里が再会できないラストシーンも、これでよかったと思います。
監督と松村さんのコメンタリー聴いてしまったので、また観に行ってきます。
貴樹に通電させた発明
アニメ版では、貴樹の傷は癒えることなく、傷の中で生きるしかない絶望的な終わり方をして、見るものをまた、傷の中で生きることを強いた。だからこそ、このアニメを何度も見た。自分の中の傷を肯定し、自分もまた傷の中で生きることを続けた。
今回の実写版では、貴樹に別の生き方を聞かせることができたと思っている。その生き方を聞かせたのは、美鳥だった。「大事なことはちゃんと言わなきゃダメ」というようなことを言った。そこで初めて貴樹は過去の傷を相対化するきっかけを得た。あのときの約束、果たされない約束。それは傷となって、貴樹は一歩もそこから出られなくなっていたのだが、ようやくその傷に向き合えるかもしれない。あのとき、あの店に明里が来ていれば、それはうやむやになり、また、明里に別の人生がすでに始まっていることを知り、貴樹はまた、別の傷を負ったことだろう。ともあれ、貴樹は通電を始めていた。しかし、傷の中にも戻り、岩舟の桜の前へ行った。傷は傷でしかない。一方の明里は傷と共に生きていた。それが日常だとも言った。あのとき、こんなことがあったのよねと語れる、そして、貴樹はきっと元気に生きていると信じていた。だから、生きてくれた。彼女だって辛かったはずだ。でも、彼女はお互いの人生を信じた。宇宙科学館の館長に、ようやく、自分の傷について、話すことができた貴樹は、その結果として、彼が望んでいた、彼女の語りを聞くことになる。館長の口からではあるが。長々と書いて、何が言いたいかというと、宮崎あおい演じる美鳥の「大事なことはちゃんと言わなきゃだめ」という言葉が美しいということだ。貴樹へのこの通電により、貴樹の心の中の回路が動き始めたから。だから、金子あさみにも言葉を送ることができた。彼女は「遅すぎた」とは言ったが、彼女にも通電をした。こうして自分の言葉で傷を語ることは、小さな世界を変えていく。アニメにはなかった世界を描けたこの映画は素晴らしい。アニメへの返歌となったと思う。
一見、ブルージーなロマンティックムービーと思いきや…
“時空を超えても繋がる想い“は存在してほしいといった願望を恐れなく表現しているんだが、アニメだった場合は、表現方法からファンタジーさが介在するし、鑑賞者の属性もそれらを受け入れられていたと思うんだけど、実写化してしまうと正直、厨二病的な痛々しさが気になってしまいました。
粒子を荒くした映像で現実感を薄れさせつつも、物語の構成はいかんせん現実感に乏しいので、そこはあくまでもロマンティック! と振り切って強引に見せられていく感じ。
願望をひたすら具象化するための、これらのプロレスがわかっていれば、最後までしっかり楽しめるはず。
ところで女子高生役を演じる森七菜の演技力が素晴らしく、恋に恋する乙女感と健気でいじらしい表情に心打たれました。
本作、一見、ブルージーなロマンティックムービーと思いきや、引きこもりからの卒業って感じでしたね。みんな頑張れ。
他人の人生を盗み見してるような感覚になる。
普通の映画だったら、大人になってあれだけニアミスしていたら、偶然再会してまた物語が始まるかもしれない。
でも、この作品は「近いようで遠い距離」のまま終わるところが、逆にリアルで良かった。
見ている間ずっと、他人の人生をそっと盗み見しているような感覚。
映画としては派手な盛り上がりはないし、主人公は明里のことをずっと引きずっているのに、明里はもう結婚している…。
なのに、ところどころ自分の人生に重なる部分があって共感できる。
“救いがないようで、どこかに救いがある”そんな不思議な映画だった。
あと、俳優陣の演技が本当に良かった!
特に明里の子どもの頃を演じた子がすごく印象的だった。
秒速5センチメートル
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