秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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松村北斗という孤独を感じさせる俳優
松村北斗が主役が映画なら見に行かねばなるまいてと、事前情報無しで鑑賞しました。
主人公の遠野貴樹がもう松村北斗そのもので、自分はジュニア時代の髙地優吾君に興味を持ち、現メンバーである松村北斗との関係、SixTONES結成メンバーとしての6人の関係性が大好きなのだが、その中でも松村北斗という存在は興味深く、知れば知るほど知りたくなる人でした。
映像作品での松村北斗を見てきた者として今作は役と素の境界線をあいまいにしてぼやかすほどの存在感を見せつけられた作品になってます。間や表情、吐息でさえ役の表現としての演技は圧倒的であった。その陰に松村北斗のバックグランドを知っている者としては、もし今作のシチュエーションのようなエピソードがあったら松村北斗はやっぱり約束の地へと向かっただろうと思ったほどです。
今作は少年時代、高校生、社会人と遠野貴樹は3人のキャストで撮られているが、どの時代の演技も素晴らしく、3人はチーム遠野貴樹と言っても過言ではない一貫性を見せつけています。
その時代を彩るヒロイン役も素晴らしく、特に花苗役の森七菜は女子高校生の純粋で触れれば決壊するような恋心を見せて、実年齢より下の現役高校生感たっぷりの演技が素晴らしかった。
自分が見た映画では今年のベストワンに近い作品です。今作を鑑賞して松村北斗の魅力に触れる人が一人でも増えたらファンとして嬉しいです。
心地よい余韻が残る
監督、キャスト他スタッフさん達の原作への愛、実写化に対する想いがし...
僕は好きです
アニメを何回も観た者ですが、酷評する人の気持ちはわからないでも無いのですが、多分テンポが悪いとかアニメと違うとか等々あるのは想像がつきます。しかし、これはこれでありだと思いました。松村君始め、各女優陣が個性を発揮してアニメにないキャラや少し解釈を変えたキャラが登場したりで、1991年からの回想から現在までをアニメの印象的なシーンをしっかり押さえていました。印象的なアニメのシーンが再現されていた所は思わずニヤリと何度かしてしまいました。アニメの閉塞感が少し緩められ、程よく貴樹君のこれからの人生への明るさを感じられて後味の良い仕上がりだと思いました。この辺もアニメを崇拝する人には否定したくなる対象となったのかも知れませんが、私はこっちの方が断然好きです。
実写化成功だと思います
原作を随分前に観ていました。この作品の実写化はどうだろう?とあまり期待はしていませんでした。
でも、本当に映画館で観て良かったです。
日本の四季の美しさ、効果的に使われる音楽、俳優さんたちの演技、素晴らしかったです。
映画オリジナルな部分もあったからこそ納得が出来たというか。原作では主人公に感情移入出来なかったのですが、松村北斗さんの静かな演技が切なさを増してくれてとても良かったです。セリフを言っている感が無い自然な演技。声、立ち姿とても良い。
あと、森七菜さんの高校生役、瑞々しくて天才だと思いました。
あと、子供時代良かったです!正直、そんなに想いを引きずるの?と思っていましたが、実写化することで、あの2人が可愛らしく、時代的にそして幼くてどうにもならなかった事が美しくて切なくて。そりゃー引きずるよねと納得してしまいました。
とにかく映画館で観るべき映画だと思ったので
もう一度観に行きます。
原作アニメとは違う痛みを感じた
原作アニメの尺を約2倍にした実写版映画。どこをどのように変えているのだろうという興味があった。
一方で、原作で感じたセンチメンタルさやナイーブさという印象が、柔らかさのあるアニメ画像ではなく、実写で表現されることで、生々しく、現実味のある痛みを感じる重い作品になっているのではないか?という先入観もあった。だから、若干観るのを躊躇した。
鑑賞してみると、自分の先入観は当たっていた部分があったように思う。アニメ版はどこかファンタジー世界を見ている感があり、そこまで登場人物達の痛みを感じることはなかった。しかし、実写版からは、主人公の貴樹(松村北斗)、明里(高畑充希)、花苗(森七菜)、理紗(木竜麻生)の抱えるそれぞれの痛みを感じた。生身の人間が演じるということは、やはりこういうことなのか、という再発見でもあった。
実写版は、原作アニメの重要な要素をしっかりと取り入れながら、社会人時代の話をより膨らませた内容となっており、原作に登場しない人物、登場場面が限られていた人物にも重要な役割を持たせていた。
プラネタリウム館長の吉岡秀隆は貴樹と明里を間接的に繋ぐ役割として。
元教師で花苗の姉美鳥役の宮﨑あおいは、貴樹と明里のよき先輩、理解者として。
オーストラリアに旅立つ明里との別れ際に美鳥が放った「気持ちはそのとき言葉で伝えないといけない(と妹が言っていた)」という言葉が印象に残った。
お互いに気持ちを言葉で伝えなかった貴樹と明里へのメッセージとして挿入されたシーンだろう。約束の場所に行き、現実を受け入れざるを得なくなった貴樹が、別れた理紗に会い、伝えられなかったことを伝えたシーンとの繋がりを感じた。
原作アニメと同様、空、光、電車という新海作品でよく登場する要素が美しく撮られていて、映像監督・写真家としての奥山監督のセンスの良さが感じられた。ミラー越しに人物を写すカットにも何かこだわりを感じた。
どの俳優も演技は素晴らしかったが、明里の小中学生時代を演じた白山乃愛のピュアさには釘付けになった。花苗を演じた森七菜は高校生役なのにもの凄くハマっていて驚き。
松村北斗は、「夜明けのすべて」を思い出した(プラネタリウムという共通点もあり)が、抑制した演技が非常に上手いと思った。
岡部たかし、又吉直樹も好印象(本好きの又吉にはピッタリの役柄だったと思う)。
男性のセンチメンタルさやナイーブさだけでなく、本作には女性側の視点も入っており、生きて行くうえで避けて通れない理不尽、ままならなさ、痛みのようなものを感じるものの、前向きな希望も感じられる作品になっていた。
登場人物と同じような経験をしたことがなくとも、どこかに、誰かに自分と重なる思いを感じることができる作品と言えるのではないだろうか。
アニメの実写化が非常に上手くいった作品だと思う。
なんだか哀しい…
花びらが散る速さを『秒速5センチメートル』と表現したところがとてもステキだと思ったので観ることにしたのですが…
あまりにも哀しいお話でした。
映像もキレイだし、登場人物もキレイだし、時系列が行ったり来たりするところは『新海ワールド』全開なので騙されそうになるのですが、平たく言うと『いつまでも子供の頃の初恋を忘れられずにいて10年以上も前に進めずにいた男と、昔のことはとっとと忘れてとっくに自分の幸せを掴んでいた女の話』なのではないかなぁと。
それをここまで美しい話に仕立て上げられる新海誠という方は、やはり只者ではないなぁと。
ずっと前に進めずにいたことによって人間関係も上手に形成出来ずに生きてきた主人公だったけど、転職したことによって理想の職場と上司に巡り会えたことで、前に進めるようになればいいなぁと、新しい幸せを掴んでほしいなぁと、願わずにはいられません。
主人公・遠野貴樹の転職先を紹介してくれた職場の上司を演じられた岡部たかしさんもステキでしたし、転職先の上司を演じられた吉岡秀隆さんもステキでした。
もちろん主演の松村北斗さんも、初恋相手の高畑充希さんも、学校の担任の先生役の宮﨑あおいさんも、あおいさんの妹役の森七菜さんも、皆さん本当に本当に素晴らしくて…
“オチ”だけが残念でした(笑)
山崎まさよしさんの『One more time one more chance』が、また余計に哀愁を誘うんだなぁ…
まさにあの歌詞の内容と同じなのではないかと。
哀しいお話…(涙)
贅沢ですが後2品
映像美、どのキャストも知的、改編した原作の世界観を全く壊さない等、実写化大成功な作品。
本日2回目の観賞をし、1回目では気づかなかった事を2点。
①高校生の貴樹はもしかして宇宙飛行士を目指したかったけど、モチベーションが上がらず、勉強も弓道も「取り残されるような気がする」とい義務感で生きている。
その原因は明里の存在だけ?
②明里は貴樹が手に届く場所にいるのに、「会いたい」という衝動は起きなかったのかな?
状況は変わらずとも、この2品が欲しかったなと・・あくまでも贅沢ですが。
その他の感想として、貴樹の子ども期の岩舟迄の乗り継ぎと、雪を歩く撮影の尺が長かった。
水野さんと貴樹の交際中の関係性のすべてが、あの尺なのにリアルすぎた。
プラネタリウムの貴樹と館長の会話は、2回目の方が泣けた。多分①との温度差からかな?
明里の旦那が又吉じゃなくてよかった
森七菜と松村北斗が主演のライアー×ライアーがすっごい好きだったので期待してましたが残念ながらツーショットはなし
それはいいんですけどさっぱり面白くない
自分と同じ陰キャなのにまったく共感できないイケメンだからかな
周りが雑談で盛り上がっててもいいじゃないか
二人がすれ違ってばかりでイライラMAXです
なぜ出会わないの?0.0003%だからか
人生なんて0.0003%の積み重ねでしょう
このクソレビューを読まされる確率だってそんなもんでしょ
宇宙に持って行きたい言葉どこまで引っ張るんだよ
気になってイライラするわ
結局見損なうし
何度も帰りたくなるのも我慢して最後まで見ましたが待っていたのはクソみたいなラスト
せっかくエンカウントしてるのに逃げられんなよ
スタート時から何か変わりました
仕事辞めて30歳になって顔つき変わったくらいですよね
お金と時間無駄にしました
今年同じ気分になったやつを星一つにしたのでこれも星一つです
原作をオリジナル要素を入れて深く掘り下げた作品
原作が好きなので見に行きました。
最初の感想は、原作は映像の綺麗さで好きだったんだなというところを再確認して、実写だとどうかなぁという感じを持ちました。
しかし、見ていて、原作をリスペクトした感じの描写が続き、新しい視点で泣いてしまうような話に仕上がってました。新しいと言っても、原作を尊重した話になっているので、違和感も感じません。
原作より長いこともあり、原作の設定をそのままには深く掘り下げています。
また、原作では、ぼかしていた二人の切ない関係性をある事実と共に断定します。そして、原作では描かれなかった2人の気持ちなども深く掘り下げて述べます。
このため、原作ではモヤモヤした感じもあった結末もはっきりとした結論で終わっていて、原作を見終わった後に感じた、よくわからないなと感じていた部分は減り解釈の余地は少なくなりました
ただ、原作でファンなどで解説されていた細かな部分から推察される方向で深掘りしているので、原作ファンとして見て良かったなと感じる作品でした。
原作を見た時に感じていた2人の結末は原作を尊重しつつ、とてもスッキリとした形で終わり、良いアレンジだったと思いました。アニメの実写化は原作ファンだと賛否両論を招きやすいですが、私は原作を大事にしつつ、新しい創造をしてくれた作品だと感じました。
最高に切なくて素敵な映画
新海誠監督の2007年アニメの実写化
もう「めちゃめちゃ良かったです!」
今年見た邦画のBESTでした。
原作をほぼ忠実に再現しながら新しいエピソードを追加。アニメの世界に新しい生命を吹き込んだような完璧と言っていい実写化でいつまでも心に残る大人の作品に仕上がっています。
映像の美しさ。二人が雪原の木に向かって歩くシーン、帰り道にロケットが打ち上がるシーンは目に焼きついて離れません。
山崎まさよしのone more time からエンディングの米津玄師まで劇中に挿入される数々の音楽の使い方の素晴らしさ。
主演の松村北斗はもちろん子役の白山乃愛から先生役の宮崎あおいまで全ての俳優陣の演技(特に高校生の森七菜!)脚本・演出も全てが最高でした。
「ねぇ知ってる?秒速5cmなんだって。桜の花の落ちるスピード」というのは子供の思いつきのイメージでそんなに遅いわけはないんだけれど緩やかな風が吹けばそのくらいになるかもしれない。劇中に舞うシャボン玉のように。
これが相対性理論というもので時間の速度は周囲の状況によって変わる。時間の進み方はその時の感情によって変わる。人生の進み方も人によって違うのだろう。
ゆっくりじわじわと心に染み込んでくる最高に切なくて素敵な映画でした。
人が出会う確率0.0003%って言葉に強烈な不安があったが
人と人との間に存在する時間、距離、速さの違い
これを丁寧に描いた作品がありました。
そう、アニメ版「秒速5センチメートル」です!
そして、それが実写化されるとのこと!!
意気揚々と予告編を見てみたところ、、
「0.0003%なの知ってた?人と人が出会う確率」
えっ?何言ってるの??
出会えた奇跡、ミラクル
明日今日よりも好きに〜みたいな展開が待ってるの?
そんな茫漠とした不安がどうしようもなく横たわってしまったんですけど、、!
しかし!不安は完璧に拭われたと言っていいでしょう!!いやーほんと最高でした
人と人が出合う確率0.003%
それは人と人とが再び巡り会うことができない、物理的ではない「距離」のように存在していました!!
原作のテーマを引き継いでおり、追加シーンで補完するような素晴らしいものでした。
おすすめです!!
惜しい、アニメ版を超えることもできたのに!
アニメ版のほうはすごく感動して聖地巡礼で岩舟駅まで行ったほど思い入れのある映画だった。
第1話「桜花抄」の雪の日、ストーブのある岩舟駅で2人が再開するクライマックスシーンがこの実写版には出てこなかったのでちょっとがっかりした。
ところが何と中盤になって出てきた。この演出はなかなかうまいと思った。
運命の日に岩船駅に行こうとする遠野貴樹。これはアニメ版の方にはない展開だったので大いに期待が膨らんだ。
夜の7時に彼女は岩舟駅で待っていると思った。
駅にはいなかった、でも桜の木の前にはいるかもしれない。
桜の木の前にもいなかった。
でも目を閉じて7時になって目を開けたら彼女が桜の木の後ろから顔を出すような気がしていた。
そうなっていたら、アニメ版以上の感動を覚えて涙ぐんでいたと思う。もちろん満点の評価を与えていた。
結局彼女は来ていなかった。なんてもったいない展開にしてしまった脚本なのだろう。そもそもアニメ版とはかなりの部分で違っているので、ハッピーエンドにしてしまってもよかったのではないか。
全225件中、81~100件目を表示
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