秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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実写版ではない。18年経って完全にアップデートされていた。
映画が終わった後もボーッとしてた。
ちょうど自分が貴樹と近い年齢ということもあり、
私自身も子供の頃に思い描いていたちゃんとした大人ではなく、理想の30歳には程遠い。
そんな感情が貴樹と完全にリンクした。
彼は決して過去の恋愛を引きずっているとか、そんな安い感情ではなく、自分という中身を桜の下に忘れてきてしまった。
明里はしっかりと前に進んでいる中、そんな自分に劣等感を感じていたのだろう。
約束の日に桜の下へ行き、明里が来なかったことが、彼が前に進むきっかけになったことが良かったし、実写で追加されて本当に良かった。
本当に強いて言えば、これは尺的にも原作の都合等もあって仕方ないと思うけど、30歳の貴樹がどう作られてきたのか、高校生以降の話を見たかったなと思い、4.5点とさせてもらいます。
実写版というには失礼かと思うくらい素敵な映画でした。2回目行きます。
距離が、孤独を育てていく—
1000000000/10…最高すぎて、心が壊れるほど泣いた🥹🥹🥹
新海誠といえば、やはりこの作品を思い出します。
桜が舞うあの名場面、淡くて切なくて、心に刺さるような寂しさが漂う。
まさかこの伝説的アニメが、実写映画になるなんて思いもしませんでした。
アニメ版は2007年に公開され、18年の時を経てついに実写化。主演は松村北斗(タカキ役)、高畑充希(アカリ役)、森七菜(カナエ役)。
三人とも原作のイメージにぴったりで、本当に素晴らしかったです。
映画は原作にとても忠実でありながら、新しい要素を加えてより物語を豊かにしています。
まるで「失われていた欠片」を丁寧に埋めていくような構成で、観終わったあと胸がいっぱいになりました。
“涙が止まらないのに、どこか満たされている”—そんな感覚でした。
アニメ版では、物語は3つの章に分かれており、
子供時代、高校時代、そして社会人時代のタカキの人生を通して描かれます。シンプルな物語なのに、どこまでも痛く、静かに心を締めつける。
一方、実写版では構成を大胆にアレンジ。現在から始まり、過去の出来事を少しずつフラッシュバックで見せていくスタイルです。この手法が見事で、観客をタカキの心の奥底に引き込みます。過去への未練や痛みが、まるで現実に甦るようでした。
特に印象的だったのは、アニメ版に描かれなかった細部が補完されている点。原作小説からの要素も加えられていて、まさに“完全版”と言える仕上がり。細かい部分はネタバレになるので伏せますが…ぜひ劇場で体験してほしいです。
映像美は言うまでもなく圧巻。淡くくすんだ色調が、作品全体の“静かな寂しさ”を際立たせています。空、風、雪、そして桜。どのカットもまるで絵画のように美しい。この映画そのものが「芸術」でした。
セリフは少なめで、表情や間で感情を語るタイプの作品です。だからこそ、一つひとつの言葉がより深く響く。
登場人物同士の関係性も丁寧に描かれ、静かに心を揺さぶります。
演技も完璧。特に松村北斗の繊細な表現力には息を呑みました。『夜明けのすべて』での演技も素晴らしかったですが、今作ではさらに深みがある。そして森七菜はまさに“光”そのもの。アニメ版のカナエの切なさを完全に再現し、観る者の心を掴みます。
オリジナルへの敬意が細部まで込められており、
構図やセリフの一言ひとことに「愛」が感じられる。
物語の終盤では、もう涙が止まりませんでした。
そして…最後に流れる「One more time, One more chance」。聞いた瞬間、心が崩壊しました。結末を知っていても、やはり涙が溢れる。演出のタイミングが完璧すぎて、胸が張り裂けそうでした。
さらに、ラストのラストでもう一度“感情の波”が押し寄せてきます。“待つこと”、“すれ違い”、“新しい一歩”——その全てが詰まった、痛くて美しい結末。
主題歌の米津玄師「1991」も完璧にマッチしており、
映画全体を静かに包み込むような余韻を残します。
桜が舞い散り、雪が降り積もる。
その瞬間、僕の心も一緒に痛みました。
僕にとって『秒速5センチメートル』は、今年一番の恋愛映画です。
5 Centimeters per Second(秒速5センチメートル)
実写向きだなぁ
2025年劇場鑑賞282本目。
エンドロール後映像無し。
この前のリバイバル上映の時にアニメ版鑑賞。
まぁスッキリする話ではないので、実写版でそこのラスト変わってれば嬉しいなぁと期待はしたのですが、さぁどうでしょうか。
そんなに記憶力がいい方ではないので、あれ?ここの時って告白とかしてないんだっけ?とか社会人パートこんなに長かったっけ?と思いながら見ることに。
後この映画の最大の改変が、主題歌が山崎まさよしから米津玄師(新海誠原作なのでRADWIMPSだと勘違いしてました)に変わった事なので、秒速5センチメートルなんて山崎まさよしのPVみたいなもんだろうに、と思っていましたがちゃんと使われていて安心しました。ただ、この歌をお姉ちゃんが昔観た映画の主題歌だったと紹介されてしまうと、その映画、秒速5センチメートルですよ、というシュールな展開に・・・。
夜の中に浮かぶ雪の桜の木は本当に美しく、実写で見られて良かったと思いました。
期待し過ぎたかもしれない
実写化は不安もありつつ期待が大きかった作品ですが、観終わってみると期待した程ではなく、しかし、観たことを後悔するほど悪くもない、というのが率直な感想です。
アニメ版にオリジナル要素やエピソードを加えて映画の世界観を拡げよう、さらに深掘りしようというという意図はわかるものの、それらがこの映画の深みには繋がっていたとは思えず……。
過剰なオリジナルエピソードの追加と少々説明的な台詞の多さによって、原作の魅力である繊細な余白が消されてしまっていた。
映像は美しかったものの、どこかすべて作り物のようで……。
アニメ版の情景描写を意識したカメラワークや演出をしようという思いは伝わった。しかし、アニメ版の美しさを再現しようとし過ぎて、そこに本当に存在していると思わせるような役者の感情や体温などが消えてしまい、綺麗なアニメーションを観せられているようだった。
主題歌『1991』や挿入歌は良かったものの、挿入歌は山崎まさよしにBUMP、レディオヘッド、ジュディマリなど、少々渋滞気味に感じた。
役者陣はなかなか良く、特に子役2人と森七菜さんの演技はとても良かった。だからこそ、過剰なエピソードの追加や演出などへの不満が残る作品でした。個人的にはサブスクで十分かな……と。
秒速5センチメートルの世界に浸る
公開初日の舞台挨拶ライブビューイング付きで見に行って参った。松村北斗さすが。繊細な表現うじょう、鮮やかでどこか儚い景色、登場人物たちの声。全てがこの作品に必要なもので、最小単位で構成されているのに記憶に色濃く残るものだった。近々もう一度見に行く予定。
白山さん、上田さん、木竜さん、高畑さん、森さん、青木さん、宮崎さん、吉岡さん、上田さん、あげるときりがないが、誰1人として欠けては完成していないように思う。桜花抄、コスモナウト、秒速5センチメートルの原作の展開を踏まえつつ、原作にはない、プラネタリウムと紀伊国屋書店での絶妙なバランスが素晴らしかった。それぞれのパートで感情移入させられるが、決して重くなり過ぎず、宮崎さん演じる美鳥や、吉岡さん演じる科学館館長の言葉に、観ている我々までも温かい気持ちにさせられる。そして、誰もが抱えたことがあるような普遍性をもった貴樹の横顔に移っていくことで、人の人生や感情の変化について深く考えさせられた。たった1人の言葉や存在が、誰かが今そこにいるということの証明と安堵感を与えているのかとわかった気がした。
いつも「リア充爆発しろ」と思って生きている人間には地獄の内容
原作アニメは未見。
「子供の頃に好きだった相手のことが忘れられず、大人になって会いに行く」という話で、去年公開の『パスト ライブス 再会』を連想。
「男の方は過去を引きずって恋愛がうまくいかない」ところや「男女で相手への思い入れに差がある」ところも似ている。
『パスト ライブス 再会』は、現実的で大人のビターな展開に胸をグサグサやられながらも、最終的には人間の深淵を描いており、個人的に大傑作の恋愛映画だと思っている。
一方、本作は、岩井俊二映画風の幻想的な映像で純愛を描いているように見えるが、その内容はあまりに都合の良い妄想のように感じられ、違和感を覚えることが多かった。
前半で描かれるのは、主人公・貴樹のモテモテ人生。
小学生(+中学生)、高校生、社会人と3つの時代が描かれるが、貴樹自身は恋愛に積極的ではないにもかかわらず、常に彼に恋をしている女性がいる状況。
社会人になった時の貴樹は、コミュ障で職場で孤立しており、その時点では貴樹に共感。
しかし、実は職場の美人とこっそり付き合っていることがわかり、共感から一転、裏切られた気分になった。
高校生の時、貴樹は煙草を女性教師に見つかっても簡単に見逃してもらっている。
その少し前の場面では、女性教師が校内を歩く貴樹を遠くから眺めるシーンがあるため、「この女性教師、貴樹に恋愛感情があったから、煙草に目を瞑ったのでは?」と思わざるを得なかった。
ちなみに、この女性教師が、自分が内容を覚えていない映画を他人に勧めているのには、一映画ファンとして酷いと思った。
また、社会人になった異性の元生徒と街でばったり出会い、そのまま飲みに行くのも珍しいと感じたが、さらにその飲みの場に、元生徒とは無関係な職場の人間を連れて行こうとするデリカシーのなさも理解不能だった。
そんなわけで、前半はひたすらイケメンのモテモテエピソードを見せられるという拷問。
常日頃から「リア充爆発しろ」と思って生きている人間には地獄のような時間だった。
地球に隕石が衝突するバージョンを希望。
中盤、中学生の貴樹が栃木の明里に会いに行く場面。
幻想的で感動的な場面になっており、劇場からすすり泣く声も聞こえてきた。
しかし、深夜に中学1年生の女子が親の許可を取らずに外出している状況を、親の気持ちを考えると、肯定的に描いていることにモヤモヤした。
本作では、明里が小学校の時に引っ越した後も貴樹と明里は手紙でのやり取りはしており、大人になってそのやり取りがなくなっているということは、どこかのタイミングで途絶えたということになる。
この映画の場合は、明里が貴樹へ手紙を送らなくなったと推測できる。
そのような事態になったら、「相手が自分と距離を取りたがっているから、もう彼女のことは諦めよう」と考えるのが普通だと思うのだが、それを考えず明里に会いに行こうとする貴樹に対して過度な執着心(ストーカー気質)を感じた。
本作の主演は松村北斗で、個人的には『夜明けのすべて』の印象が強い。
どちらの作品も天文学が関わっており、終盤にプラネタリウムが出てくるのも共通している。
偶然ではなく、本作の制作者が『夜明けのすべて』を観て松村北斗の起用を決めたのではないかと勝手に推測。
終盤、今までクールな振る舞いだった貴樹が、職場のプラネタリウムの館長に突然、恋愛トークを始め、号泣しながら想いを吐露。
ここで貴樹が語ることは、自分にはストーカーの言い訳にしか聞こえず、少し気持ち悪さを感じた。
観客はそれまでの貴樹を見てきたから彼の感情の爆発についていけるが、館長は優しく対応はしていたが、内心は精神を病んでいる人にしか見えなかったのではないだろうか。
これはちゃんと秒速5センチメートル!
どうしょうもない自分になってしまったので
アニメの3話仕立てのシナリオをそのままにせず、30歳目前になった現在の貴樹君と明里さんを中心にしたシナリオにして、アニメの第1話、第2話は二人の回想シーンで入ってくる。
上手くまとめてよく繋げたシナリオは悪くはなかった。原作にないオリジナルが現在のシーンに増えて、東京に生きていながら交わることが寸でのところでなく、そして気づくのは明里さんで、既に伴侶になる人と海外に行くことが決まっており、昔の約束の地に彗星が落ちる予定の3月26日の19時に行かないと決め、貴樹君は気づくとどうしょうもない自分になってしまったので岩舟の約束の地に行く。そして明里さんが来なかったので途方にくれる。
「貴樹君は大丈夫だから。」列車の出発の音に消されたセリフ。
全然大丈夫じゃない人生を歩み、どうしょうもない自分になってしまった私と重ね合わせて男は駄目だなと感じてしまった。
繊細な人が作った繊細な作品
アニメ2007の方は観ていません。ただ、TVの対談で、松村さん、奥山さん、新海さんが話す様子を見ていたので、こういう作品になるのかと納得した。時折差し込まれる景色のカットや2009、1992年のエモーショナルな感じ、言葉の重要さ、子役の表情、それぞれの距離感、などなど、とても繊細な作品だと思いました。アニメの方はまたいつか観たいと思いますが、とてもその事を意識した様なそして、写真家、映像作家でもある監督の作品である様な映画でした。ラストはハッピーエンドでないのになんか心地いいのも素敵
素晴らしい映画体験
約束の距離感
今の幸せで昔の約束なんて
忘れて欲しい
相手の幸せを願ってるような
自分を邪魔して欲しくないような
わかるようで
いつか聞いた免罪符
今の環境があって
遠い約束は薄くなっていくさまは
いつかの現実で
あぁあの時の,,って。
劇場まできて
スクリーンで探してるのは
非日常の輝き
「桜花抄」で高まった気持ちが
凄くよかったのに、
続く話が宙ぶらりんで
何だそれ,,
原作リスペクトということ
なんでしょうが
ただの昔の初恋話なら
別に
舞台で見るまでもないかな
悲しい気持ちが
蘇るだけ
お金だして現実を
再確認してもつまらん
告白できるチャンスは一度だけ
期待しすぎたかな
もうちょい泣ける話かなって思ったけど、あまり泣けなかった。見終わったあとに嫌な気持ちが後をひく感じ。映画というよりはよくある日常の恋愛。リアルならこうなるよなって話。運命だとキュンってなったりすることもなく終了。寂しかったです。約束の場所に行かないと決めて、そのことを館長から聞いたのなら、ラストで踏切ですれ違うシーンはいらなかった。すれ違ったと思ったのは別の人だった……とかだと、まだ彼が引きづってるとなるし、そう思うと、すれ違うのは無くてよかったかも。
アニメ版の映画化は難しいですね
■ 好きだった点
・原作アニメ版を思い出すカットシーンがあった
・明里の子役の女の子の演技が素晴らしかった
・中学時代の駅での別れのシーンの補強・演出
・ちゃんと最後はバッドエンドだった
■ 自分にはあわなかった点
・山崎まさよしの曲の扱い
・何度も起こるニアミス
■ 総評
・アニメ版をもう一度みたくなった
そのスピードで
元々が台詞以上に映像で語る作品なので、実写化は不安だった。
ポスターやHPの相関図から、大人パートが増えることやオリジナル要素は覚悟してたが…
冒頭、バンプの『銀河鉄道』が流れて一瞬嬉しかったし、合ってもいたけど…
その後にレディオヘッドやジュディマリ、山崎まさよし、EDで米津となるとゴチャついて感じる。
オリジナル要素やそれに付随するエピソードも、深掘りや補強に繫がったとは思えず。
個人的には原作の第3章はエピローグで、物語全体がその後の人生のプロローグだった。
なのでそこを広げ過ぎたのは好みではない。
終盤の貴樹と館長のプラネタリウムでの会話は、役者がシーンの解釈を語ってるよう。
大人の貴樹はもっと抜け殻であってほしい。笑
広げるなら、清家雪子によるコミカライズが秀逸(特に水野関連)なのでそこを拾ってくれたらなぁ。
中高時代こそもっと大切に描いてほしかった。
貴樹の“メール”の内容は何故変えたのだろう。
「波に乗れたら告白する」も貴樹の踏み込ませない無言の表情もナシでは、花苗の涙が意味不明では。
時系列もムダに行ったり来たりし過ぎ。
全体的にザラついた画面は違和感があったが、中学時代の雰囲気にだけはバッチリ合ってた。
ただし、岩舟に向かう際の焦燥感や切実さは薄い。
演技や配役は悪くないし、貴樹の成長過程は上手く繫がって見えた。
幼少期の明里がとても可愛かったが、高畑充希より森七菜に育ちそうなのは難点。
単体で見るべきだとは思うし、そうすればもう少し評価は高いとは思う。
でも元の倍近い尺で散漫になっただけなんだよなぁ…
踏切の名シーン
アニメには無かったプラネタリウムの館長との会話のシーンがよかった。
あそこで明里があえて約束の場所に行かなかったと貴樹はわかったと思う。
なので踏切のシーンは蛇足に感じた。
いやあ、良かった。 結構ハードル上げて行ったけど良かった。 思いや...
HAPPYEND?
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