秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
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切なくて、愛おしくてジジイも感動した映画です。
最近「秒速5センチメートル」と云う本が書店の店頭に沢山並んでいるので、その意味が知りたかったのと、「映画は原作を先に読む」のルールを破って鑑賞。
もともとは新海誠監督がアニメで映画化したものを今回「SixTONES」の松村北斗、高畑充希主演で実写映画化したそうですが、不覚にも予想外のストーリーで感動しました。
東京の小学校で出会った遠野貴樹と篠原明里は、お互い転校生と云うことで心を通わせるが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。
ところが、1年後今度は貴樹の父親が種子島に転勤することになり、種子島に行く前に明里に会うため貴樹は吹雪の夜に栃木を訪れ再会を果たす。
2人は雪の中に立つ桜の木の下で、2009年3月26日に同じ場所で再会することを約束しキスをして別れる。この中学生の淡い恋に多くの女性の嗚咽が聴こえました。
時は流れ、東京でシステムエンジニアとして働く貴樹は30歳を前にプラネタリウム施設に転職しそこで明里とすれ違う。
結局、エンディングでは二人は劇的な再会を果たすと思ったらすれ違う。
すき間時間で観た映画でしたが、貴樹と明里を演じた子供達の演技も松村北斗、高畑充希の演技も秀逸で良い映画でした。
しっとりと胸が苦しくなる、素敵な作品でした。
淡い切なさや胸の苦しみが心に残る、素敵な作品でした。
病気や死でお涙頂戴の作品が多い中、この作品は全く違いました。
主人公と周りの人たちとの出会いや関係によって、静かに、温かく、心を掴まれる作品です。
2時間ちょっとの作品ですが、飽きることなく、最後まで見応えがありました。むしろ、後半になるにつれ、物語に引き込まれ、夢中になっていました。
新海誠作品のアニメーションの風景、景色の美しさもとても魅力的ですが、それをそのまま実写としたかのような美しい映像も素晴らしく、心を掴まれました。
米津さんの音楽も物語に合っていてピッタリでした。
一回見ればいいや、では無く、またゆっくり観に行こうと思える素敵な作品です。
映像美はステキでした
原作とは違うがこれはこれで良い
切なさと暖かさ
鑑賞後は、心地よく暖かい余韻に浸ることができました。
全編を通して、「切なさと暖かさ」が上手く描かれていたように思いました。
「月と太陽」「雪が積もる中に咲く桜」
当時の思い出が、時を経て「切なさと暖かさ」として変わっていた。
その思い出を振り返る、それぞれの目線や思いが、どちらも共感できるものでした。
当時の思い出を振り返るにあたり、それぞれの目線や思いが違い、そして最後の最後でもすれ違ったけど、実はすれ違いのようで「秒速5センチメートル」を共有する空間ができた。
もしかしたらその確率は「0.0003%」だったのかもしれません。
その瞬間、きっと切なさよりも暖かさが勝る思い出になったのではないでしょうか。
春の訪れの如く。
鑑賞後は、自分自身の思い出の箱を開ける鍵を貰ったようで、暖かい気持ちになれました。
切ない気持ちにもなりますが、最後は暖かい気持ちになれる、素敵な映画でした。
オススメです!
原作を超えた稀有な作品
もう1度観たくなった😿
原作も好きで、今回だいすきな推しが出演するということだったので観に行きましたが、とにかく映像が儚くて綺麗。音楽も一つ一つのセリフもとても素敵でした。私もあの世界に入りたくなりました。途中からは涙がとまらず、観に行って良かったです。もう1度観にいきたいと思います!
アニメとは別。でも良い!
見終わった時の感覚は、アニメとは全くの別物だった。実写は映像美(桜や種子島のシーン)がとても印象に残り、そして、アニメと比べ終わりがスッキリした。主人公がポジティブで、前向きであり、アニメと比べあまり共感はしなかったです。心にはぽっかり穴も開かず、アニメの冴えない主人公とはかなりギャップを感じた。あと、ヒロインの心情はあまり知りたくなかった。実写映画は理想で、アニメは現実って感じでした。
アニメも観るつもりなら、先にアニメを鑑賞してから、こちらを観たほうが良いです。
別れを受け入れ、前へ進むことの大切さ
人生には外的要因による影響が多く、お互いがどんなに愛し合っていても、お互いが思っているよりも近くにいたとしても、その望みが成就するとは限らない。
人生にはタイミングというものがあり、恋愛や友情等の人間関係においても、「別れを受け入れ、前へ進む勇気」が時には必要であるということを学びました。
新海誠さんの映画は、本当に深く考えさせられる感慨深い作品ですね!
実写化することの意義
全てが計算されたアニメーション、それも既に高い評価を受けている作品に対して実写映画ができることというのがあるのだろうか。
単純に実写化を知った時にはそのように考え鑑賞する予定はありませんでした。
それでも観ることにしたのは奥山監督がメガホンを取ると知ったためです。
私は写真を趣味にしていて奥山さんの作品に感銘を受けていたこと、それにネバーヤングビーチというバンドの名作MV(本当に名作)を演出していたこと、更に豪華俳優陣を迎えて撮影した自主制作映画アットザベンチも鑑賞済みで素晴らしい作品に仕上がっていたこと、これらのことから観ないという選択肢はなくなりました。
そして実際に封切り初日に鑑賞した結果、私にとってとても大切と思える作品の一つとなりました。
(どの場面、どの部分と言うのは多すぎるので割愛します)
名作アニメーション原作に対して敬意を最大限に払いながらも今の時代に実写で撮ることの意味や意義を真剣に考え抜いて制作されていることが伝わってきます。
キャストの皆さんや脚本、撮影、宣伝に至るまで素晴らしい仕事をされていると思いました。
ありがとうございます。
生きる速さの違いによるすれ違い
キャッチコピー「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか」の通り、この映画は生きる速さの違いによるすれ違いを描いた作品だと感じました。以下、思いの丈を綴った乱文&長文になりますが、ご容赦ください。
劇中では、明里の方が進むスピードが速いことが度々強調される。(貴樹を名前呼びして好意を伝え始める、学校帰りのかけっこや流れ星が見えた時に明里の方が先を走る…など)
そのため、劇中の貴樹の気持ちは、明里の軌跡を辿るように進むと考えた方が理解しやすいと思う。
すれ違いが始まるのは、明里が引っ越すことになった場面からである。明里の「(一緒にいられなくて)ごめんね」という電話に対して、貴樹は「もういいよ」と応える。明里の一緒にいたいという想いに対して、貴樹は諦めたような答えを返している。ここから、自分の思いに真っ直ぐな明里と、若干いじけてしまった貴樹の差が見え始める。
この時点ではまだ文通で連絡を取り合っていたため、二人の関係はなんとか繋ぎ止められていたが、貴樹の種子島への引越しと岩舟での再開が二人を完全に別離させてしまう。
岩舟に至るまで、貴樹の乗る電車は何度も遅延し、約束の時間に間に合わなくなる。この時、貴樹は運命的に明里とは一緒になれないことを感覚的に悟り、別れるための手紙を書く。
その反面、明里は待ち合わせの時間が過ぎても岩舟の駅で待ち続け、貴樹と同様に交換日記に言葉を綴るのだが、貴樹と違って関係を続けるために書いている(交換日記を貴樹に渡せば貴樹との関係が続くため)。
岩舟で合流後、再会した二人は一緒の時間を過ごすものの、長い時間会わなかったせいか、どこかぎこちなく感じる。
桜の木の下、明里の方から貴樹にキスをするが、
貴樹はどことなく受け身のように見える。明里は貴樹の諦めのような心情を読み取り、貴樹との別れを決めたのだと思う。
キスシーンで明里は失望したかのように手の力が抜けているのに対して、貴樹は逆に手を握り締める。この場面は明里と貴樹の気持ちが完全に切り替わったことを表していると思う。
明里は貴樹を想い続けていたものの、どこか諦めがちになっている貴樹のために別れることを決め、逆に貴樹はずっと一緒にいたいと一途に思う明里の気持ちを受け止めてしまった。貴樹はこの時の明里から受け取った想いを2007年の約束の時まで、引きづり続けることになる。
岩舟での別れの際に、明里が「貴樹くんならずっと大丈夫」という言葉を貴樹に伝えようとするシーンがある。これは転校直後の心細かった時に貴樹からもらった言葉であり、明里から貴樹への感謝や愛を込めた言葉であるとともに別れの言葉でもあるというとても複雑な意味が込められたシーンだと思う。
最後のすれ違って再会するシーンも、もう昔のようにはなれないけどもやっと貴樹は明里に追いついたということを示すシーンだと考えれば、貴樹にも救いのあるラストだと思う。
生きる速さが違うことですれ違うなら、我々はどうすれば誰かと一緒に生きていくことができるのか?
どれだけすれ違い続ければ、同じ時間を生きることができるようになるのか、そういった問いを投げかけるような作品だと思いました。
追記:
2007年アニメ版の内容を基に実写化しているため、劇中の挿入歌は2007年当時の音楽を採用しているのだと思う。
が、2025年時点だと音楽が古すぎて、挿入歌が流れるたびに映画の没入感が薄れてしまっているように感じた。
もし、引き裂かれるほどの距離(気軽に移動ができず、連絡するにも文通などの限られた手段しかない)を演出したかったのであれば、当時の演出としてここまでこだわる必要はなかったのではないか…と2007年子供時代だった者として思う。
心にすっぽり穴が開く感覚
アニメ鑑賞済み
実写化に当たって、
改変されてる部分もあるけど
概ね何もかも放り出して、ニートになって引きこもりたくなる気持ちになるのは同じで満足しました。
思い入れもある作品なので、
安心もしました。
アニメはたかきはあかりの存在を忘れていて
原因不明の脅迫にも似た不安感に悩まされていたけど、
今作は覚えていたのかな。
桜の木の約束は原作にはなかった気がします。
でも改めて観ていて
史上最悪の改悪としてあかりが現れる。
再会が描かれるのではないかという不安と
それでもいいから現れて欲しいという心の矛盾が
山崎まさよしの名曲と共に心を振り回してきましたね。
また原作で使われていた曲の使い所も素晴らしくて、
原作愛も感じて
しっかり実写映画に昇華できていたなと思いました。
昔好きで好きでどうしようもなかった元カノに
慰めてもらいたくなっちゃうような
心に穴が空いてしまうこの感覚。
映像も、その撮影手法も素晴らしい。
ロケーションも完璧
たまに原作まんまの路地とか出てた。
欲を言えば幼少期の踏切のシーン。
電車が通り過ぎてもあかりは待っていて
遮断機が上がって2人でまた駆け出すシーンまで描いて欲しかった。
そうすれば最後のシーンがもっと活きたんじゃないかなー。
あと、
幼少期のあかり役の子が可愛すぎね。
新海誠はアニメで観たい
ノスタルジー感のてんこ盛り
いやぁ好きです、こういうの。
まずノスタルジー感がすごかった。映像もすごくきれいだった。没入しました。
自分の古き良き時代の誰かの顔を思い浮かべた人もいるんじゃないだろうか。
誰もが通り過ぎたそれらを美しくパッケージングして差し出されたみたいでした。
小学校時代の美少女を30近くになっても引きずるという一歩間違えると痛いキャラになりかねない貴樹は、きれいな映像のおかげでむしろノスタルジー感をさらに色濃くする相乗効果さえ感じました。
2人のすれ違いもやりすぎるとくどいけれど、その一歩手前で引く感じが絶妙。
「男は個別保存、女は上書き保存」
昔流行ったそんな言葉が頭をよぎりました。
2009年現在の待ち合わせ場所で2人が会うのも出来すぎだし、2人とも行かなかったらドラマにならない。どちらか片方だけが向かうわけだけど、それは男性なんですねえ。ラストに踏切で振り向くのも。切ないけれど、この映画はハッピーエンドじゃないからこそ魅力が際立つんだと思う。
あれ、ただ似たような設定の「冷静と情熱のあいだ」は混じりっけなしのハッピーエンドで、あれはあれでよかったような記憶 笑
人と人とが出会う確率は0.0003%なのかあ。
さらにお互いの生活に踏み込んで、人生を共にするのはそれこそ天文学的確率。そんな奇跡をおろそかにしてはいけませんね。
貴樹も次に縁ある女性は大切にしろよ!!
思い出はいつもきれいだけど~それだけじゃおなかがすくわ~(byジュディマリ)
ところで、プラネタリウムで貴樹がポストイットに書いた言葉、人が一生で出会う5万以上の言葉の中から選んだただひとつの言葉って映されなかったですよね。何だったんだろう。
そしてもし私がポストイットを手渡されたら、私ならなんて書くかな。
今書いていて思ったけど、この映画って数字に絡めた雑学が多いのね。
「秒速5cm」「0.0003%」「5万語」
マメ知識が増えました。
さらに、その先で
これって、30歳の時点では、
きちんと現実を見据えて
約束の場所に行かなかった女の方が
40歳半ばから50歳くらいで
あの時、行けば良かった
とか、
私には別の人生があったかも
とか
思うのよなぁ〜〜って
アラカンの私は思いました
誰しも、とてもとても大切な人が居て
だけど、2機のボイジャーのように
決して、人生で交わることのない
出会いがある
現実世界の今、日々共に生きてくれる人を
大切に。。。
過去を捨てるのではなく
過去と一緒に、今を生きることを
改めて、思いました
すごい頑張りを感じた
シナリオとスタイルの矛盾
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