トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦のレビュー・感想・評価
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「きゅうりゅう」ではなく「くーろん」ですよね⁉️
80年代の香港を舞台に、黒社会の陰謀渦巻く九龍城砦で繰り広げられるバトル・アクション‼️組織に追われる4人の主人公たち、対する組織は我らがサモ・ハンをボスとする九龍城砦乗っ取りを企む組織‼️香港映画だけに友情、復讐、仇討ちといった泣ける要素‼️銃器類は極力登場せず、素手や刃物類で延々と続く肉弾戦‼️加えてサモ・ハンの部下が、気功による「硬直」を使い、不死身になったりして、ここまでくるとモンスター物でもあるし、ファンタジーに近いですね‼️登場人物も特別カッコ良くはないのですが、個性的なキャラばかりで、とにかくアクションがスゴい‼️80年代のジャッキー映画で育った私としては思い入れのあるジャンルなので、最後まで飽きずに楽しめました‼️エンドロールでは「NG集」ではなく「削除シーン集」があります‼️
こんなにもエモいとは
通常スクリーンで鑑賞(吹替)。
想像以上の面白さだ。息吐く暇も無いアクションの乱れ打ちに手に汗握り見入ってしまった。さすが谷垣健治氏!
いずれ失われると分かっていても、大切なものを守るために命をかけて全力で戦う男たちの姿がとんでもなく熱い。
エモい、エモいよ。こんなに心に沁み入るカンフー映画初めて観たよ。そう叫びたくなるくらい最高の余韻に浸った。
何か香港ノスタルジー。と言うかワンス・アポン・ア・タイムもの。
120分あるんですよ。普通の映画の尺として十分な長さ。と言うか。香港カンフーは100分を超えちゃダメな世界じゃないですか。通常の中国映画も、金をかけた大作以外は短尺。何でこの尺?の謎は、最後の数分で合点が行きました。
政治的に大変な事になってる香港。中国共産党支配前の、と言っても、ついこの前の事だけど。要するに、タイトル通りのワンス・アポン・ア・タイムもの。長くなるよねw
ノワールとしての冷徹よりも、昭和下町的アットホーム感が勝る九龍城です。いつの間にか友情が芽生えますが、愛恋とは無縁で男闘呼組を通します。敵はモンスターです。無茶苦茶モンスターでサノス感あります。途中、敵対関係が複雑化し、どー落とし前付けるん???って不安になりますが、この気功モンスターが決定的ヒールになって、観客の憎悪を持ってってくれるので、大ラスバトルはシンプルに胸熱w
面白かったし楽しめたのでいいんですが。
欲云うと。
このシンプル胸熱物語、100分にはならん?
少年マンガの世界観!
身寄りの無い孤独な主人公は、カオスな無法地帯のスラム街(城)で3人の仲間を得ます。
そして、彼は、この無法地帯を静かに守る師匠と出会います。
師匠は、何故か彼を暖かく見守ります。
なんと彼は、かつて師匠が泣く泣く倒した友の忘れ形見だったのです!
やがて、師匠は、年老いたかつてのライバル達から城と住民を守る戦いに臨みます。
師匠は、病を隠して若者達を庇って戦い、倒れます!
4人の若き男達は、バラバラになり・・・そして再び結集し、運(竜巻)を味方につけ、仲間の力を結集して不死身のラスボスをついに仕留めるのです!!
なにコレ!少年マンガです!!少年マンガの世界を実写化しております!!!
カンフーアクションが続きますが、血しぶきが飛んだり首が飛んだりということはなく、そんなにグロくないです!このあたりの撮影・演出も少年マンガを意識しているように思うのです。
そして、何と言っても、九龍城砦であります!
なにこのリアルな生活感は!こんな違法建築の迷路のようなエリアが実在していたなんて!
正直に言おう。
アクションより、九龍城砦の方に目を奪われました。このカオスかつノスタルジックかつ生活感プンプンな感じが堪りません。絶対不衛生で危険なんだけど、入ってみたい!
カンフーアクションは、こういう、戦いにくい場所、狭くてゴチャゴチャした場所でやるからこそ、面白いんですよねえ。色々モノを壊す際の音や映像も入れられるし、どこから敵が出てくるかわからない緊張感、迫力も出て良し。大金をはたいて作り込んだセットが活きていました。
そしてサモ・ハン・キンポー!懐かしい・・・本人がアクションしていたわけではないと思うけど、全盛期を彷彿とさせる存在感。子供の頃観ていたアクション映画を思い出しました。
なんだか童心に返って懐かしさを感じた映画でした(そんな映画なのか??)。
九龍城砦で暮らす人々の生活が描かれているところがとても良かった。床屋のロン兄貴(ルイス・クー)が渋くてカッコイイ。
九龍城砦には裏社会に関わる人間しかいないと思っていた。
だけど、天心の店、床屋、駄菓子屋、診療所があって、子供がタコ揚げしたりしてて、裏社会の仕事には直接関わりのない人も住んでいた事を知った。
裏社会の人も、そうでない人も、ここに生きる人達の生活を描いてるとこが面白い。
カンフーアクション抜きでも、ココを舞台にした人々の営みの物語は面白そうだ。
チャンが床屋のオヤジを人質にしたとき、このオヤジが動じたふうもなく平然としている。
さすがは九龍城砦の床屋のオヤジ、肝がすわっている。
きっと九龍城砦ではこんな騒ぎは日常茶飯事で、このぐらいじゃアタフタしないんだと思って感心してたら、チャンがまたたく間にスッ飛ばされたのでビックリした。
スッ飛ばされた本人は、もっと驚いたろう (*゜ロ゜)
何とコイツが伝説の殺し屋ロン・ギュンフォン(ルイス・クー)だった。
またこのイケおじが、やたら渋くてカッコ良すぎて最高だった。
非常に面白く観ました!
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが遅れました、スミマセン‥)
今更、今作の映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』を面白く観ました!
物語は往年のアウトロー映画にある、両親から死別した孤独な主人公と、それを助ける親代わりの人物という王道の構成ながら、狭い空間が連結された九龍城砦の舞台と、そこで繰り広げられる現代的ながら生身の対人のアクションが、作品を凝縮さある面白さに仕上げていたと思われました。
そして、主人公の陳洛軍(チャン・ロッグワン/レイモンド・ラムさん)の憂いのある目が宿った演技と、理髪店主で九龍城砦を統治している龍捲風(ロンギュンフォン/ルイス・クーさん)の存在感が、特に素晴らしかったと思われました。
狭いのに上下含めてどこまでも連なる九龍城砦の中で、どうやって撮影したんだろうとの連続するアクションの分厚さも、圧巻だったと思われます。
噂に違わない作品だったと、最後まで面白く観ました。
2025 21
この人強いな
え?この人もめちゃ強いやん
待って、兄貴強!!かっこよ!!
いや、お前も強いんかーい!!(そりゃ一筋縄でいかない気はしたけど🤣)
一人だけ違う方向の強さなんですけど!!しかもラスボスなんかい!!絶対にかませ犬かと思ってたのに笑
やっと見れて多幸感と高揚感がすごい🙌
チェンさんの、自分の居場所を見つける旅
オープニングの中華企業のロゴ羅列に不安を覚えましたが、出っ張り看板だらけのネイザンロードやサンキストの段ボールに、古き良き時代の香港を見て安心。
とってもわかりやすい悪の巣窟にしか見えない九龍城砦は、盛りすぎじゃ?と思いつつも、この盛りがこの映画には丁度良いとだんだんと気づく。
初っ端の床屋での、タバコ投げて落ちるまでの瞬間に主人公やられちゃうアクションなんかもう笑える驚きで、あ、そうきたか!と、ここでようやく心の準備が整う感じ。
アクションは、ダブルデッカーでジャッキーを思い出させてくれつつ、インド映画よろしくだいぶ派手に振り切ってます。そして木や段ボールや布を駆使したジャッキーより(どうしても比べてしまう)、コンクリ、ガラス、鉄とテクスチャー的にもハードに。普段アクション映画をあまり観ないので、久々の大画面でのドンパチにアドレナリンが上がりまくりました。
それでいてドラマもしっかり描かれている。
黒社会の、信頼と裏切りの交錯。家族同然の隣人同士の助け合い。
龍さんが劇中で言っていたように、居場所ってのは場所そのものではなくてどこにいても結局、人なんだなと。
そして、だいたいどの映画でも皆、自分の居場所探してるなと気づき、ぶっ飛んだ映画に見えつつ案外普遍的な人間性の話なのだと理解しました。
同じ香港映画という線に並べると、あの名作インファナル・アフェアと比べるとやや雑だったりわざとらしい演出が気になるも、エンターテイメントとしてはすごく良くできた、そして香港映画を渇望していた往年のファンには、十分すぎるほどでした。
(考えようによっては、ここまでが中国の策略とも…いや、純粋に、面白かった!で終わりたいと思います)
アクションMAX!ずっとMAX!
事前情報なしで初めて香港映画を映画館で見たが、面白かった!最初は邦画でも洋画でもない「香港」な雰囲気に馴染めるかちょっと心配したが、主役級がみんなジャッキー・チェンみたいなめちゃくちゃかっこいいアクションしてて、兄貴分もみんな強くて、敵役も謎の功夫で激強くて、ひたすらみんなで格闘バトル!みたいな映画。その中に友情あり、仁義あり、それを往年の九龍城砦のカオスな雰囲気が包み込んだ独特の世界が味わえる。変にロマンスとかの要素を入れず、ひたすら男たちのバトル!というのも潔くて良かった。
リアルな生活感とファンタジーな敵
九龍城砦で暮らす人々の生活をリアルに描いていてよかったです。おかげで、登場人物に感情移入して観ることができてました
一方で、敵の硬直気功はあまりにファンタジーでちょっと笑ってしまいました。自分が学生じゃなくてよかったです。学生だったら次の日からしばらく「硬直気功!」とか言って無茶してたと思うので
むしろモンスターパニック
映像とアクションに極振りした映画。
脚本は、深めようと欲張った結果、あちこちで設定の衝突や情報の不足、ご都合が発生しているのでかなりいまいち。
結局、龍兄貴世代の話をしたかったのか新世代の活躍を見せたかったのか、話が流れておらず見せたいものが所々迷子になっている印象。
これなら商品性的に完全に割りきった『英雄-HERO-』ぐらいのが好み。
話の内容に対して物語に絡んでくる登場人物がやたらと多かった印象で、前述の「見せたいもの」の拡散傾向もあり、制作のコントロールが効いていない印象を受けた。
虎兄貴と、龍兄貴の側近の二刀流坊主は不要なキャラで、魔法じみた術で滅茶苦茶強いラスボスも格としては流れでそうなっただけの小物だ。
最強の龍兄貴を退場させないといけない課題も、「病で全盛期の力が出せないから敗退」というのはフラストレーションの溜まる構造で、脚本作りとしてはかなり古い。
案外、企画の根底には「九龍城で、第五人格」みたいなのがあったのかもしれない。
キラー1人vsサバイバー4人、というような。
それぐらいラスボスが人間離れして強すぎるので、見ていたら変な笑いが出てくるのはいいところ。
香港映画のいいとこ取り
(カンフー映画+香港ノワール)×九龍城砦=
これで、面白い映画を作れないほうが難しい。
めちゃくちゃ面白かった!
深いことは考えないで良い、かっこいい!とだけ思っておけば良い映画。最高です。
登場人物も個性的で、みんなかっこよかったです。
また、その個性的な男達の熱い友情が、丁寧に描かれていたのも良かったです。しかも、定型的な昔の男同士の友情の描き方で。そこが、ノスタルジーな感じを凄く出してて、エモいってこういうことや〜!と、ちょっとテンション上がりました。
個人的に、四仔がお気に入り。ちょっと変態仮面みたいなマスク(パンツではない)してるし、喋らないし、怖いやつ?って思ったら、めちゃくちゃ良い奴やった。完全にギャップ萌え。
途中で、昔は田原俊彦似のイケメンって言われたのに、マスク取ったら全然方向性の違うイケメンやったのも面白かった。
あとは、王九も良かった!
気功ずるすぎやん笑!
男臭くてカオスな世界観がお好みなら是非
今は無き香港の九龍城砦を舞台としたバイオレンスアクションモノ。登場人物が皆やたらと耐久力が高く、ちょっとやそっとの打撃、武器を使った殴打でも立ち上がってくる。特にラスボスの耐久力は気功とかそんなレベルの説明じゃ鼻で笑われる。なんせ刃物が通らん。
基本的に狭い・暗い・汚い九龍城砦内でほとんどの時間が過ぎるので、色々分かりづらいのはやむなし。これと言ったヒロインも出てこず、ひたすら私怨や友情、過去のしがらみ等によって男達がジタバタ駆け回る作品。まぁ汗臭いったら無いw
でも、アクションシーンはこれでもかと力入れてるし、クドいほどに見応えはある。2時間中1時間半はバトルシーンなのではないかというほどの内容。
香港に流入していたその時代の日本文化が所々に出てくるので、その時代を知ってる人はきっとニヤニヤしながら見られるでしょう。
身分証より大切なもの
周りが盛り上がっているので事前知識一切無しで見に行ったが、予想の5倍面白かった。
わかりやすく没入しやすい世界観、漫画のようにキャラが立ってて魅力的な登場人物(後に原作小説とコミカライズがあるのを知った)、音楽はゲ謎や攻殻機動隊でもお馴染みの川井憲次、アクション監督はるろうに剣心でもお馴染みの谷垣健治、と日本人にもとっつきやすい要素がそろっている。
なんといっても画面いっぱいの九龍城!!これを見るだけでも映画館に行く価値がある。
パンフレットでも語られているように本国では政治的事情であまり映像的資料が残されていない九龍城の映像写真資料を日本人が多く残していたことからもわかるように、日本人はああいう治外法権スラム街要塞が大好きなのだ。ポスターも邦題ももっと九龍城を前面に出した広報にすればもっと初動からお客が入ったのではないかと思う。
ファントムと変態仮面を足して2で割ったような四仔のキャラなど、日本人が楽しめる小ネタも満載である。
3部作の構想があり、続編と前日譚の制作が予定されているようで、是非ともこのままヒットが続いて3部とも日本で上映して欲しいものだ。
<以下ネタバレ>
主人公の洛軍は金を稼いで身分証を手に入れることを目的としている。金も身よりもつてもない(不法)難民の身では、自分を何より守るのが「その国にいてもいい」という身分証なのだ。実際、居住権やビザなしでは海外で出来ることは殆ど無い。仕事も家も見つからないし病院にも行けず国の福祉も受けられない。逮捕されようものなら、現在でも、入国管理局の人道を無視した行いによって下手すればどこにも逃げられず死ぬこともある。
九龍城を束ねている龍兄貴でも偽造身分証は手に入れられない。だが九龍城に居る限りは自由に働けるし、だれも出自を気にしない。九龍城に来る者は誰しも事情を抱えていることを住民達は理解しているからだ。
運命の皮肉で洛軍が九龍城を自分の居場所にしたいと思うようになった途端に九龍城を出なければならなくなる。さらに皮肉なことに九龍城を出ることで求めていた身分証と居住権があっさりと手に入る。しかしもはや洛軍にとって身分証は意味をなさないのだ。彼にとって本当に大切なものは仲間達との居場所だったからだ。
――という流れが何とも美しかった。
海外に数年住んでいたので身分証や居住権の重要さを痛感していることもあり、この流れが何とも心に沁みた。困難があってもどんな場所でも支え合う友人や仲間が居ればそこが故郷になるのかもしれない。
漢たちの熱い友情は、城砦が取り壊された今も、語り継がれていそうに思う
2025.2.12 字幕 T・JOY京都
2024年の香港映画(125分、PG12)
実在した九龍城砦を舞台に、密入国者によって巻き起こる騒動を描いたアクション映画
監督はソイ・チェン
脚本はアウ・キンイー&チャン・タイリー&サム・クァンシン&ジャック・ライチュン
原題は『九龍城寨之圍城』で「九龍城砦の包囲戦」、英題は『Twilight of the Warriors: Walled In』で「戦士たちの黄昏:包囲」という意味
物語の舞台は、1980年代初頭の香港
かつて繁栄を極めた九龍城砦は、今では訳ありの住民たちが集うスラムと化していた
その土地を巡る戦いは、殺戮王の陳占(アーロン・クオック)を龍兄貴(ルイス・クー)が倒し終幕を迎えたが、虎兄貴(ケニー・ウォン)は右目を失い、秋兄貴(リッチー・レン)は妻子を殺されてしまっていた
建物は龍兄貴が管理、土地は秋兄貴が所得し、外界の敵から住人たちを守ってきた
隣接する油麻地では、大ボス(サモ・ハン)一派が仕切っていて、手下の王九(フィリップ・ン)を筆頭に賭場や薬などを売って荒稼ぎをしていた
そんな町に、一人の若者が密入国してきた
名は陳洛軍(レイモンド・ラム)と言い、生き延びるために香港の地に足を踏み入れた
地下格闘技で稼いだと思ったら、大ボスに騙されてしまい、洛軍はそこにあった布袋を奪って逃走する
王九たちが追うものの、洛軍は知らずに九龍城砦へと迷い込んでしまう
城砦での揉め事は龍兄貴の部下たちが始末していて、洛軍は信一(テレンス・ラウ)に捕獲され、龍兄貴のところに連れられてしまう
龍兄貴は洛軍が奪った布袋を大ボスに返し、洛軍は城砦に居たいと懇願することになったのである
映画は、洛軍の正体がバレるところから動き出す
洛軍が秋兄貴の妻子を殺した陳占の息子であることが判明し、彼を巡る戦いが勃発する
龍兄貴は洛軍を匿い、外へと逃がそうと考える
だが、秋兄貴は大ボスと手を組んででも、洛軍を殺そうと考えるのである
物語は、過去の諍いを発端とした任侠ものとなっていて、龍兄貴と陳占が戦うことになった経緯などは端折られている
このあたりは前日譚で語られることになるので、それを待つしかないだろう
本作では、洛軍を巡る命の張り合いが描かれていて、ラスボスとして君臨するのが大ボスの気功の弟子でもある王九だった
彼の気功術は群を抜いており、信一、十二少(トニー・ウー)、四仔(ジャーマン・チョン)らが束になっても敵わない
そこで、洛軍は折れた刀片を王九の口の中に捩じ込み、それが気管などを傷つけたことによって、一矢報いることができた
また、城砦の下に転落しかけた洛軍を救い、起死回生の突風を起こしたのも、夢半ばで力尽きた龍兄貴の力のように描かれていた
前半は、洛軍が城砦に溶け込んでいく様子が描かれ、中盤になって、城砦を取り壊して更地にするという計画が浮上する
秋兄貴を取り込んだ大ボスが地主を集めて買い取ることになるものの、秋兄貴は檻に閉じ込められても売ることはなかった
そんな新体制を壊すために戻った洛軍と信一、十二少、四仔との友情物語が激アツな展開を迎えていく
また、日本由来のAVとか、四仔が田原俊彦に似ていたという小ネタも登場する
映画は、撮影のために城壁をセットで再現したとのことだが、そのクオリティは強烈で、本当に今も存在しているように思えてくる
この後、香港は中国に返還され、1993年に取り壊されてしまうのだが、そこに至るまでにいくつもの物語が生まれそうに思えた
いずれにせよ、アクションと任侠が好きな人にはたまらない映画で、こいつがラスボス?と思わせてからのチート級の強さは笑いが込み上げてきてしまう
どうやって撮ったんだろうかと思うようなシーンも多く、かなり痛々しく思えるカットも多い
登場人物はかなり多いものの、主要キャラはそこまで多くないし、外見が特徴的なので混乱することもないと思う
パンフレットも豪華でクリアファイルも付いていたので、映画が面白かったという人は少し高めだけど購入しても良いのではないだろうか
カタルシスとノスタルジー
アクションに賛否あるけど、もともとが「小説→マンガ→映画」という事だけでも頭に入れておいた方がいい。武侠小説の流れをくんだ感じな上に、「マンガみたい」ってマンガだもの。リアルと虚構の描き分けが曖昧だから、そこらへんが気になる人には向いてないかも。また、素直な勧善懲悪を求めている人もたぶんムリかも。
でも…「そんなこたー関係ねぇ。深い考えなんて要らない。血湧き肉躍りたい」ってカタルシスを求めるタイプの人にはピッタリだと思う。
九龍城のリアルな描き方は、それだけでも見る価値あり。もちろん、本当の所は知らないけれど「かつてこういう場所があったかもしれない」というノスタルジーが感じられる。
最初にさらっと出た名前が後で重要な意味を持っていたりするから、1回では全部を消化するのは難しいけれど、2回、3回と見るごとに旨味を増していくのも良い。
前日譚と後日譚の計3作になるらしいから、ワクワクしている。
モニカ
鑑賞してから2~3週間経った現在、レビューを書いています。
思い返して「面白ぇ。いやバカ面白ぇ!最高!!」と感じたのは覚えているんですよ。でも、どんなところが面白かったの?どんなシーンが印象に残ってる?と問われたならば…
敵役、オォンガウがボスの座を乗っ取りご機嫌にカラオケで吉川晃司のモニカを広東語で熱唱してるシーンしか思い出せねぇ!!
いや、遡って記憶をたどれば九龍城という設定を活かし、狭く入り組んだ場所で上下に移動しながら戦うアクションのカッコ良さや主役四人のイケメンもそれぞれキャラが立ってて見飽きないとか、ロン兄貴の渋さとかサモハンが出てくるとやっぱりどっしり構えた安心感があって画面が締まるなぁ……とか色々出てくるんですよ?
でもやっぱり一発目に思い出すのはウォンガウ。
何なんだあいつは!
初対面では軽薄という言葉はこいつの為に作られたんじゃないかと思えるくらいの三下チンピラムーヴをかまし、こんなヤツすぐにやられて退場するんだろと思ってたらしつこく登場し続け、次第に「えっ、お前そんなに強かったの?」と驚かされ最終的に「お前がラスボスなんかーい!!」と盛大なツッコミを心の中で入れてましたよ。
結果、ウォンガウのことで頭がいっぱい。
バットマンで言うならジョーカー。スターウォーズならダースベイダー。仁義なき戦いなら大友勝利。ゴジラならキングギドラ。主役を食う敵役として私の中ではディズニーランドのシンデレラ城のように作品の中心に燦然とそびえ立っています。
配信やDVDが出たらまた観るからその時は四人を返り討ちにして勝利のモニカを聴かせてくれよな!
全62件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。