トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦のレビュー・感想・評価
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男くさいが…
ひと昔の香港を彷彿させる男くさい物語。
けどどうしようもなくこの男たちに心を揺さぶられる。
命まで取られず解放された友などしっくりこない点はあるのだけど、それまでに育み鷲掴みにされた心の叫びがラストのバトルにおいて炸裂する爽快感がたまらない。
懐かしの香港
この映画の見所といえば、前半はもちろん九龍城砦を擬人化した様な龍兄貴の格好良さ。そして後半は王九の気持ち良いまでの壊れっぷり、無敵っぷりだろう。この2人が前半後半をそれぞれがぐいぐいと引っ張って行ってくれる。そして終わってみればALWAYS三丁目の夕日を観た後の様な気分に。
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主人公と王九、敵対する2人だが実は似た者同士に思える。2人の有り様を分けたのは、龍兄貴とサモ・ハン、この2人の接し方だったのではないだろうか。
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九龍城が有り、飛行場が移転する前の香港に行ってみたかったと一時期よく思っていた。自分が行った時にはもうどちらもなかったが、それでも入ったらでられなくなりそうな古くて大きなビルが高層ビルの間に建っていたのを覚えている。この映画を見ていたら、そんな昔の事を思い出された。
画面から匂いが伝わってくるよう
子供の頃、カンフー映画が苦手、というか嫌いだった。カンフー映画に感化された同じクラスのガキンチョども(自分もガキンチョだったが)が、すぐ「あちょー」とか「はいっはいっ」とか「アタタタ」とか言いながら、教室で後ろからちょっかいをかけてきたりするからだ。
今は大人なので、後ろからちょっかいをかけてくるガキンチョもいなくて、この手の映画もうんざりせずに見られるようになった。
最初のバスのアクションシーケンスで引き込まれる。そして九龍城。話でしか聞いたことがなかったけど、雰囲気はまさにイメージしていた九龍城そのもの。 古びた建物と建物の間から見上げた狭い空をジェット機の腹が轟音をあげながら通過する。これがセットだなんて信じられない。画面から八角やら豚の脂やらが混ざった匂いが伝わってくるかのようだ。
ストーリーはわかりやすく、アクションに集中できる。九龍城をまさに横に縦に移動しながらのアクションは圧巻。4人のウォリアーズの戦い方にそれぞれ個性があり、面白い。ラスボスの強さがファンタジーで、いったいどうやって倒すのかと思ったが、これもまぁ、納得のいくやっつけ方。ところどころに現れる昭和な日本文化に顔がほころぶ。香港の人たちとノスタルジーを共有する。
苦労して戦って守り抜いても、歴史の流れに逆らえず、ゆくゆくは九龍城自体が無くなってしまうとわかっていても、義理と意地を通して今いま自分の周りにいる人たちの小さな幸せのためにとりあえず戦う。「黄昏の戦士たち」というタイトルはこの映画にぴったりだ。
昔、見なかったカンフー映画を見直ししてもいいかな、と思った。
「きゅうりゅう」ではなく「くーろん」ですよね⁉️
80年代の香港を舞台に、黒社会の陰謀渦巻く九龍城砦で繰り広げられるバトル・アクション‼️組織に追われる4人の主人公たち、対する組織は我らがサモ・ハンをボスとする九龍城砦乗っ取りを企む組織‼️香港映画だけに友情、復讐、仇討ちといった泣ける要素‼️銃器類は極力登場せず、素手や刃物類で延々と続く肉弾戦‼️加えてサモ・ハンの部下が、気功による「硬直」を使い、不死身になったりして、ここまでくるとモンスター物でもあるし、ファンタジーに近いですね‼️登場人物も特別カッコ良くはないのですが、個性的なキャラばかりで、とにかくアクションがスゴい‼️80年代のジャッキー映画で育った私としては思い入れのあるジャンルなので、最後まで飽きずに楽しめました‼️エンドロールでは「NG集」ではなく「削除シーン集」があります‼️
分かりやすく格好良い
ノスタルジーだね、これは…
ダンシング・ヒーロー モニカ
懐かしさに胸熱
レビューで映画の存在を知り、しかも吹替でまだ上映しているとのことで鑑賞してきました。
観客は予想外に女性が多かったです。
80年代の香港。
私が大好きだった雑多で活気に満ちた街。
それがスクリーンのなかに息づいてました。
ジョッキーやサモ・ハン、ユン・ピョウの映画を観て育ち、アンディ・ラウをはじめとした四天王にハマった若かりし頃。
(特別出演のアーロン・クォック、カッコ良かった!)
香港映画を観漁った当時を思い出し、最初からもう胸が熱くなります。
バスでのアクション、イスでも机でもベットでも何でも武器にしてしまうところ、無敵の気功等々挙げればキリがない。
あのルイス・クーやリッチー・レンがボス役なんてなぁと感無量。
女っ気がなく、男達の友情と野望、復讐というのも昔っぽいストーリーでたまらない。
とにかく胸に刺さりっぱなしです。
人によっては使い古されたお話だと言うかもですが、いいんです。
香港映画ですから(笑)
例え敵がほぼ不死身でも、そんな怪我や不自由な体で動けるかいと思う事があってもアクションが面白ければ許すって気持ちになります。
マイナスはちょっと時間が長すぎかな?
かなしいかな、どんなに願ってもあの頃の香港には戻れない。
九龍城砦が取り壊されたように…。
凧よふたたび
香港人のアイデンティティ
エンディングで表示されるが九龍城砦(正式には九龍寨城)は1993年から94年にかけて取り壊された。1997年の香港返還に先立つこと数年。おそらく英国租借時代の積み残した政治課題として駆け込みで処理されたのだろう。あれからもう30年もたったのかと思う。
外見は当時の写真の通りに映画内で再現されている。内部についてもおそらくあんな感じだったのだろう。元々、住居として建てられた細長いビル群を勝手に廊下や階段でつなぎ合わせた巨大建造物であったようだ。住居としてもちろん使われ、他には手工業的な工場がたくさん内部にあったそうである。映画の中で、やたらとシューマイを作っている場面が出てくるが、一時は香港の主要ホテルの料理店で供される点心類の大部分が九龍寨城で作られていたという話がある。だから、ここの部分は現実をなぞっているわけだ。自分としては、延々と格闘シーンが続くのだが、もう少し城砦内の生活感に触れてほしかったなと思わないことはない。
さて映画。基本的には香港の裏社会における男同士の絆、ネットワークと抗争を描いている。主要なフェーズは3つ。一つ目はこの時代における旧世代、新世代でのそれぞれ男同士の強い結びつき、二つ目は新旧世代の対立と世代交代、そして三つ目は九龍寨城の内部と外部の抗争である。この3つが絡み合いながら、九龍寨城の終章に向けて、男たちの戦いが描かれていく。
ただ、確かに金目当ての人物も登場はするのだが、全般として暗いどす黒い感じは全くしない。後口はどちらかというと爽やかである。それはやはり九龍寨城のあったこの時代への強いノスタルジーがベースとしてあるからだろう。そして主人公であるチャン・ロッグワンは最後に香港人であることが証明され、香港人としてその居場所である九龍寨城のために戦う。この映画が香港で高い支持を得たのは、香港人としてのアイデンティティを強く刺激したためにほかならないと思う。
こんなにもエモいとは
通常スクリーンで鑑賞(吹替)。
想像以上の面白さだ。息吐く暇も無いアクションの乱れ打ちに手に汗握り見入ってしまった。さすが谷垣健治氏!
いずれ失われると分かっていても、大切なものを守るために命をかけて全力で戦う男たちの姿がとんでもなく熱い。
エモい、エモいよ。こんなに心に沁み入るカンフー映画初めて観たよ。そう叫びたくなるくらい最高の余韻に浸った。
期待した香港映画やったけど、、、
アクションは面白いしサモハンキンポーが健在なので嬉しかった。でも筋立てが弱すぎて、長かったなぁ
いつもは絶対字幕で見るけど、吹き替えしか時間が合わなかった。結果的にそれでよかったってくらい疲れた
削除された部分がおまけで見れたけど、入れたほうがよかったんちゃう?
これから要チェックなGジャンの兄貴と菅田将暉似(どっちか言うと菅生新似)のイケメンを新発見できただけでよしとしよ。
おもしろい!
99%の肉弾戦と、1%の気功。
香港であって、中国ではない
冒頭、麻袋を持って逃走する主人公ロッグワンが二階建てバスに飛び乗った瞬間、香港映画の記憶が鮮烈に呼び起こされる。
そこで繰り広げられる壮絶なアクションは、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』におけるジャッキー・チェンの驚異的な身体運動への愚直なまでのオマージュだ。あるいはせせこましい一室で日用品を武具に変えながら戦うというシチュエーション。登場人物たちは椅子だろうがテーブルだろうが棒切れだろうが瞬時にそれを利用してしてのける。これもまたジャッキー・アクション伝来のものだといえる。
人物の造形を内面描写によってではなく、過剰な明暗のコントラストや喫煙描写によって外郭から描き出す手法も、ジョン・ウーやジョニー・トーといった香港を代表する作家たちの遺伝子を正統に継承している。
まさに「観る香港映画史」と評するに相応しい作品だが、本作が召喚されるのは、九龍城砦というかつて香港に実在していたスラムだ。
本邦において九龍城砦は専らオリエンタリズムの対象とされてきた。『GHOST IN THE SHELL』、『クーロンズゲート』などの作品は、移民問題のような政治的問題には触れず、ある意味でダークツーリズム的な悪趣味によって九龍城砦を紹介した。この傾向は日本のみならず、例えばリドリー・スコット『ブレード・ランナー』にしても事態は変わらない。
本作もまたそういった海外からのオリエンタリズムを意識的に踏襲している箇所はあるものの、物語が進むにつれ徐々にさまざまな政治的問題が浮上していく。娼婦の母親をヤク中に殺される子供や、その死体の処理処理に難儀する描写などは、九龍城砦の楽園神話を糾弾するものであるだろう。あるいは電線の束や張り紙までディテールの凝らされた本作のセットも、そうした神話の解体に一役買っている。
外連味たっぷりのアクションシーンはまさに香港映画といった視覚的快楽に満ちていた。パンチ一発で相手が回転しながら吹っ飛んだり、気功によってあらゆる攻撃を跳ね返したり、ビル風に翻る布に乗って階下からの復帰を果たしたり、終始荒唐無稽なアクションの雨あられ。そこに何も問題はない。現実の物理法則を超越することこそが香港映画の命題だからだ。
なんだかんだやっぱりロンの兄貴が一番カッコよかった。ダンディなおじさんが苦悩してるのってエロいですよね。
とはいえ、香港映画史という失われつつある文脈が、九龍城砦という既に失われた舞台の上で展開されるという事態には少々危機感を覚える。中国返還や民主化デモを経た今、ノスタルジー的に回顧する以外に香港映画あるいは香港を把握する術はないのではないか、ということ。
いやしかし、それも部外者ゆえの杞憂に過ぎないのかもしれない。移民として初期設定されたロッグワンが実は香港人だったという展開や、香港料理を作る人々の姿をひたすら捉え続けるエンドロールには、香港ナショナリズム(not中華ナショナリズム)を強く感じさせる。
某映画館の舞台挨拶で、本作の観客に向かって「ニーハオ」と言ってしまった支配人が炎上していたが、本作を観たあとでは観客たちの怒りも尤もであると感じた。
香港であって、決して中国ではない。民主化デモ以降、それは香港人たちの民族意識としてより一層強く定着しつつあるように思う。
考えずに楽しむ!
パートナーが「今年最高の一本だって!」と興奮気味に伝えてくれたのが2月下旬、「もう、終わっとるよ……」そんなやり取りをした作品が何故か特別映像付きで上映されるとのことで、行ってきました!
結果、前半で寝落ち、人間関係が良く分からないままアクションシーンは盛り上がって行きます。うん、オモロイ🎵
観終わってスクリーンを後にしながらパートナーに相関関係を教えてもらい、なるほどねと納得したのでありました。
だからって言い訳するのではないですが、昔懐かし活劇感があって、それだけでワーキャー盛り上がれたので香港アクション映画もたまにはいいなぁ、なんて。
最近の香港・台湾作品ってどちらかというとヒューマンな作品が配給されていて、それはそれで好きなのですが、パワーを感じさせてくれて、熱い血潮が蘇りました。
それにしても何故このタイミングで再上映になったのだろう?そして若い女性グループが鑑賞に訪れていて、上映後上気した顔で去って行ったのも不思議でした。
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