「「最高!」の連続」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
「最高!」の連続
SNSで話題になっていたのを知り鑑賞。
普段香港映画を観ないので、新鮮な気持ちで映画館へ。
もう「最高」の一言!
最高のアクション。
最高のキャラクター。
最高のロケーション。
最高のドラマ。
こんなにカッコよくて面白いエンタメムービーを久々に観た!
2時間越えの長めの尺にもかかわらず、無駄だな、蛇足だなと思うシーンややり取りが全然無い。
だからずーーーっと面白いし、スクリーンに集中できる。
上の世代の因縁、新しい世代の希望、そしてどれだけ時が流れようと世代が変わろうときっと変わらない大切な心。
そんな物語の核がブレることなくストーリーが進み、あの素晴らしいラストを迎えることで、最高の鑑賞体験となった。
味方も敵もみんなに個性があって一人も漏れることなく魅力的で(名前もないスキンヘッドのモブがモブじゃないくらい格好いい)、彼らの物語をずーーーっと観たい。スピンオフも作ってほしい。
信一は絶対女性人気高い(かく言う私も大好き笑)
でもそんな信一を軽々と超えるイケオジ・龍の兄貴。
どこまでも漢で格好良くて強くて面倒見が良くて、皆んなが彼を慕いついていく気持ちが痛いほど理解できる。
彼の最期、ちょっと圧倒されたよ…。
また、義理人情にあふれた九龍城砦の人々の優しさ。
自分の感覚だと、一人くらい「お前のせいで龍の兄貴が死んだ!」って言いそうなものなのに、急に現れた陳洛軍を迎え入れ世話を焼き、死ぬ気で守り、一緒に勝つか負けるかの選択肢だけを残して共に死闘を繰り広げる。
そんな彼らの絆が一貫して真っ直ぐ貫かれていたのも個人的に新鮮で気持ちが良かった。
そして、九龍城砦という舞台。
もうこれがこの映画の唯一無二の面白さを底上げしている。
あのロケーションに、セットに、背景に、世界に、ワクワクしない人なんていないですよね。
この映画で繰り広げられる親子愛や友情、住民達との義理人情溢れる関係性、怒涛の異次元アクション、少しの切なさや儚さ、それら全てがあの九龍城砦という場所だからこそ最大限に生かされている。
「もう一人の主人公」という紹介の仕方も納得。
自分が産まれる前に営まれ、そして消えた九龍城砦。
何十年経った今もなお世界中の人を惹きつけるんだなぁと、しみじみと感じる。
これだけ大絶賛していて星−0.5なのは、
序盤の女性が暴力を振るわれて殺されたくだり。
4人が密かに復讐でタコ殴りするけど、言葉は悪いが「いや殺せよ」と思ってしまった。
知り合いが殴られて重症を負ったとかであのお仕置きならまだ理解できるけど、あんな暴力振るっめ殺して死体を娘に見せて、その結果があれだけ???
そんなんで4人でいい感じに友情芽生えさせてんじゃねえ!とムカついたのも事実。
女性子供を酷い目に合わせるな、とかではなく、彼らが仲間になっていく始まりのためだけにあんな雑で不快でしかない展開を入れ込んでほしくない気持ち。
現実は無慈悲だし不平等、ご都合主義のヒーローなんてなかなかいない、ということを表したいならただそれだけ描けばいい。
そこに友情をくっつけたのが嫌だった。
でもそれ以外は全てが最高!
とにかく最高。
映画館で見るべき映画だし、私ももう一度観に行きたい。
香港にも行ってみたくなった!