「ティモシーの威力…」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN ゆ~きちさんの映画レビュー(感想・評価)
ティモシーの威力…
土曜日夜7時の回、かなり大きなスクリーンでしたが、公開から2週間以上経った後でも5列目以降はほぼ満席。かなりの人気作ですが、2週連続6位かぁ。
ただ、この作品はすでに多くの映画祭で作品賞、主演男優賞、新人賞、助演男優賞を受賞しており、ノミネートも合わせると1月現在、76個もの賞に選ばれています。IMDb 評価も7.8/10、いつも厳しい評論家レビューメタスコアも71/100で、推定予算6500万ドルはまだ回収されていないものの、この評判の良さでもっと興行収入は伸びることでしょう。
とにかく、ボブディラン役のティモシー他、ピートシーガー役のエドワードノートン、ジョーンバエズ役のモニカバルバロ、ジョニーキャッシュ役のボイドホルブルークが、口パクなし、みんな地声で歌ってると後から知って驚きました。ティモシーの歌声に、鳥肌が立ったほどです。
ラミマレック、タロンエガートン、レネーゼルビガーなど、スターのドキュメントものでは、やはりライブシーンが引き込まれるかで決まるでしょうが、今回のティモシーの憑依っぷりで星5つつけました。ボブはミネソタ出身らしいのですが、エラく訛った、聞き取りづらい英語を話してるのも、かなりリアリティがありました。
ただ、個人的にはジョーンバエズ役のモニカも本当に素晴らしく、あれが地声ならデビューできるのでは?というくらい上手いです(ま、70年代なら、という前提ですが)。
以前から散々この作品の予告を見て、ティモシーがボブディラン?と違和感を感じていましたが、普段のハンサム光線を封印して、背中を丸めて、陰りのある上目遣いがまさにディラン!www
世代ではないですが、フォークのレジェンドとして、また歌い続けた反戦歌の歌詞の和訳も教材になるほど、実に文学的な知性も感じていたので、ビートルズ時代の英米の違いもまざまざと実感できました。
そういえば今年4月にまたエリッククラプトンが来日するそうですね。50年で武道館100回とは!ただ、だいたいヘベレケで、「レイラ」もやらない、やったとしてもアコースティックとか、一部では不評だそうですw
この作品でも、ボブディランのそんな偏屈っぷりがかなり炸裂して、そこも見どころです。でも、テイラースイフトだって「昔のカントリー時代の方がよかった」とブツブツ言われるんだから、シンガーとして成長するには脱皮も必要ですよね。
決してお涙頂戴な展開ではなく、ノーベル文学賞のセレモニーにも欠席したとか、最後の最後までボブディランらしいエンディングでしたー。これは配信なんかじゃなく、ぜひ劇場でご覧ください!しかも、まあまあ笑える作品です♪
ちなみにピートの妻役を演じているのは、初音映莉子さんです。ハリウッド大作に出てくるアジア人は大抵中国人ですが、日本人がハリウッドでどんどん存在感を増していくのは嬉しいものです。こちらの作品紹介に彼女の名前がクレジットされていないのが残念です。
Nux さん、コメントありがとうございました。
70年代のフォークなんで、そこまで音質にこだわらなくてもとは感じます。期待ハズレな方の気持ちも理解できるので、この作品にお金をかけず、アカデミー賞候補作品、色々観ていただきたいです!
近代さん、お返事ありがとうございました。
詩的な歌詞でノーベル文学賞まで受賞するんだから、歌詞に込めた思いとか期待しちゃいますよね。ティモシー、エドワード、モニカ達は素晴らしかったですが、脚本が惜しかったです。
ニコさん、お返事ありがとうございました!
ニコさんの丁寧に美しい言葉を紡いだようなレビューは、毎回感動してるんですよ!
音楽好きとして、時代を感じた歌声や風貌やファッション全部ひっくるめて素晴らしかったので、明日のアカデミー賞発表を楽しみにしています。
ゆ〜きちさん、こんにちは。
この映画IMAXで観た方が良いという人もいて、IMAXで観ようか迷っているんですが、IMAXで見る価値はありそうでしたか?
コメントありがとうございました。
ミュージシャン伝記は脚本が弱い事が多々ですが、本作も例外に漏れずだったかな、と。
それを補うティモシーのパフォーマンスでした。
いよいよ明日、アカデミー賞。主演男優賞はティモシーvsエイドリアン・ブロディに、レイフ・ファインズが逆転を狙う混戦になってますが、果たして…?
コメントありがとうございます(真打ちとかからかわないでください〜汗)
キャストの歌はほんとすごくて、みんな自分で歌ってるというのがにわかには信じられないくらいでした。
クラプトンのエピソード笑いましたw
コメントありがとうございます
あまりボブ・ディラン自体を知らなかったので、この作品で知れるかなと思ったが調べてみたら短い数年間の話だったことに驚きました
でも濃密な数年間
ティモシー以外のキャストも良かったですね
個人的にエドワード・ノートンのピートが好きでした
なんか安心感があり癒される
トミーさん、お返事ありがとうございました。
もちろんTears in Heaven も好きですが、やっぱりクラプトンならエレキのレイラやってよー!ってなりませんか?サザンが今だに演奏が衰えてないの、日頃の節制の賜物なんでしょうけどね。でもディランのエレキは🙅♀️!
ゆ~きちさん 良い映画を紹介してくれたことに感謝しています。
私は近々、2回目の視聴を予定していて(早ければ今夜)、今度こそパンフレットを購入してきます。次の視聴に向けてボブディランのことを勉強中です。
アカデミー候補の18禁のもうひとつの映画は近くで上映していないので、あとまわしになりそうです。
コメントありがとうございます。
日本でもアンプラグドツアー演ったんですよ。
フォークは生声・生音一番!のファンにはボーダーラインかもしれませんね。バエズとのデュエットはやはり凄いです。
humさん、お返事ありがとうございました。
私も音楽映画は大体5点満点つけるくらい、ライブが好きですが、今回ティモシーがすごすぎました。ディラン、難しかったでしょうから、あそこまで似るんだ!と感動しましたw
トミーさん、コメントありがとうございました。
Unpluggedご覧になったんですか、いいなあ。クラプトンのバラードも素晴らしいですもんね。ティモシーの最後のライブシーン、真っ先にクラプトンを思い出しましたwww
コメントありがとうございます。
ほーんと胸を一杯にするライブ感といい俳優陣の素晴らしさ🥹
つくりあげるのは大変だったでしょうけれど観る側も忘れないティモシー・シャラメの代表作になるでしょうね。
また観たい,もう観たい!!
共感ありがとうございます。
ブルータリストに比べて、観易くあまり考えなくても良い作品でしたね。
エリッククラプトンはそんな事になってるんですか?最後に観たのはアンプラグドの次のツアーでしたが・・そろそろ危ういのかもしれませんね。
琥珀糖さん、いつもコメントありがとうございます。
もしレビューが消えてなかったら、4桁くらい映画をご覧になってる琥珀糖さんが…🙀。
今年のアカデミーは去年より予想が難しいから、本当に誰が取っても「え〜🤨?」ってなりたくて観てますwww
琥珀糖さんの知的なレビュー、沢山のファンが読みたがってますよ…😭
コメントと共感ありがとうございます。
「アノーラ」、
18+ですよね。ちょっと男性だらけだと嫌かな、
と思っています。
個人的には3月20日の「教皇裁判」が、楽しみで
楽しみで、でもアカデミー賞発表後なんですものね。
「ブルーダリスト」もまだ迷ってるんです。
困ったものですね。
Mさん、お返事ありがとうございました。
ブルータリストが長く感じないって、えーマジですかー?😱w
ただ一部のファンが不満に思ったように、私生活のダラシないとこより、知的な歌詞の出どころが知りたかったですよね。本人も語りたくなかったんでしょうか?
私は「フリーホイーリン」のジャケットくらいしか知らないのですが、確かに可愛くていい表情ですよね。
「ブルータリスト」は長く感じなかったのに、この映画は長く感じたのが不思議です。
M さん、いつもコメントありがとうございます。
私もそこまでハマったわけでなく、ディランはどちらかというとフォーク男子受けのするアーティストで、客観的に聴いてましたw
昔のディランがなかなかイケメンでティモシー似だったの、ググって初めて知りましたwww 確かに表面的で物足りないラストでしたね。
ボブ・ディランはレコードやそのジャケットでしか知らず、(風貌や動きが)どれだけ似ているのかわからないのですが、なんとなくそれらしい感じはしました。
声は似(せ)てたと思います。
「ウディに捧げる歌」や作りかけの「北国の少女」の映像では涙が出ました。それまでに見たことがなかった「動くディラン」が見れたという感動です。ちょうど、「ジュラシック・パーク」で初めて動く恐竜を見て感動したような感じかもしれません。
でも長すぎて、だんだん感動が薄れてしまいました。
とてもよかったのだけど、何か物足りない感じでした。
琥珀糖さん、いつもコメントありがとうございます!
えー、琥珀糖さんがアノーラを見ないとはw。いえ、自由ですが、みなさんのレビューで新たな見方ができました。「哀れなるものたち」以来の、女性へのエールも感じましたよ。あんなにエロくしなくても…とは思いましたがw
talismanさん、いつもコメントありがとうございます。
さすが、知的な分析!ディランも成功した、ブルータリスト並みのユダヤ移民の一人ですね www
それにしても素晴らしいキャスティングでした。今年最高の一本です♪
こんばんは
今日、観てきました。
思わず込み上げるものがありました。
シャラメの根性とやる気とカリスマ性。
ガッツリ、やられました。
アノーラは観る予定はありませんので、
アノーラに負けないでほしいです。
シャラメ、ノートン、ノートン役妻、バエズ役、素晴らしかった!ディランの本名の姓はジマーマンっていうから、ユダヤ系?でも職業名だから単にドイツ系?と考えてしまったので調べたらユダヤ系でユダヤ教徒なんですね。