今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのレビュー・感想・評価
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クソ映画かと思ったら、後半3分の1くらいで急展開
大学へ行っても授業はまともに受ける気もなく、サークルとかに熱中するわけでもなく、なんのために大学へ行くのかわからない主人公。なのになぜかモテるという淡々とした日常のクソ映画だったが、ラスト3分の1くらいで一変。最後は伏線とも思わなかった伏線を回収して、きれいにまとまった。名作ではないのは間違いないが、映画半分くらい見て、クソ映画と思って途中でやめるのはもったいない。
「かぞかぞ」の半分くらい
NHKで放送した「かぞかぞ」の脚本家兼監督と主演女優の作品なので期待して観に行ったが河合優実と伊東蒼のモノローグ以外は平板な映画だった。「かぞかぞ」はヒロインの七実の父親が死んで母親は病気で下半身不随となって弟はダウン症と「24時間テレビ」のドラマあたりなら「感動を呼ぶ」ようなドラマになりそうな話なのにコミカルなくらいに正反対な作品なので余計だ。最後に主役の2人と一緒に死んだ父親と幼い頃のヒロイン姉妹や死んだ妹が登場するのが「かぞかぞ」で七実と一緒に亡父が登場したシーンみたい。何でもBSで放送した「かぞかぞ」を見たTBSのスタッフが河合優実に「ふてほど」の純子役をオファーしたという話だ。「かぞかぞ」で福地桃子が演じたマルチのようなヒロインを引き立たせる脇役がいればいいんだけど。
見応えのある映画だったんですが……
各方面で評判がよかったので拝見しました。
期待しすぎたのか、序盤は少し退屈で演出過剰に感じました。ただし、そこで積み上げられた細かな伏線が効いてくる中盤からは非常に見応えのある作品になってます。
その意味でトータルとしては非常に評価してるのですが、細かな部分では「出来すぎ」な感じは気にかかる。タイトルにもなっている「今日の空が一番好き」というエピソードか重なっていたり、主人公たちが何度も鉢合わせする「偶然」は苦手。それがセレンディピティだし、「恋愛映画」だから、と言われればそれまでですがw
また、「さちせ」や「このき」はいかにもな感じで好きではないです。「お話のキーですよー」と言う感じが強くて。
文句なしで好きなのは山根と「さっちゃん」に関するエピソードですね。
残念だったのはラストシーンの演出。あれはスピッツの曲を大音量で流したまま、何を言ってるか観客にも聞こえない状態だった方が心に沁みた気がします。あそこは長台詞の見せ場でもあったのでしょうが、ハッキリと観客に聞き取れる言葉にしてしまったがために、小西のデリカシーのなさが改めて明確になってしまって嫌でした。
文句はいっぱい言ってますが、それを補って余りある良さがあり、見てよかった映画です(笑)
P.S. 山根、お前、ほやマンの弟だったのかよ!
河合優実と伊東蒼が良かった
大学生の小西徹は冴えない毎日を過ごしていたが、ある日、お団子頭の女子大生・桜田花に目を奪われ、思い切って彼女に声をかけた。いろいろな偶然も重なり、意気投合した2人は、毎日楽しいって思いたい、今日の空が一番好きって思いたい、と桜田の言葉が、小西に響いた。その言葉は、小西が大好きだった亡き祖母の言葉と同じだったからだ。桜田と出会いを嬉しく思ってた小西だったが、そんな矢先にバイト仲間のさっちゃんが・・・そして・・・そんな話。
何という偶然。ま、恋愛小説が原作だし、映画だし、なんだけど、小西はいくら興味無くてもバイト仲間なら苗字くらい知っとけや、とは思った。
桜田花役の河合優実とさっちゃん役の伊東蒼は長台詞も感情込めて演じてたし、2人を観る作品かな。
伊東蒼演じるさっちゃんおすすめの、初恋クレージー、鑑賞後にyoutubeで聴いたが、イントロ含め良かった。
リア充ですが何か?
『大九明子』の手腕は、
コミュニケーション不全の人間を主人公にした時に、
抜群の冴えを発揮する。
〔勝手にふるえてろ(2017年)〕の『松岡茉優』しかり、
〔私をくいとめて(2020年)〕の『のん』しかり。
それを本作では男子大学生に置き換え、
新たな傑作を生みだした。
故郷の横浜を離れ「関西大学」に通う『小西(萩原利久)』は、
家庭の事情もあり大学を長期間休んでいた。
大学の敷地内では日傘をさすとの奇矯な行動に象徴されるように、
他の学生との間に自分から垣根を作っており、
学内に友人は『山根』しかいない。
そんな彼が、
独りで蕎麦を啜るシニヨンの女子学生『桜田花(河合優実)』に目を留め、
思い切って声を掛けると、
これがどうにもウマが合う。
細かい感性がぴたりと嵌り、
会話はとことん盛り上がる。
が、何日かを楽しく過ごしたのち、
彼女はふっつりと姿を消す。
ここから「消えた女と探す男」にストーリーは移って行くのかと思えば、
そうはならない。
『小西』は自身の妄想に閉じ籠り、
気遣う『山根』にさえ邪険な態度をとる。
共感できぬ人物の典型例。
観客はこの後の成り行きを
顔を顰め冷たく見つめる。
そもそも彼は孤独な存在ではない。
『山根』のような友人も居るし、
バイト先の銭湯では店主やその娘に頼りにされている。
なによりもバイト仲間で同じ大学に通う『さっちゃん(伊東蒼)』は、
彼に好意を抱いているように見える。
その『さっちゃん』が、夜道で独白にも似た長台詞を吐くシーンは見せ場。
彼女の全身をフレームに収めた長回しと
時として『小西』の顔のアップを挟み乍ら
台詞は途切れず延々と続く。
聞いていて胸がかきむしられる
心に突き刺さる切な過ぎる内容も、
実はこの場面がキーポイント。
物語りの転換点且つ、最後のシーンと鮮やかに対比させ繋がる、
出色の構成なのだ。
それにしても、役をこなした『伊東蒼』は素晴らしい。
この場面だけで、更に一皮剥けたような成長を感じさせる。
そののちに、思いもかけぬ展開が待ち受ける。
が、それは先に『さっちゃん』が語った言葉をよくよく吟味すれば、
ある程度は予見できたもの。
そしてまた彼女の感性も、実は『小西』と似ていたことの背景でもある。
その場面と
次に挙げるシークエンスだけで
本作を観る価値は十分にある。
顔のアップが多用される
『花』と『小西』の長い会話は、
やはり印象的。
深い悲しみから立ち上がり、
新たな希望を掴もうとする二人を再生へと導く。
そもそもの出会いが
劇中何度も繰り返される「セレンディピティ」だったことも、
改めて指し示す。
ジャルジャル文学。
さっちゃんにもっていかれた〜
河合優実さんが出演するということでとりあえず鑑賞予定に入れ、公開2日目に鑑賞してきました。思っていたのとは異なるテイストでしたが、若手俳優陣の渾身の演技が光る良作でした。
ストーリーは、いわゆる陽キャのグループには入れないタイプの大学生・小西徹が、おもしろみのない大学生活を送っていたある日、同じ講義を受けていた女子大生・桜田花の自分のスタイルを貫くような姿に惹かれ、思い切って声をかけたことをきっかけに、二人はあっという間に意気投合して、一緒に楽しい時間を過ごすようになるが、その頃、徹のバイト仲間のさっちゃんが突然姿を消してしまい、これが後に二人に暗い影を落とすことになるというもの。
人との距離感をつかみかねる若者が、誰かを好きになる喜びや切なさに一喜一憂する姿が、観る者の共感を誘います。人を好きになるのは本当に尊く素敵なことなのに、どうしてこんなに苦しく切なくなるのでしょうか。誰もが自身の学生時代を思い出して、胸が苦しくなると思います。昔以上に人間関係がデリケートになり、他人の目を必要以上に気にする現代の若者にも、今まさに経験している感情と重なり、刺さるのではないでしょうか。
また、あっというまに意気投合し、似たような価値観に居心地のよさを感じるようになった二人なのに、ちょっとしたボタンのかけ違いで、ネガティブな思考に傾くのも、恋愛初期のあるあるネタで共感度が高いです。ましてや小西のように、自分に自信がなく、周囲の視線を気にしている男ならなおさらでしょう。
その一方で、自分に好意を寄せている女性の気持ちにはまったく気づかない鈍感ぶりも、実に小西らしいです。男ってこんなものかもしれませんが、なんとなく小西は自分本位な恋愛をしそうなタイプに見えてしまいました。
そんな小西に対して、さっちゃんの長い長い告白が刺さりまくります。本作屈指の名シーンで、あまりにも実感がこもりすぎていて思わず泣けてきます。こんなに素敵な子はめったにいないし、小西にはもったいなさすぎます!河合優実さんももちろん素敵ですが、さっちゃん役の伊東蒼さんもすごいです。このシーンが強烈すぎて、主演の二人が食われ気味に感じるほどです。
それにしても、タイトルにある「今日の空が一番好き」って、なんだかいい言葉です。今日の空が一番を更新するということは、今日を最高にすることにほかならず、そのために今日に全力を尽くせということでしょうか。さっちゃんの渾身の告白の中にある「もし…だったら」という後悔を滲ませる言葉が思い出され、胸が締め付けられます。「今日の空が一番好き」って言える人生を送りたいですね。
主演は萩原利久さんで、ちょっと神経質でナイーブなキャラがよく似合います。脇を固めるのは、河合優実さん、伊東蒼さん、黒崎煌代さん、古田新太さん、安齋肇さん、浅香航大さん、松本穂香さんら。長い独白シーンが多いのですが、若手俳優陣がみごとにその大役を果たしています。
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ATフィールド全開大学生の友情と恋愛と喪失感の話。
半年ぶりに大学に行ったら、同じ講義に出席していたお団子頭の1人ざるそば女に惹かれて巻き起こっていくストーリー。
この子がボッチ?という感じしかない、明るく毒のない花ちゃんとナイスな偶然バンザ〜イだし、これまた良いヤツ過ぎる唯一の友達山根がいれば、そりゃあ大学生活楽しいでしょうがな主人公。
しかしながら喜べない真実の連続で、ネガティブワールドにハマり込んで行く姿は、そういうキャラではない自分にもド共感。
間違いなく恋愛映画ではあるけれど、なかなかヘビーな個々の境遇や機微がとても素晴らしく、恋愛映画ならではのクドさを感じるところも少々あったけれど、とても面白かった。
若さゆえの間違い(人を見る目の無さ)と将来への不安と The Blindness of Youth and the Uncertainty of Tomorrow
55歳のおっさんだと「さっちゃん(伊東 蒼さん)」の良さが
わかるかもしれない。
ただ、20代の頃の自分が分かったかと言われると
正直わからない。
それは男性に限った話ではなく、
女性もそうかも知れない。
経験の無さからくる
【見る目】が無い状態。
銭湯の主人(古田新太さん)は
良さが分かっていた。
主人公の徹(萩原利久さん)はわからない。
良い悪いじゃなく、
たぶん、人生経験の差が残酷なまでに出ている。
それでいえば、
さっちゃんも見る目があったのかどうか・・・・。
もうひとりの主人公の桜田花(河合優実さん)も
徹と同様、集団の中で上手くいかない経験を持つ。
故に、おそらく経験が足りてない。
なかなか言語化できない「若さゆえ」
というものを物語にした
ジャルジャルの福徳秀介さんの凄さを改めて実感した。
映画の中に、誰もが
あの頃の自分を見出すことが出来るだろう。
At 55, maybe someone like me—a middle-aged guy—can finally understand what made Sacchan (played by Aoi Itō) so special.
But if you asked whether I would’ve recognized that back in my twenties… to be honest, I don’t think I would have.
And that’s not something limited to men.
It might be the same for women too.
It’s that state of not having the eyes to see—a lack of discernment that comes from inexperience.
The owner of the public bathhouse (played by Arata Furuta) understood her value.
But the main character, Toru (played by Riku Hagiwara), didn’t.
It’s not about who’s right or wrong—
It’s just that the difference in life experience shows through, in a way that feels almost cruel.
And when you think about it, even Sacchan herself—did she really have that discernment?
The other protagonist, Sakurada Hana (played by Yūmi Kawai), like Toru, also had experiences of not fitting in.
Which probably means she, too, lacked enough experience.
That vague, hard-to-put-into-words feeling we call "the folly of youth"—
Shusuke Fukutoku of Jaru Jaru managed to turn it into a story.
And I was once again struck by how remarkable that is.
In this film, everyone will likely catch a glimpse of who they once were.
演技力
間違いなく大九明子印の作品ながら、なんだこのセルフ突っ込み多めの怒濤の関西弁一人語りは?と思ったらジャルジャル福徳の原作か…
あまりにも長い語りは好き嫌いが分かれるところだと思うが、河合優実と伊東蒼の圧倒的な演技力で説得力を持たせている。またそれを計算できるのが大九明子とも言える。
特に伊東蒼の夜の語りシーンをアップで終盤にもう一度持って来るところ、終盤の河合優実の語りシーンでの突然のズームはその信頼感の表れだったと思う。
また古田新太の感情の発露もさすがの味でしたね。
ストーリーは役者陣の演技力も相まってどうしたって泣いちゃうものなんだけど、泣かせるためのストーリー、泣かせるためのキャラクター設定になっている気がして気になってしまった。知らんけど。
面白い
高評価が意味不明
伊東蒼ちゃんの
オムライス
3人の演技は凄いな、やばい映画だ
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