劇場公開日 2025年4月25日

「今の時代と少々の未来を担う3人」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は ひぐまさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5今の時代と少々の未来を担う3人

2025年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ドキドキ

物語自体は有り触れたものである。既視感たっぷりで辟易しそうな大学生の話だ。長いタイトルの創作物って大抵そうなんだよなという、ネガティブな印象は抱いていた。
が、「マドリ」以降、作品を重ねるごとに確実に自らの世界を広げてきた大九明子、ほんの数年前まで誰も知らなかったであろう存在なのに、当代では唯一無二の存在感を放つ河合優実。そして疑いなく「空白」「さがす」を経て本作で次代を担うトップランナーに躍り出た伊東蒼。この3人が集う映画である。物語自体が凡庸でも、映画としてはハズレであるわけがない。
見終わった途端、「う~~ん!」と唸らされた。期待値を超える見事な出来栄えだった。ストーリーとしてまたまた結局〇んでしまう伊東蒼と激昂し嘆く古田新太という、どこかで見たような(笑)構図もあったのだが、それはご愛嬌としよう。特に中盤の伊東蒼の一人語りのシーンは圧巻の極みであり、近代の日本映画史に残る名演技ではないだろうか。ちょっと褒める言葉が浮かばない。ごめんなさいをしたい。
現在のところ今年の日本映画トップクラスの感触を得ている。伊東蒼は今年の助演女優として高い評価を得る。それぐらいはわかる。彼女と、彼女を含めた3人はホンモノだ。

ひぐまさん
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