「一瞬の瞬きも惜しい春の嵐のような恋愛映画の最高傑作...」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は るる 移行さんの映画レビュー(感想・評価)
一瞬の瞬きも惜しい春の嵐のような恋愛映画の最高傑作...
前半は恋愛映画のように進んでいき、予想道り。
中盤からは衝撃の連続。やめてくれー-!!ってなる展開の連続
これ恋愛映画じゃなくないか...?
っておもってたら最後はしっかり恋愛映画。
これほどネタバレ厳禁な恋愛映画はあまりない、できるだけ前情報入れずにみてほしい
めちゃくちゃ痛い…いい意味でめちゃくちゃ裏切られた打ちのめされました。人の痛さをとても生々しく描いていた。
展開が予想がつかない。ずっとどんなふうに着地するんだろうと思ってた。最後まで1ミリも離してくれない。
出演者の演技力にも衝撃😭
凄すぎるこの映画。見ている最中、これはもの凄い傑作を見てしまっていると、何度も思った。ある種アトラクションにでも乗ってる感覚というか、とにかく圧巻で目ががんびらいて仕方がなかった。
情報量が多すぎていろんな感情が入り混じって、映画終了後は、この渦巻く感情を言葉にしたいけど、でてこないのがもどかしい、この熱がするすると消えていくのがなくなっていくのが。
見終わったあとまたすぐ見たいって思った。と同時にかなりエネルギーを持ってかれズンとくるのでしばらくしてから見ようとなった笑(三日後、二回目見に行きましたw)
余韻が物凄いです。とくに告白シーンなんて、会場全員が見守る感覚というか、画面に全集中する、一体感みたいなのが感じられて、初めての映画体験。サブスクで見るのとは全く違う、映画館で映画を見るということの素晴らしさを再認識させられた気分。
恋愛映画において、死を扱う作品は少なくないけど、その死の扱い方が全く違った。
めちゃくちゃ好きな人が亡くなる。←これがスタンダード(そういうのを否定してるわけではない)
でもこの映画は逆で、興味がないひとが亡くなる。好きな人に振り向いてもらえない側の痛みと無関心故の残酷さに気づかされる。
恋愛とは痛さが伴うもの。傷つけて、傷つけられて、誰かを傷つけた事実を背負ったまま生きていく。セレンディピティで「さちせ」な気分になり、とっても「このき」な映画。
------ ここからはぐだくだ長文感想。------
ひとめばかり気にしてる小西は、食堂でひとりざるそばを堂々と食べている凛とした女性。桜田が気になるようになる。
小西は、自分は下の分際(言い方)だということを理解しながらも、友達の山根のことは見下している。
「来ている服がダサいんだよな~」「女のバイト友達がいると知ったらショック受けちゃうと思う」と、さっちゃんに言ったり。
「言ってなかったけど、去年、彼女いた」マウントとったり。 「恋愛の話苦手だと思ってたから」=恋愛とは無縁な人と決めつけ。 「洋服どこで買ってんの?」や。
そんな山根が彼女いると知った時の表情ね(笑)
学生特有の感情。わたしも小西と似たとこあったなー。と。仲良しなんだけど、どこかで自分のほうが上だと思ってて、絶対負けたくないという感情。。
恋がうまくいくかも...と期待にあふれていた矢先、一方的に遮断されて、被害妄想だけ独り歩きして、そんなイライラを山根に八つ当たり。
一か月半も謝るのかかるのは、とてもリアルに思う。なんてことないように電話をかけるのも。小西はプライドが高い。そして許す山根優しい。
独りぼっちの小西の元に、サクラが駆けつけてくる。犬を撫でながら、嬉しい、と複雑な感情の入り混じった涙、あの演技めっちゃ凄いと思った。空見上げて清々しい笑顔。印象深いシーンでもある
山根めっちゃ良い奴。変な喋り方に変な格好、独特な顔(ごめん)、総じて変な奴。
山根が画面に出たらめっちゃ安心感でカタルシスで、癖になる、好き。
あんな友達ほしい。山根は優しい。"ほんとに実在していた彼女"と一緒に並んで歩く山根とすれ違う場面の小西の居たたまれなさったら。
彼女存在しない呼ばわりされて、ムカついたしプライドずたずただろうに小西を許していて、絶対いい彼氏だな。
食堂のガラス越しに、ちょんちょん、ずるずる、効果音が良かった。河合優実さんの効果音がめっちゃかわいい。恋をしたら、桜田からそんなかわいい効果音が聴こえてくるようになるのかわいい笑 ふたり目が合うと、どきどき、のふたりの声が重なって、二人の世界って感じがしてすごい良かった。いい演出だなっておもった。
二人のどきどき…!の時、山根が「ミキちゃん大分からこっち来るやねん」的なこと言ってたの2回目見て知った笑
初恋クレイジー。聴いてって言われてたのにずっと聴かないで、やっと聴いたのが亡くなってからなの辛い。
「私のいないところで私を思い出して聞いてほしかっただけ」
本当に、い亡くなってしまった...
さっちゃん(伊東蒼さん)の演技に圧倒される、目が強制的に開かされているような、目が離せない。自虐交じりに、自分でツッコミ、小西のことも気遣う発言をしながら、しゃべり倒す、さっちゃんが不格好で痛々しくて。背景真っ暗闇の中つらつらと一人でしゃべり倒す光景は異様で、(映画館も暗いから余計に)小西の度々映る表情がまた絶妙。
でも実際興味のない人に、あんな感情大爆発させて喋られたら小西みたいな顔になるよなとも思う。
「途中でやめさせたり、嫌だという態度をあからさまに出したり、する選択もできただろうけど、それをしなかった小西なりの優しさだったのかもしれない。ただ単に、丸く収めようとしてただけかもだけど。丸く収めることが優しいこととはまた別の話だけど。。」的なニュアンスなことを小西役の萩原利久さんが言っていた
人に興味を持たないことの残酷さに心がえぐられた。「小西君の名前聞いても、聞き返してこなかったもんな」刺さった。。
わん!サクラになる。のお腹捲ってお腹さわさわは凄い共感性羞恥になった笑 好き嫌い分かれそうだけど、自分はすき、桜田の「サクラ?」の半笑いながらも投げやりにサクラをヨシヨシして、
あのシーンは、お互い負けじと、勝負のようなシーンと監督が言ってた。
小西が自らシャツを捲るのも「ここまでやったら引くだろ?」と。でも負けじとお腹触る桜田。
初恋クレイジーをきいて、なくなったことの実感と、生きていた時、さっちゃんが自分に向けた言葉や顔を、ばっと思い出してしまった回想入れてくるのはダメ。あの小西は痛々しくて初見は苦しくて見てられなかったな。
初恋クレイジー。まじでタイトルからは想像つかんくらいクレイジーな映画過ぎた。ジェットコースターみたいな
萩原利久くんは凄いエネルギー使う役だったな。笑ってると思ってたら泣きだしたり、泣いてると思ったら爽やかな笑顔で空見たり。
発狂しながら号泣したり。陰気で翳った、でも憎めなくて愛おしい。
桜田は、玄関で出迎えた時、案外平気そうじゃんって。でも強がってた、弱ったところを見せたくないだけで。桜田が妙に出迎えた時、小西に冷たかったのは、小西は唯一八つ当たりできる存在だった。と聞いてなるほどとなった。
手紙を読もうとしたら、啖呵を切ったように泣きだして、そのあとも縁側で途切れ途切れに話すところが凄い……。そして台詞の生々しさ。団子とショートのギャップ凄い。
みんな人間臭くていいなー。
驚異的な長台詞みんな素晴らしかった
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