劇場公開日 2025年4月25日

「もうひと練りしてくれてたら・・・」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もうひと練りしてくれてたら・・・

2025年5月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

長ったらしいタイトルを見て、俺の頭に浮かんだのは2017年公開の“夜空はいつでも最高密度の青色だ”。とても気に入った作品で、長いタイトルの他にも、小規模公開、地味ながら演技力のある売り出し中女優の主演という共通点が有って、勝手に期待を膨らませた。 単純に現在最注目女優の河合優実を観たいというのもあったけど。

【物語】
小西(萩原利久)は、大阪の大学に通う学生だが、唯一の友人・山根とクダラナイおしゃべりをする以外は、銭湯でバイトという地味な学生生活を送っている。ある日、講義で見掛けたお団子頭をした桜田(河合優実)という女子学生に心を奪われる。その後偶然何度か顔を合わせた後、勇気を出して彼女に声を掛ける。 そして、ときどきお茶する仲になる。

会話の中で桜田が口にした言葉が、亡くなった彼の祖母が良く口にした言葉と同じだったことで親近感を深める。小西がさらに距離感を縮めることを期待した矢先、突然桜田は小西の前から姿を消す。

【感想】
序盤はすごく良かった。スクリーンから漂う雰囲気やリズム感が、俺の期待を益々膨らませた。 ラストも良かったので、最終的にはまずまず満足出来たのだが、観賞前に連想した上述の作品ほどの満足感には至らなかった。

俺の中では、派手なアクションや展開の無いこういう作品はリアリティーが重要。登場人物の言動に「あるある」的共感を覚えるとしっくり作品に入っていけるし、そういう作品が好き。その点において、本作の中盤は違和感を覚えるシーンが散見され、気持が冷めかけた。ラストでだいぶ引き戻されたけど。

小西、桜田等、登場人物のキャラ設定は良いし、小西の友人山根、バイト仲間のさっちゃんの存在がストーリーを引き立たせているなど良かったところも多いだけに、惜しいと思ってしまう。もう一段脚本を練って違和感を無くしてくれてたら・・・

最後に注目の河合優実について。
世間と同じくTVドラマ“ふてほど”で存在を認識して、それ以後興味を持った。主演映画では“あんのこと”、“ナンビアの砂漠”に続いて3本目の鑑賞。前2作ではキャラ設定的に明るい娘ではなかったため、ヒロインとして「可愛い!」と思える姿は見られていないので、そろそろそういうのも観たいなと思っていた。が、本作も暗い娘ではないが、「女子の魅力発散!」という役どころではなかったのは少し残念。 ただ、ラストの小西と語り合うシーンでのアップでは彼女に思わず吸い寄せられた。マジマジ見るとこんなに美しかったのかと。 演技力があると、プロデュ―サーや監督は難しい役をやらせたくなる傾向があるようで、能天気な明るい娘みたいな役が回って来にくいのかも知れないが、次はラブコメ的作品で思い切りキラキラした河合優実も観てみたい。

泣き虫オヤジ
大吉さんのコメント
2025年5月4日

「愛なのに」の河合優実は大人を困らせるかわいい高校生の役でよかったですよ。

大吉
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