「エンドロールも心地いい 音がいい 芝居がいい 今年前半でピカイチ」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は old-tearsさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドロールも心地いい 音がいい 芝居がいい 今年前半でピカイチ
タイトルしか知らずに鑑賞
若い役者さんたちの好演が光ります。
そして音がいい、音楽も自然音も無音さえも使い方がいい。
さっちゃんの長セリフは個人的には好きだけど
これは見せすぎで見る人によってはちょっと引いてしまうのではないかと思う。
自分は好きなシーンです。
結果的にこれは繰り返しをすることによって見事に昇華されていく。
小説原作でありながら詩的で素敵な構成になっていました。
映画のひとつのお手本のようです。お見事。
小学生でもきっと感動するだろうなとも感じた。
原作を知らない人もいろんな細かい仕掛けにうなるのではないでしょうか。
結末を知っている人なら、
さっちゃんはバンドのボーカルだがメインボーカルではない
それが冒頭から提示されていることに驚くのではないでしょうか。
自分は驚きました。これも音に込められた演出でしょうか。にくいですね。
彼が受けている授業、HSPについて語りだすところで途切れます。意味深ですね。
端的に彼を説明しているようでもあり、これもまた面白いですね。
フランス語?の授業では韻を踏むことについてでした。
まさに物語全体で韻を踏んでいることを示唆するような。
映画をこれから趣味にする人にもおススメしたい良作だと感じる。
主演以外の方もみんな素晴らしい。山根好きが多いだろうなと思う。(笑
あとは古田新太さんはちょっとノイジーですね。
もう少し見慣れていない方をキャスティングして欲しかった。
劇中の「虹」は河合優実だと思う。
前半部分の青春の明るい部分、完全に魅力的なヒロインを演じ
後半はなんと薄幸で痛々しくもみずみずしい演技
あのあおむけでタオルをかぶり握りこぶしを作るシーン
長セリフで唇を震わせるシーン。いいですよねー。
冒頭からスクリーンにひきこまれていた自分はそこで
あ、河合優実さんか!と後半でようやく気付いた。
無敵の髪型でふるまう彼女も髪を切った彼女もハマり役
他の作品の顔とも全然違うね。
七色以上に演じあげる彼女はもう現在の若手ナンバーワンで間違いないですね。