I Like Movies アイ・ライク・ムービーズのレビュー・感想・評価
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煮豚
僕もそのケがあるかも。
人は変われる
I like this movie!
私はこの映画が好きです。
「人生に必要なことは映画が教えてくれる」っていうのを体現してる映画だと思いました。
例えば、友だちとの関係。
主人公ローレンスが自己中すぎてマットという親友が離れていってしまい、おそらく高校卒業したら会わないんじゃないかと思います。ただ、その後、元バイト先の先輩に聞くんです。「どうしたら周りに好かれるのか」と。そのアンサーが「その人の好きなことを興味を持って聞く」なんですが、凄く納得というか、共感しました。
あとは、母親の無償の愛です。
確かに、ローレンスの母は息子を甘やかしすぎだという意見もありそうですが、ローレンスがNYUに落ちた時とか、問題を起こした時とか、どんな時でも味方になってくれる、「しょうがない子ね」っと言って手を差し伸べてくれる存在って私も母親しか居ないなと再認識させられました。
この映画はローレンスっていう自己中で、たぶん男尊女卑で、自分は映画を作る才能があると信じて疑わない周りから見たら痛い奴の成長ストーリーです。私もローレンスとは友だちになりたくないです。でも、ローレンスを通して、私も周りの人からの愛でここまで来れたのかと、今考えるとあれもこれも愛だったんだなぁと思い返すことができました。
主人公を介して自分の人生を振り返るのも映画の醍醐味かなと思います。
追伸
ローレンスとマットの私服が可愛い。好き。
ローレンスがスナック菓子が入った袋を枕代わりにしてるのに衝撃を受けた。
レンタルビデオ屋さんの制服が可愛い。
デブの思い上がり。
今一つ共感できなかった
映画オタクの高校生の青春物語となるとやはり観ておかないとという気持ちになる。やはりというか、主人公が相当こじらせているタイプなのもいい。
主人公のローレンスが、ニューヨーク大学への進学費用のためにレンタルDVD屋でアルバイトを始め、様々な大人と出会っていくという話。毎週サタデーナイトライブを一緒に観ていたマットが唯一の友人。なのにあんな発言をするなんて。大学に行ったら今までの人間関係をリセットして新しい人間関係が始まる期待感があるのもわかる。でもあの発言はない。
後半、ローレンスが悩み苦しみながらいろんな決断をしていくのがこの映画の肝ってことなんだろう。たしかに最後は彼の成長を見届ける形で終わる。なんとなくいい話で終わった感じだ。でも個人的にはあまり心が動かなかった。
映画絡みのネタがかなりマニアックで乗り切れなかったのも今一つな印象になってしまった要因。もう少し身近な映画ネタがあるともっと楽しめたのになと思う。
新年1本目にぴったりの映画
2025年、映画初め。新宿シネマカリテで鑑賞しました。席はほぼ埋まっており、年齢層もさまざまな。やはり年末年始は映画を観たくなりますよね。
「アイライクムービーズ」という素敵すぎる題名に惹かれて鑑賞を決めました。実はこの映画の主題が題名に表れているので注目です。「映画が好き」ということより、他者とのコミュニケーションについての映画だと感じました。
白眉は主人公のバイト先の店長(ロミーナ・ドゥーゴ)の独白シーン。自身の深刻な過去について語りながらも、周りのビデオを無意識に弄る仕草が、リアリティを感じました。
総じて特に何かが起こるタイプの映画ではないのですが、映画を通して主人公がほんの少しでも成長するさまは、心が洗われるように感動しました。新年1本目の映画として、十分に楽しませてくれました。
あなたの好きな映画は?
青春映画、と言う宣伝やジャンル分けがされているようだが、もっとそれ以上の問を突きつけてくる映画のような気がしている。
あまりにもワガママで、近くにいたら絶対距離を取りたくなるような主人公ローレンス。劇中でも終盤に言われている、まるで自分が世界の中心だと思っているかのような彼の振る舞いはあまりにもあんまりで、それが事態を大きく転がしていく。
そんなローレンスを見ていて、凄くキツイと感じたのだが、ひょっとしたらローレンスの一面に自分自身を重ねられるから、そのような共感性羞恥に近い感情が湧き出てきたのではと思った。なんの根拠もない自信だけがある、夢見がちな子ども。上手くいかない事が重なり、雪崩のように全てが崩れていく。ローレンスは時代を超えて共通している、誰の記憶にもある恥ずかしい青春の映し鏡なのではないだろうか。
そんなローレンスが、ただ自分を語るためだけに使っていた「アイ・ライク・ムービーズ」という言葉が、人との会話の取り掛かりの言葉へと変換されたラスト。そこからこの映画は、観客に「あなたの好きな映画は?」という問を放つ映画になる。
誇張されたダメ少年を通して、この映画は観客とのコミュニケーションを図ろうとしている。その問を受けた観客は、ローレンスのように自分の好きなことだけ語り出すのか、それとも相手を見て耳を傾けようとするのか。これは対話の映画だったのかもしれない。
What do you like?
まずそもそもタイトルが上手いと思った。
最初は主人公・ローレンスの属性を直接的に表しているものだと思っていたが、映画を最後まで観終わった後にこのタイトルを見ると、実は作り手の伝えたいメッセージに対応していたことがわかり、感心してしまった。
「世界は自分中心に回っている」と勘違いしている男子高校生の話。
そういう人の「みっともなさ」をリアルに容赦無く描いていて、その試みは大成功していると感じた。
でも、世の中のほとんどの人は社会に出る前の若い頃、彼のような一面を多かれ少なかれ持っていたのでは?とも思った。
「彼には共感できるところが全く無い」という人とは、仲良くできる自信が無い。
もちろんローレンスは人を下に見下しすぎているので、ここまで酷い人はなかなかいないと思うし、批判されるのは至極当然。
相手を論破するための道理に反した酷すぎる発言の数々は擁護し難い。
でも、彼のやらかしを観て「酷い」と思う一方で、身に覚えがあるような気がして、心が苦しくなる感じがあったのも事実。
この映画は「才能の残酷さ」も描かれていると思った。
大人になって思うことは、「仕事は好きなことや興味があることよりも、得意なことで選ぶべき」ということ。
好きなことは趣味にした方が人生豊かになると思う。
この映画を観ていると、「好きだけど才能が無い」ことがいかに辛いことなのか、嫌でも思い知らされる。
映画冒頭にローレンスの映像作品が出てきて、後半、将来有望な生徒の映像作品が上映される場面があることで、ローレンスの作品がどれほどしょぼかったかを映画を観てる観客が認識すると同時に、ローレンス自身が才能の有無を自覚せざるを得ない展開になっていて、この映画は容赦無いなと思った。
でも、自信があったのに圧倒的実力差を目の当たりにして夢を挫折した経験なんて、世の中のほとんどの人があるのでは?
「受験の過酷さ」も描いていると思った。
「受験」=「人生の重大な分岐点」で、「受験失敗」=「人生終了」と思い込んでいる学生は多いように感じる。
そのため、受験が近づくにつれ、自信の無い学生は不安な気持ちから情緒不安定になりがちな印象。
個人的には、受験システムは子供に負荷をかけすぎな気がする。
前半は日常が淡々と描かれていくので正直退屈に感じたが、中盤、レンタルビデオ店の女性店長・アラナが「映画を嫌いになった理由」を語る場面が名場面すぎて、そこから一気に映画に引き込まれた。
彼女が前置きで「話は長くなるけど…」と言っていたとおり、マジで話が長いなとは感じたが、話を聴き進めていくほど、自分の心拍数が上がっていくのを感じた。
彼女の話を聴いて、2023年公開映画『SHE SAID その名を暴け』を想起。
ローレンスの「なぜすぐ警察に行かなかったんだ」との問いに対する、アラナの返答が秀逸。
ヤフコメで同じような意見をよく目にするが、そういうことを書き込む人たちには理解できなそう。
レンタルビデオ店が舞台で懐かしい気がした。
友達が今までどんなビデオを借りてきたかを店員がPCで調べようとする場面で、「それは人の道に反しているのでは?」とドン引きしたが、そんなことするからバチが当たるんだよ。
縁を切りたい相手とは距離を置くのが正しい行動のように思えるが、距離を置かれた側がその事実を認識する場面はとても可哀想だった。
この映画の素晴らしいと思ったところは、ローレンスをダメ人間として描いて終了、としていないところ。
ちゃんと救いの手も差し伸べていて、利己的な人間の胸糞悪い振る舞いを永遠と観せられていたはずなのに、映画を観終わった後の気分はそんなに悪くなかった。
アラナがファミレスでするローレンスへの数々のアドバイスは、人生がうまくいっていないと感じる若者への素晴らしい金言だったと思う(非合法なものを除いて)。
前半は共感し、後半は彼の様な熱意とは比べないと気づいた
父の自殺による子供の時から、うつ病を持つ少年は人生の一番重要な段階で自分の夢の方へ進んで行く話である。
人間関係、エキセントリック、家庭矛盾のような様々な葛藤から物語を伝える。前半でかなり昔の自分と似ているなと思って、目標のために進んでも、病気のせいで全部喪失人間になってしまった。その残った一つものがすごく重要だと思う。だから、その主人公にとって映画という重要な物をすごく感じた。
後は主人公自身のわがままな問題も少しでもあると思う。僕自身映画大を通っているから、そういう自分の脚本は最高、その偉さがわからないのは読み側のせいだと考えるやつはいっぱいいる笑
そのわがままな所も偏執の熱情かな...私はそう考えている、他人の迷惑かもしれないけど。でも、同じ沢山映画を見て、映画を勉強している自分は彼の様な映画に対する熱情に比べてみると、恥ずかしくなる笑
ローレンスではなくマットの方に自分を重ねた。 ローレンスにとってマ...
I Like Movies(映画の記憶2025/1/2)
ムカつくけど可愛げもあるオタク少年の成長
映画を観まくったことで何者かになれた気になり、根拠のない自信をつけてしまい、知識や教養があると勘違い。そんなナルシストで周囲を見下す映画オタクの少年が、初めてのアルバイトや高校卒業を経て、少し成長する物語。
情緒不安定で可哀想な経験もしているので、なんとか大目に見てあげたい…のだけど、やっぱりこいつクソガキだな!と思ってしまう、かなり嫌な性格をしている主人公のローレンス君。(お母さんに一番同情してしまった)
唯一仲良くしてくれる友達に「仮の友達」と言ったり、バイト先でも一番下っ端なのに図々しい態度を取ったり、送り迎えしてくれる母親にも「送迎が好きな人」と言って感謝もしない。そんなわけないでしょうが。笑
そんな態度では周りの人が離れていくのは当然で、ある事をきっかけにやっと自分を省みることになるのです。
セリフにもありましたが、本当に彼は映画がなければ生きていられなかったんだろうな。それくらい彼にとって拠り所であり大事なものだったのだということが伝わりました。
店長の好きな映画を観たり、アドバイスをちゃんと聞いたり、ムカつくけど可愛げもあるローレンス君。彼の大学生活が上手くいきそうで良かったです。がんばれ!
絶妙なキャラクター描写で描かれる温かみ
あまりに未完成でやっかいな主人公の青春時代におけるちょっとした成長を描いた作品。監督が自叙伝的に撮った処女作ということもあってか、ストーリーはオーソドックスな青春もので、切り口にも展開にも特段の意外性はない。
ただ登場人物のキャラクターそれぞれが良く描かれていて、時代背景となる90〜00年代の空気が心地よく吸いこめて、セリフのひとつひとつがしっかり伝わってくる良作という印象を持った。ある程度先が読めるシーンが多かったが、それでもダレることなく最後まで映画を楽しめた。
主人公のローレンスは、もはや自信というより虚勢に近いプライドを肥大化させていて、他人への感謝や配慮をまだほとんどできないクソガキの類として描かれている。これは17歳という設定からしても、程度の大小こそあれ多くの人が共感せざるを得ないようなキャラクター造形だと思う。我々はまるで「自分にはそんな時代はありませんでした」という顔で生きているところがあるのだが、彼に共感する瞬間、そんな黒歴史を内面的に白状させられるような気恥ずかしさに迫られる。これがなんとも心地よかった。
ローレンスを演じた役者のなんともいえない可愛げのある風貌や、セリフ回しやタイミングの妙が効果的に発揮され、悲劇的なシーンでもどこかコメディタッチでクスっとできるような、温かみのある作品だった。
好きな映画のタイトルは?
ローレンスの青春を通して、アラナも再生していくお話なんだけど。
これが、よくできてます!
ローレンスが抱えるトラウマや、特性や葛藤が、そこかしこのセリフに散りばめられてる。
彼の純粋すぎるもの言いが、よくも悪くも周囲の人を傷つける。
それでも諦めずに、本音で彼にぶつかっていく人たちが、ホントに優しい。
「マグノリアの花たち」をベストワンに選んだアラナのセンスの良さね!
いや、脚本家か?
いずれにしても、ホントにここで、ハート撃ち抜かれた感じ(笑)
マジで、マグノリア最高!!
デジタルマスター待ってます!
鑑賞動機:映画マニア映画かな10割
PTAの『パンチドランク・ラブ』! Red rum! 『スパルタカス』ってそんな…シーンあるのか?
イタイ青春。きっと監督も自分の黒歴史を悶絶しながら思い出して作ったのだろう。
自分のイタさは正視できないが、人様のイタさは半笑いか場合によっては微笑ましく見えてしまう。
役者はまったく知らない人ばかりだけど、主演の彼いいかも。
とても解りやすい青春ムービー!
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