「あるエッセンシャルワーカーのこと」Brotherブラザー 富都(プドゥ)のふたり ソルトさんの映画レビュー(感想・評価)
あるエッセンシャルワーカーのこと
私たちはどんな時代に生きているのだろう?
貧困にあえぐ兄弟(血のつながりはないが)のマレーシア発のドラマがここ迄心を打つのは、ひとえに人が人を想う人間の根源だからだろうか?
問題は二つある。
社会の分断を促進する移民排斥の非人間性 もろてを挙げて賛成というわけでもない私にもこの問題は国のアイデンティティに関わる問題であり、すぐれて国家政策が重要ということと思える
この映画では弟が移民ビジネスに手を染めている
二つ目はエッセンシャルワーカーの危険性について、人の心情面に関わる仕事(ボランティアであろうと同様)が、一人でクライエントに接するとかありえないが、それだけ人材は充足していない。しかしこの映画のような結末は、残念ながら可能性は否定出来ないこと
マレーシア代表としてアカデミー賞にも手を上げていたが、世界的にも目を背けられない問題だからだろう!
最後に愛の究極の形が、この兄弟にとってほぼ相手への無私の献身だと気づけば、私は本当の愛の究極をみるようなはれやかな涙にくれた
是非今年観るべき優秀な映画だと思う。
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