ネムルバカのレビュー・感想・評価
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ジリジリしてるけど心地よい日々
石黒正数の『ネムルバカ』を映画化。原作のファンです。
イリスとルカのジリジリするけど怠惰で心地よい日々を『ベビワル』の坂元監督ならば再現してくれるのではないかと期待して観に行ったのですが、期待以上でした。
ビンボーでだらしなくて小汚い生活も坂元監督が描くと居心地の良い空間に見えてくるので不思議です。
入巣の憧れの“先輩“であるルカは、エキセントリックで粗暴だけど優しくて、包容力があるけど庇護欲もそそるという難役だと思うのですが、平祐奈が見事に演じていました。
ライブハウスでの立ち振る舞いも様になっていて、それがラストシーンともリンクしていて胸が熱くなりました。
いや、良い青春・音楽映画でしたね。
あと、兎のキモウザさは流石でしたね。
カオマンガイ!
私は10代の時、既にやりたい事があったから先輩側の人間だった…けど何者にもなれずに普通の人生歩んでます。これも良きかな。
原作は既読で好きだったし阪元裕吾監督だし、好きなバンドの儀間くんも出てるし!
ずっと楽しみにしてました!
エキストラ仕事休んで行けば良かったと後悔…
会話のテンポが阪本節になってて、いいんだけど漫画の方がしっくりきたかな?
映画のラストは泣いてしまったよ
ベタではあったけど、バンド好きはあれは泣いてしまうよね…
ネムルバカよりも
A。または人間、のハルイロが頭に残ってしまった
カオマンガイが食べたくなった!
今なぜに
原作は未読ですが、2006年〜2008年連載の漫画だと調べて分かりました。当時にこれが映画化されていたらもう少し良い感想を持ったのかも…
良いように例えるなら、『葬送のフリーレン』で最恐ゾルトラークが解析され一般攻撃魔法として定着してしまった感じかもしれない。目新しさがなく、当時の一過性の若者流行(はやり)で日常描写して、青春群像っぽく見せようとされても、その前に『NANA』や『ソラニン』とかタイムリーに見てるから響いては来なかった。
平さんは声は良いと思ったけど、もうひとつ何を歌っているのかよくわからず、それは惜しいと思えた。
音楽映画なら『君が生きた証』が最近なら好きだし、単に音楽って最高!なら『はじまりのうた』が好き
A。または人間、
原作未読。
W主演の2人の事も、リバーひさめの久保史緒里ちゃん、愛梨ちゃんの妹の祐奈ちゃんって位の認識で。。
ただただ阪元監督だから!ってだけで観ました。
ベビわるは、いくら"ちさまひ"がダラダラしていようとも、ちゃんとスカッと来るのを知っているから、そのダラダラを、余裕を持ってニヤニヤ観ていられるのだけど、こちらはかなりの時間転調する気配がないので正直不安になった。
入巣(久保史緒里ちゃん)とルカ(祐奈ちゃん)の事も知らないし、この先の展開も見えず阪元世界が続くので少し警戒('◉⌓◉’)
そして、金髪の祐奈ちゃんが蘭丸に見えてきて自分を引っ叩く( ̄▽ ̄)
えびのしっぽはゲエ案件。。
とはいえ、やっぱり阪元監督の世界観は好き。
何だかんだで観ていられる不思議。
こっからどーなる?そろそろ頼むよ!となってきた所であのシーン!
祐奈ちゃんの歌唱力に驚かされた!
(「カラオケ行こ」もそうだけど、歌マンガを映像化する時の強みは、実際に音や声が聞こえる所なんですよね。
そしてカラオケも本作も想像以上にソコが良かった)
見せ場のライブシーンでは、音を被せてるのが丸出しで残念過ぎたけど「ピートモス」ってバンドの色が分かったし、好きなジャンルだったし、楽しくなった。
渋いバンドメンバーも楽曲も良かったです。
「脳内ノイズ」サイコーでしょうが!
そして、
ルカ、入巣の日常に、田口(綱君)
伊藤(樋口君)、仲崎さん(兎!!w)が加わってきてからは徐々にアガってきて面白くなっていく。
ルカだけデビュー。
付き添いじゃない泣
バンドメンバーが優しい泣
売れ線に路線変更されてメジャーになっていく"ルカ"
魂売ったんか?!
そんなに毎日ステーキ食べたいんか?!
とんとん拍子でメジャーになっていくルカに、嬉しさよりも落胆した気持ちが大きかったのは、入巣も私も同じだった。
だからあのコンサート(これはライブじゃない)からのアンコールにルカが選んだ一曲が
熱い!!!熱いーーー!!!
チューニングのシーンもライティングの効果もあって、とてもグッと来た!
美しかった!
(照明さんの匠の技でしたね。)
どんな映画を観ても涙一滴も出ないけど、
あのシーンでは涙が作られるのが分かったょ。
この〜ゆうのに弱い!
「ネムルバカ」を熱唱するルカに合わせて入巣も一緒に歌う。
1人、又1人とバンドメンバーが加わっていく(エアーだけど)シーンは胸アツでしたね。
"A"を観に来ているファンが無反応な演出も好み。
皮肉っぽくて大好き。
(原作通り?)
そして
あのタイミングでタイトル
「ネムルバカ」を出してくる演出のニクさよ!!
最&高のタイミングでしたね!
「ネムルバカ」誕生秘話も熱い( ;∀;)
本当なら、これを機会に「ピートモス」としてバンドで活躍していく未来を描いて欲しかったけど、そうしない所は良かったと思います。
失踪エンドもちょっと予想外だったけど、後からよくよく、よくよく考えると、アレしかない着地だったのだと、妙な説得力がありました。
でも又戻って来て欲しいなとも思ったり。。
ルカが見た景色はどんな景色だったんでしょうね。
今やりたい事を頑張る。
やりたい事を頑張ったって限界が見える未来に向けて頑張るなんてコスパ悪い。
この2択だけじゃない。
その間の「今何かやりたくてもその何かがわからないんだよ」っていう人もいるんだよ。
わかりますわかります。
子供以上大人未満。
青春時代のもがき期。
青春時代は楽しかったし、無敵だったし、
もう無茶苦茶だったけど、しんどい事も多かったから。。
あの時に戻れるってなっても考えちゃう。
そして、
私にも1つ年上で正に"先輩"って呼んでいた人がいて、彼女はいつも私より一歩も二歩も先にいて、確実に大人になっていく様子を見ていたので、羨ましいのと嫉妬と、いつまでもバカやってられない現実を突きつけられた気がして、焦ったり寂しかったり、置いて行かないで〜って思ったり。
まだまだ一緒にここにいてよ〜って思ったり。
色々な感情になった事を思い出しました。
先輩元気かなぁ〜
それぞれのタイミングで大人の階段を登れるといいですね♪
"駄サイクル"もそんなに悪くないよ。
そんなメッセージも見え隠れして中々深い作品だったなーと思いました。
あっ!大学生ならちゃんと学校は行けし!
それにしても田口伊藤コンビが好き過ぎてw
「経由してごめん」最初は入巣だったんかい!
経由経由連呼で可笑しいw
「2人共暴力がすごい」
入巣のマブリーパンチも酷過ぎるし、
先輩の強烈な飛び蹴りが低空飛行過ぎる奇跡!
伊藤はそろそろ変身卒業しろし。
2人共イケメンなのに色々残念で惜しいんだけど、私はファンになりました♪
だからフェードアウトが無念過ぎる。。
彼らverも観たいんじゃ!
おまけ1
私の守備範囲ではないが
「KANA-BOON」「the dadadadys」
「ネクライトーキー」「突然少年」
が好きな人はウッキウキだと思います。
楽曲全部サイコーー♪
おまけ2
以前は"イケメン枠"にいたと思う吉沢悠さん。
「泥濘の食卓」のスーパーの店長役が強烈過ぎて、それからはもうキモいおっさんにしか見えなくなったから、うるまも胡散臭さ満々に見えたけど、ちゃんとデビューさせて売ったのだから、まともな人だったのねぇーー
何者でもない僕ら
誰しもが通る季節のような気がする。
全編通して感じるのは"自分の背後から崩れていく崖"だった。
主人公達は日常を消化していく。
その都度その都度、色んなモノと向き合って、諦めてる事もあれば、傍観してる事もあり、しがみついてるモノもある。その時に持つ最大限のキャパシティを持って答えを絞り出す事もあれば、刹那的な感情に委ねる事もある。
鏡を見ているようだった。
あの頃の自分と重なるシーンが多々ある。
その季節を通り過ぎた自分としては、消費されてく時間が有限にも思える。
一生懸命やってたはずだ。
でもきっとコスパは悪いし、何が最適だったのかも分かってはいない。
主人公達を通して、自分の過去に言い訳を探してるような気分にもなる。
きっと、観る人によってはホラー映画にも見えるんじゃなかろうかと思う。
先輩が成功を掴んでからは特に。
それまでの主人公達の境遇は、最下層から空を直視する権利も与えられずチラ見するだけで、有象無象の中でギクシャクしながら漂ってるみたいだった。
そんな無自覚なのか無視なのか、明らかにのしかかっていく圧迫感を久保さんも平さんも好演してた。
長い長い前振りで、迷走している自覚もないまま過ぎてく時間をどう処理していいのか困惑する。
夢や目的を具現化する隣人の存在は、自分を見直すにはまたとない機会ではあって…なるべく、なんなら必死に無視してた事が浮き彫りになってくる。
アレはキツイだろうなぁ。
最後の「ネムルバカ」は渾身のさよならだった。
置き去りにしていった者達への決意表明であり、謝罪であり感謝であり、別離だった。
今までの時間がフラッシュバックしてくる。
迷走した日々を昇華させてくような潔さを感じてた。
そして彼女は失踪する。
大人な判断を下してはみたものの、彼女自身が大人にはなりきってなかったのだと思われる。
青臭いとは思わない。
当然の反応だと思う。バカだと言われようが何だろうが、飲み込みきれないものはしょうがない。
振り向いた久保さんが笑顔で良かったと思う。
決してハッピーエンドの話じゃないけれど、前を向こうと思えるラストだった。
にしても…巧妙な脚本であり演出だった。
ジワジワと首を絞められてるような気はするんだけど、触感はなくて…ずっと久保さんの首にかかってる縄だけが見えてるような感じ。
当事者達には当然見えない。
なんだか凄く残酷な状態にも思えるんだけど、全員この季節は通るし、この状態を普通に経て生きている。
むしろ、大人への面接試験みたいなものだ。
コメディっぽい装いだけど、結構辛辣な、何なら磔にでもされたような強烈な作品だった。
…穿った見方だとは重々承知している。
この作品が「警鐘」にも思えて仕方がない。
主人公の久保さんが置かれている環境なんだけど、そこそこ楽しげだ。お金は無くて生活は苦しいけれど、ちゃんとした生活が出来るように努めてるし、ご飯は食べれてるし、笑ってもいる。
彼女には目標も夢も無いようには見えて…それは持てないのか、持たないようにしてるのかは分からない。
ただ、先輩という他人に自分の何かを投影してる風だし、応援という言葉で誤魔化してるようにも思う。
一体、誰の事を言ってるんだろう?
青春ってカテゴリーにだけ適用される状況でもないように思う。
映画だから、彼女達の人生を第三者的な視点で見る事になる。
そこで繰り広げられる心当たりのある心情やエピソード…自分のこれまでを俯瞰してるような錯覚にもとらわれる。
また、当事者の立場を強制的に剥奪され、客観視もできてしまう。
「それでいいの?」
と、甘くない現実を突きつけられてる気にもなった。
ベイビーワルキューレと比較されるけど、全然別物だ。
お酒を飲みながら友達と観たい笑い感動ありの映画。
こんな大学生活を送ってみたかった…そんな生活に紛れた笑いや感動、社会への鬱憤を含んだ作品。
全世代向けではないが特定の層(若い人?)にはぶっ刺さる。笑いのセンスも良かったが人によっては二番三番煎じで受けないと思う点から評価☆☆☆☆
原作ちょい既読。
・演技とストーリー
演技についてはあまり興味ない(上手い下手くらいは感じる程度)けどすっごいナチュラルで流れるような自然会話…だった。
次いで原作キャラについては知らないけど、その個性あるキャラクターそのものになりきり過ぎててストーリー?(笑いや感動、イライラ)がすーーーっと入ってきた。
演者の顔や立ち姿には皆すごい惹かれるものがあった。
個人的には主人公ルカの話し方、目ぢからがすごい好きで一目惚れしました。(どっかの誰かさんかな?)
みんながみんな天然なバカばっかだったけど、それぞれの将来への道を考える姿から、自分の人生は自分で決めろよ!って伝えてくるようだった。
(伊藤の考えには少し共感)
・笑った点
ボケのセンスが神がかっていたり、アホっぽい行動も実は天然でしてることを知った時は二重でめちゃくちゃ笑った。
そして笑いを堪えきれず声が度々漏れてしまった点、周りの人には申し訳なく思っています…
その点で友達とお酒を飲みながら観て、笑ったりいろんな感情を共有して最後にはしんみりと語り合いたいような映画。
・感動した点
そしてまさかの感動END。演出で主要な登場人物にライトが向き背景を上手く使うことで伝えたかった思いがよく伝わってきたように思います。
・おまけ
この映画は石黒正数先生の原作漫画を実写映画化したものであり、一部の人に大いに影響を与える作品群のひとつである。かく言う私も学生時代に兄に布教されて(それ町)読んだものである。
天国大魔境はアニメは序盤まで鑑賞済み。(独占配信は罪!)
期待し過ぎて
おはガールが百合!?
ベイビー〜、用務員と面白かったし評判高いので行きました。漫画原作と知らずに、行ったので、全体的に深夜ドラマ版ベイビーみたいな雰囲気。百合好き夢女子と、ガチアイドルヲタ兄のみの客層でした。予想より百合すぎ女子が多くて驚いた。このダラ〜としながらヲタネタを散りばめ、若い女子が話すだけの映画を見にくる女子が多いのが多様性の時代なのね〜って感じ。アクションが無いけど、もうちょい音楽の激しいシーンあるかなと思いきやゆる〜とエンディング。万人受けはしないかなあー。ヲタ兄達の間に女子同士がちらほらいる客層でした〜。つまらなくは無いけど、深夜ドラマを超えないかなあ。おはスタ見てたな〜って懐かしく思う程度でした〜。
ゆるめな青春ムービー
監督はこのシーンを撮りたくて映画を作ったんだな
バンド活動に打ち込むものの中々目が出ない先輩、特に遣りたい事もなく毎日をウダウダ過ごす後輩。共同生活を送る二人の若い女子大生の物語です。どの様に日々を送っていようとも、何かを決断しなくてはならない時は遣って来ます。
「あ、監督はこのシーンを撮りたくて映画を作ったんだな」と観る者の胸に直接伝わる瞬間は、映画的に最高の愉悦の時です。そして、本作にはその瞬間が確かにありました。突っ込みたい所は色々あったけど、これを見せて貰ったら十分だ、ありがとう、と気持ちよく席を立つことが出来ました。
「やりたい事がある人と無い人の間には、何かやりたいけど何をしてよいか分からないカテゴリーがあり、8割の人はその中に入る」は、若さのモヤモヤを表す至言だな。
もがく若者。
「ネムルバカ」
観てきた。
マンガ原作とは聞いてたけど石黒正数だったか。
そりゃ良い話になろう。安心感。
パンフが売り切れで悲しい。
県内の上映館3箇所くらいしかないんだけど、他に行ける可能性があるのは蘇我くらいか。まだ在庫あるかな?
と言うことでパンフの在庫切れを悲しむくらいですから面白かったです。
べいびーわるきゅーれの坂本監督と言うことで、あの二人を彷彿とさせる部分のあるシスターフッド描写にとどまらず、周囲の人物の描写も魅力的でした。何物でもない若者の葛藤があり、モラトリアムの輝きもある。
キャラの魅力は原作由来なのかな?
うざったいバイト仲間も含めてキャラクターが立っていて素敵。
特に付き添い呼ばわりされてもぐっと飲み込むバンドの3人が好き。
TV版サイタマノラッパーのイック達みたい、とも思った。
ドラムの彼のルックスが駒木根くんにやや似てるってだけじゃなく。
ラストのシーン。先輩になった入巣は後輩から見て何者かになれていたのだろうか。
祐奈先輩が格好いい
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史緒里は大学の先輩の祐奈とルームシェアしてた。
祐奈はバンドのボーカルで、インディーズで人気があった。
やがてメジャーデビューの話が来る。
ただしバンドではなく、ソロなのが条件だった。
メンバーらは自ら身を引き、祐奈ソロデビュー。
そうして東京に出て1年、歌手としてそこそこ売れた。
そしてコンサートのチケットが史緒里に送られてくる。
で行ったら、元メンバー達も来てた。
ただソロシンガー・祐奈はしょーもなくなってた。
客に愛想を振りまくばかりで、何かソウルがない。
史緒里はガッカリし、怒りがこみあげて来た。
ところが最後の曲として、祐奈はネムルバカを歌う。
バンド時代に自らが作り、人気を博した曲だった。
運営側の許可は取っておらず、独自の判断だった。
実はこれ、史緒里が寝言で歌った鼻歌に歌詞をつけた曲。
で曲名がネムルバカ。うーん、愛のあるイジリw
客の反応はビミョーだったが、史緒里らは最高の気分に。
歌い終えた祐奈はそのまま走って逃亡、以後行方不明。
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クールな中に情熱を隠し持つ祐奈先輩、格好ええわあ。
史緒里をお前呼わばりするけど圧はなく、愛を感じる。
史緒里も不器用で冴えないが、嘘が無い。いいコンビ。
祐奈は逃亡してどこへ行ってしまったんでしょ?
ビジネスのために行儀よく歌わなアカンのがイヤで、
苦しい思いをしてたんやろうね、きっと。
原作は漫画らしいが、この続きもあんのかな?
そういや原作が漫画や小説の作品にありがちやが、
真意がよう分からんシーンが時々あったな。
例えば同級生の男2人。共に夢や希望のないタイプ。
歌に邁進できてる祐奈が特別だ、的な話になった。
でもそれっきり出て来ず、何か中途半端に感じた。
あと祐奈が何故トントン拍子に成功したのかも謎。
そんなに甘い世界じゃないと思うのやが、
どんな努力や苦労があったのかの描写が全くない。
2時間じゃそんなの描いてる暇ないやろけどな。
限られた時間の中では、よくまとまってたと思うわ。
期待を裏切らないシスターフッドと圧巻のラスト
阪元裕吾監督作品と知り拝見しました。
『ベイビーわるきゅーれ』は、ゆるいシスターフッド的日常とエグいアクションシ-ンというコントラストの連続によるテンポのいい展開が醍醐味だったわけです。しかし、本作にはアクション要素がほとんどない……。
延々と2時間独特のシスターフッド描写を延々と見せられるわけで、序盤こそ「この先持つのか……」と思ってましたが、しっかり見続けられます。
延々と続く日常パートがユルくありながらもシビアさも帯びてきたあと、物語は一気にラストへ。
『ベイビーわるきゅーれ』とは違い、本作は溜めて溜めて溜めて溜めて溜めて……ラストに一気にカタルシスへと向かう構造。それがストーリー展開や演出、曲調、タイトル含めてビシッと決まります。
こんな体験は映画でしかできません。今すぐ劇場へ。
駄サイクルからの脱却
かなり良かったです。脱力系青春映画とマジな音楽系映画の融合という感じがなんかとってもハマりました!特に平祐奈凄くイイです。ギターをかき鳴らしながら叫ぶように歌う姿、とても素敵でした。
阪元裕吾監督は「ベイビーわるきゅーれ」で超有名になったがまだ29歳の若手。主演の2人(久保史緒里も良いよ)も勿論20代で、脇を固めた2人の男の子(田口くんと伊藤くん)も20代。この世代の若者の焦燥感(頑張っても先は見えない)はおそらく世界のあらゆる国でも同じなのかも知れない。だからこそ彼ら彼女は先輩の「鯨井ルカ」に希望を見い出し、一般リスナーは虚構のアイドル「A。または人間」に熱狂する。「駄サイクル」を抜け出す為に、。
ラストシーンは映画タイトル「ネムルバカ」がバーンと登場し、衝撃のラスト。これがもう感涙もので、一気に映画全体を高みに持ち上げてくれました。
その後の「鯨井ルカ」はどうなったのか?続編ないのかな?などと考えて帰宅する車に乗ったらApple Musicにちゃんと映画のサントラとPEAT MOTHの楽曲がアップされてた。大音量にして「ネムルバカ」を聴きながら車を走らせたら、とても気持ちよかったです、。
全141件中、41~60件目を表示










