「ほのぼのベースにバランス良いシュールさと日常のリアリティ」ネムルバカ　あおねるさんの映画レビュー（感想・評価）

傑作です。
好みは分かれる作品かもしれませんが、個人的には水底からゆるゆると水面に上がってくるようなシュールなコメディ描写が好きです。
あるあるこういうシチュエーション、っていう日常のリアリティも好きで、言いたいけど言えないことをキャラクターがズバッと言ってるシーンとかスカッとする。
日常系って一歩間違うと全く面白くなくなってしまうけど、これはセンスが良い。

鑑賞に至った経緯がとある界隈のオタクをしているので樋口幸平さんと綱啓永さんきっかけでしたが、お二人のビジュの良さに反してイヤホン、ヒーロー、ナビの下り等シュールすぎて笑いました。
お二人はプライベートで親友ですが、両者格好良い役よりもヘタレっぽい役を演じられてる作品が多いのでお芝居に活きてるなって思いました。
ハマり役だと思います。
あと平祐奈さんのお芝居めちゃくちゃ久しぶりに観ました。
覚えてる限りではあまりお芝居がお上手なイメージがなかったんですが、凄く自然になられてましたしアンニュイな雰囲気が素敵でした。
久保史緒里さんは活躍が目まぐるしく多々お見かけしますが、切ない表情、怒る表情と繊細さがよく伝わるお芝居をされる方で、この作品では情緒不安定気味なキャラクターの解像度が高くて良かったです。