「A。または人間、」ネムルバカ ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
A。または人間、
原作未読。
W主演の2人の事も、リバーひさめの久保史緒里ちゃん、愛梨ちゃんの妹の祐奈ちゃんって位の認識で。。
ただただ阪元監督だから!ってだけで観ました。
ベビわるは、いくら"ちさまひ"がダラダラしていようとも、ちゃんとスカッと来るのを知っているから、そのダラダラを、余裕を持ってニヤニヤ観ていられるのだけど、こちらはかなりの時間転調する気配がないので正直不安になった。
入巣(久保史緒里ちゃん)とルカ(祐奈ちゃん)の事も知らないし、この先の展開も見えず阪元世界が続くので少し警戒('◉⌓◉’)
そして、金髪の祐奈ちゃんが蘭丸に見えてきて自分を引っ叩く( ̄▽ ̄)
えびのしっぽはゲエ案件。。
とはいえ、やっぱり阪元監督の世界観は好き。
何だかんだで観ていられる不思議。
こっからどーなる?そろそろ頼むよ!となってきた所であのシーン!
祐奈ちゃんの歌唱力に驚かされた!
(「カラオケ行こ」もそうだけど、歌マンガを映像化する時の強みは、実際に音や声が聞こえる所なんですよね。
そしてカラオケも本作も想像以上にソコが良かった)
見せ場のライブシーンでは、音を被せてるのが丸出しで残念過ぎたけど「ピートモス」ってバンドの色が分かったし、好きなジャンルだったし、楽しくなった。
渋いバンドメンバーも楽曲も良かったです。
「脳内ノイズ」サイコーでしょうが!
そして、
ルカ、入巣の日常に、田口(綱君)
伊藤(樋口君)、仲崎さん(兎!!w)が加わってきてからは徐々にアガってきて面白くなっていく。
ルカだけデビュー。
付き添いじゃない泣
バンドメンバーが優しい泣
売れ線に路線変更されてメジャーになっていく"ルカ"
魂売ったんか?!
そんなに毎日ステーキ食べたいんか?!
とんとん拍子でメジャーになっていくルカに、嬉しさよりも落胆した気持ちが大きかったのは、入巣も私も同じだった。
だからあのコンサート(これはライブじゃない)からのアンコールにルカが選んだ一曲が
熱い!!!熱いーーー!!!
チューニングのシーンもライティングの効果もあって、とてもグッと来た!
美しかった!
(照明さんの匠の技でしたね。)
どんな映画を観ても涙一滴も出ないけど、
あのシーンでは涙が作られるのが分かったょ。
この〜ゆうのに弱い!
「ネムルバカ」を熱唱するルカに合わせて入巣も一緒に歌う。
1人、又1人とバンドメンバーが加わっていく(エアーだけど)シーンは胸アツでしたね。
"A"を観に来ているファンが無反応な演出も好み。
皮肉っぽくて大好き。
(原作通り?)
そして
あのタイミングでタイトル
「ネムルバカ」を出してくる演出のニクさよ!!
最&高のタイミングでしたね!
「ネムルバカ」誕生秘話も熱い( ;∀;)
本当なら、これを機会に「ピートモス」としてバンドで活躍していく未来を描いて欲しかったけど、そうしない所は良かったと思います。
失踪エンドもちょっと予想外だったけど、後からよくよく、よくよく考えると、アレしかない着地だったのだと、妙な説得力がありました。
でも又戻って来て欲しいなとも思ったり。。
ルカが見た景色はどんな景色だったんでしょうね。
今やりたい事を頑張る。
やりたい事を頑張ったって限界が見える未来に向けて頑張るなんてコスパ悪い。
この2択だけじゃない。
その間の「今何かやりたくてもその何かがわからないんだよ」っていう人もいるんだよ。
わかりますわかります。
子供以上大人未満。
青春時代のもがき期。
青春時代は楽しかったし、無敵だったし、
もう無茶苦茶だったけど、しんどい事も多かったから。。
あの時に戻れるってなっても考えちゃう。
そして、
私にも1つ年上で正に"先輩"って呼んでいた人がいて、彼女はいつも私より一歩も二歩も先にいて、確実に大人になっていく様子を見ていたので、羨ましいのと嫉妬と、いつまでもバカやってられない現実を突きつけられた気がして、焦ったり寂しかったり、置いて行かないで〜って思ったり。
まだまだ一緒にここにいてよ〜って思ったり。
色々な感情になった事を思い出しました。
先輩元気かなぁ〜
それぞれのタイミングで大人の階段を登れるといいですね♪
"駄サイクル"もそんなに悪くないよ。
そんなメッセージも見え隠れして中々深い作品だったなーと思いました。
あっ!大学生ならちゃんと学校は行けし!
それにしても田口伊藤コンビが好き過ぎてw
「経由してごめん」最初は入巣だったんかい!
経由経由連呼で可笑しいw
「2人共暴力がすごい」
入巣のマブリーパンチも酷過ぎるし、
先輩の強烈な飛び蹴りが低空飛行過ぎる奇跡!
伊藤はそろそろ変身卒業しろし。
2人共イケメンなのに色々残念で惜しいんだけど、私はファンになりました♪
だからフェードアウトが無念過ぎる。。
彼らverも観たいんじゃ!
おまけ1
私の守備範囲ではないが
「KANA-BOON」「the dadadadys」
「ネクライトーキー」「突然少年」
が好きな人はウッキウキだと思います。
楽曲全部サイコーー♪
おまけ2
以前は"イケメン枠"にいたと思う吉沢悠さん。
「泥濘の食卓」のスーパーの店長役が強烈過ぎて、それからはもうキモいおっさんにしか見えなくなったから、うるまも胡散臭さ満々に見えたけど、ちゃんとデビューさせて売ったのだから、まともな人だったのねぇーー
コメントありがとうございました。
別撮りだったことに本当に驚きました。
鑑賞後に読んだ原作は、ピートモスメンバーが、最後には出てこないことがわかり、やっぱりあのシーン、最高だったなと改めて思いました。いい映画でした。
レビューにコメントありがとうございました!
原作既読・未読関係なくやはりあのライブシーンは涙出ますね…!このシーンのピートモスメンバーの描き方については映画オリジナル要素なんですがそれもまた良かったです…。
私はベイビーわるきゅーれのほうは観てないんですが、本作を観てみようかなと思いました!
コメントありがとです。どうにもゾワゾワする作風で、平さんの燻り続けてるエネルギーや、久保さんの脆さとか迷子な感じとかがレビューに反映されてたように思います。なんかすっごい複雑な感情で観てました!無理矢理選択をした者、選択から逃げ続けた者、子供でも大人でもない季節の奥底で燻る感情を突きつけられてたようでした。
ゆきさん、共感&コメントをありがとうございます!ルカはビジュアルもダルそうな佇まいも行動も言動もかっこよかったですね。平祐奈さんのイメージも私としては一新されました。今後も期待しています!
こちらもコメントありがとうございます!
久保さんの叫びは本当に刺さったし、後からライブとは別撮りと知って驚きました。
エンドロールの後、インターホンが鳴って入巣が画面外に消えてEND、って感じだと個人的にベター。
(ルカ先輩かどうかは想像にお任せしますって感じで)