「これは刺さる人には刺さる作品…!」ネムルバカ ゆめさんの映画レビュー(感想・評価)
これは刺さる人には刺さる作品…!
なまじ原作が大好きなゆえに「実写かあ。観なくていいかな…」と思ったんだけど、予告の「脳内ノイズ」につられて思わず劇場で観てきた。
観終わった後の感触が不思議と原作を読んだ後に近くて、良い実写化だった気がする。特にピートモスの楽曲のライブシーン、とても良かった…。
劇場を出てからも「脳内ノイズ」と「ネムルバカ」がずっと頭の中で鳴っている。
そして終盤、メジャーソロデビューしたルカ先輩のライブのラスト、ギターを持った先輩と「ネムルバカ」という題字がスクリーン上にドカンと出たあたりからもうダメだった。気づいたらボロボロ泣いてた。
(同様に原作では入巣ちゃんが「先輩!」と何回も叫ぶところでボロ泣きする)
原作を読んでるときからいつも不思議なんだけど、これは何の涙なのか言語化が難しいんだよな。
悲しいわけでも、嬉しいわけでもなく、感動してるのかと言われればそれもまた少し違う。
もっと切実で、胸が苦しくて、それまでの本作が積み重ねて描いてきた何かが、ルカ先輩の叫び、入巣ちゃんの叫びとなって私の中の声にならない叫びとシンクロするように謎の感情の揺さぶりが起こる。
何だろう、過ぎ去ったかもしれないけれどそこにあったものの確かな輪郭をなぞっている?みたいな…。
これは本作を体験した人にしかわからないような気がする。
映画「ソラニン」や「リンダリンダリンダ」のように一見グダグダとした日常描写を積み重ねていって、それがラストライブシーンのカタルシスに集約されていく類の映画が好きな私には割とぶっ刺さる映画だった。
作中でファスト映画問題やソフトとサブスクの差についても触れられてて(ここは映画オリジナル)、昨今の映画鑑賞についても皮肉が効いている(ちなみに本作のライブシーンは劇場で体感するのがおすすめ。まとめ情報を見たりサブスクで見るのではなく)。
ルカ先輩(演者:平祐奈ちゃん)の歌声は不思議とクセになるなあ。そこも良かった。
基本的には大学の女子寮で同室の入巣ちゃんとルカ先輩の日々や関係を描いてるんだけど、百合作品やシスターフッドものというよりは空気がカラっとしてるのも良いんだよなあ。
返信ありがとうございます♪
今ちょうどサイト開いていました。
ゆめさんベビわる未体験とは!
是非ご覧ください!最新の3が1番好きで、ドキュメンタリーの方も最高でした!
でも1から観てね(^。^)
こんにちは。
コメント失礼しますm(__)m
ゆめさんのレビューに大共感!
本当にこれはどういう感情の何の涙なのーー?!?!ってなりますよね!
あのシーンはやばかったです!
原作を知っている方が高評価とは!阪元監督は原作ありでもいけるんだとそっちも嬉しくなった私です。