劇場公開日 2025年1月17日

敵のレビュー・感想・評価

全330件中、161~180件目を表示

4.0敵がやって来る

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

静かなモノクロの世界。物腰の軟らかい元大学教授の独居老人。フランス文学を専門とし、その権威としての自負もある。身の回りのことは自分でこなし、凝った料理もお手のもの。自分の身の処し方に手も打ち終えた。どこを切り取っても、元大学教授的『PERFECT DAYS』。ところが、もう人生の終末を穏やかに迎えるものと思っていた矢先、様々な出来事が舞い込んでくる。ささやかな、それでいて逃げきれない。いや、本当は心の奥底にまだそれを期待していたのだろう。興味がないふりしていながら、実は欲していたのだ。いろいろと。
さあそこでだ、突然の警告、「敵がやって来る」。もしかしたら、このメールを見つけた時ぐらいから、儀助はボケがはじまったんじゃないだろうか。たまにいるでしょう、強迫観念に支配されて暴れる老人が。儀助はそれだ。その視点で彼を見ると、すべてが納得できる。彼に迫る敵とは、達観していそうでいて本当はあった「不安」、若いものへの「嫉妬」、教え子への「欲情」、そんな隠れていた妄想のことだ。それが、ボケ始めることでタガが外れて顕在化したのだ。抑制も効かずに。それを傍から見れば、とうとうこの爺さんボケ始めた、となる。"あの裏窓の主人公はゲスだね。いたく共感するよ″とか、″フランス語は、愛を語るための言葉だからね″とか、つい少し前まで気取っていた姿はどこへやら、見るに堪えない妄想老人へと変わり果てる。いまそれに気づいている自分でさえも、あるとき、敵がやって来るかもと思ったら、戦慄が走った。長塚京三、絶妙。

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栗太郎

3.0私にはちょっと難しかったかな

2025年1月25日
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私にはちょっと難しかったかな

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jung

2.5疲れます

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

難しい

幻覚か現実か複雑過ぎて理解できません。また、幻覚の戦争シーンが暗すぎるし、日本のこういう映画のパターンな気がして好きになれません。他の方の評価は高いようですが万人受けする映画ではないようです。

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ショカタロウ

4.5老いと向き合う

2025年1月25日
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ニョロ

3.5モノクロながら、鮮やかな色彩を感じさせる一個人の老後生活

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

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緋里阿 純

3.0老いるの怖い

2025年1月25日
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あ

4.0身につまされる

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

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ひぐらし2(ひぐらしから引継ぎ)

3.0虚の中のリアリティ

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

夢なのか妄想なのか現実なのか不確かな事象がスクリーンで起きる事自体を楽しむ映画なのかと思うが、終盤は全てが夢か妄想にしか見えなくて(実際そうなんだろうけど)割とどうでも良くなってしまった。
ギリ現実なのかもと思わせる描写があれば感じ方は違ったのかもしれないが。

映画や小説が全て虚なのは当然だが、虚の中のリアルのバランスとして自分はこの作品は上手く受け止められないと感じた。

丁寧な日常を丁寧に描写している序盤や、心の状態が日常の行動に波及している終盤の描写とかは好きです。
彼の様に地位も名誉も手にした人間でさえ、その地位と名誉の源泉から離れてしまった後の姿の描写として身につまされるリアリティがある。人間は一定以上自己のアイデンティティを外部に依存せざるを得ないが、依存の程度や強い場合や依存先が少ない場合の危うさについては老後に限らず意識しなくてはならない。

原作未読なので映画単体としての評価です。

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omoro

3.0良い映画、でも楽しい気持ちにはならなかった

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

怖い

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リコピン大王

4.0一人の俗物を襲う「老醜」と「死」

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

仏教で説く「四苦八苦」の四苦は生・老・病・死を指す。老と死は一続きではない。老いることは苦しみであり、そして死は別に存在する。この映画は老と死を峻別して別々にみせているところに際立った個性がある。
主人公渡辺儀助は大学教授だったがすでに引退し妻にも先立たれた。古い日本家屋で暮らし、身の回りのことはキチンとこなす。食べることにこだわりがあり、凝ったものはつくらないが飯を炊き、肉や魚を焼くなどして菜をつくり食事を楽しんでいる。講演の謝礼は10万円と決めており(安売りはしない)貯金が尽きたときは自裁すると公言している。
要するに自律的、スタイルスティックな生活をおくっているわけだが、翻っていうとこれは老醜を恐れているからに他ならない。ありのままの自分を受け入れられないという意味で俗物であろう。
だが年月は人を老いさせていく。顔の張りはなくなり、身体はたるみ、加齢臭が漂うようになる。
そして儀助を取り巻く女たち。教え子の旅行雑誌編集者は時として儀助を訪れ心をかき乱す。彼女の狙いはよく分からないが、恐らくは学生時代の楽しかった記憶を思い起こしたいというような気持ちなのだろう。バーで出会った女子大生は金目当て、そして儀助の夢うつつに現れる亡妻は儀助の言うことを聞かず恨みごとを申し立てる。つまり、自分勝手な彼女たちと自分自身の欲望に振りまわさせることによって儀助の老醜が隠しようがなく晒されていくのである。
そして「敵」。恐らくこれは死を指している。死は老いとは別のところから現れ、容赦なく人を打ち倒していく。青森から上陸し、黒く汚く這いずる者たちというのは儀助の持つ「敵」=死のイメージなのであろう。
「敵」=死は突然やってくる。これは映画の中でフランス語の引用でも示されるし、儀助の友人であるデザイナー(松尾貴史)が敵を見た後、突然死ぬシーンでも説明される。
老醜から逃れられなかった儀助は「敵」=死からも逃げられない。
残酷な映画であるとしか言いようがない。
映画の最後は、儀助の残した遺書によって家を相続した遠縁の槙男と思われる人物が家を見て回るシーンで終わる。槙男がのぞき込んた遺品の双眼鏡に、儀助の姿が一瞬映る。人は死に、その記憶はかすかに亡霊のように残るが、やがて跡形もなく消え去っていく。その無常を改めて感じた作品でもあった。

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あんちゃん

4.0敵とは…

2025年1月25日
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定年後の余生を過ごす元大学教授。
古い日本家屋で日々を暮らす姿は品がある。
主役の長塚京三のスラリとした姿と落ち着きのある良い声が役に合っていた。

始めはパーフェクトデイズのように日々の身の回りにある幸せをただ見つめていく映画のように見えるが、少しずつ静かに危機が迫り来る…
淡々と抗えない欲求と老いが襲いかかってくる展開にクスリとしちゃう時もあったが、次第に夢に侵食されていく感じは恐ろしかった。ただ、ちょっと長く感じちゃったなぁ。

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いたかわ

4.5女性たちが上品

Kさん
2025年1月25日
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とてもよかった。全体的に品がよい。主人公のあられもない素の部分も教養人らしさがあり、登場する女性たちの立ち居振る舞いは艶めかしくも上品で、時々クスリと笑わせるウィットの具合も絶妙だ。原作は未読だが、筒井康隆の原作がそうなのか。筒井ファンなのか映画館の入りもとても良かった。

物語は自意識版「ファーザー」(アンソニー・ホプキンズ主演の)とでも言えそうな展開であった。最後の春のシーンを観て、結局、境界はこのあたりだったろうと自分の中で納得したところはあったが、口にすると切ないので、そこはあえて書き立てることなく曖昧模糊なままそっとしておきたいという気持ちになった。

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K

4.0敵とは

2025年1月25日
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老い。
敵とは煩悩。
敵とは思い出。
敵とはお金。
敵とはご近所。

敵とは死。

渡辺儀助77歳の静謐な生活が丁寧に描かれているからこそ、脳内の妄想が際立つ。
長塚京三さんの抑えた演技とモノクロ画像が見事にマッチしている。

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ピッポ

3.0ダブル松尾😁

2025年1月25日
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おたか

4.5「敵」とは誰だ?

2025年1月25日
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先ずは、長塚京三さんの名演技が有ればこその集大成と言えるでしょう。
高齢者の老いへの恐怖→死への階段を丁寧に、自分との闘いとして描いている名作だと思いました。

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デイジー

5.0現実と妄想のバトル

2025年1月24日
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さすが筒井作品。どれも最初から暫くは面白いんですが、最後に近づくのにつれ、カオス状態になり、訳が分からん状態で終わる。筒井作品読み終わると、ため息をつき、暫くは思考に暮れる。ある意味、作品に取り憑かせる力が有るんでは。
しかし、先生の豆さには尊敬します。毎食、御自分で一から作るんですから。この場面には食いつきましたね。
この性格がカオスの原因ですね。私みたいにスーパーの惣菜オタクにはカオス、心配ありませんね。

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ホモ・サピエンス

5.0こういう映画が好きなら

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

1週間前にレビューを投稿したのになぜか反映されない...
前にも一度ありましたが、なにかNGワードでも書いたかな?
ということで短めに。

前半は老いていく孤独な老人の切ない日常を描いていて、パーフェクトデイズを思い出してしまった。

後半になるにつれ何が現実で何が妄想かわからなくなり、終盤はいったい何を見せられてるのか理解できなくなる。

と書いていくと、作り手の自己満足的な映画のように聞こえるがそんなことはない。
とても面白い。
いや傑作です。

ただし、こういう映画が好きな人にとっては。

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ジミー

2.0老いの恐怖を経験している人にとってはあるあるネタ的な感じでメタ的に...

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

老いの恐怖を経験している人にとってはあるあるネタ的な感じでメタ的に見ることが出来て面白いのだと思う。そうでは無いので個人的に全く興味を持てず始終眠かった。
 昔の文章をそのまま台詞にしている会話が多い。しかも、意図的ではなく、練習すらしていないのか滑舌が悪く言葉を発することが出来ていない俳優が何人かいる。言葉を発せられないなら、脚本を変えるか俳優を変えれば良いのに。主人公の老後の妄想を俳優なのかよく分からない人がただ演じているのを見せられ続けて退屈だった。
 ただし、日本語が分からない人が字幕で見れば評価は変わりそう。

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TARO

2.5crescendo(だんだん強く)

2025年1月24日
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難しい

主人公の平穏な日常が、じわじわと歪んでいき、
だんだんといやーな奇妙なことが…

最後に、あーなるほどね、ってなるところと
最後まで、…ん?どゆこと?と自分には難しかった。

カラーよりモノクロが合う映画。不気味さも深まる。

主人公のモーニングルーティンの映画予告は面白かった。
ものすごく目玉焼きが食べたくなる…

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summer

2.5なんじゃこりゃ

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

最初は年配男性の一人暮らしの丁寧な暮らしぶりが淡々と描かれていて、
モノクロというより極限まで彩度を落とした映像で、
登場人物もセリフも少なくとにかく眠かった!!!
一人また一人と登場して話は進むが、途中から夢?妄想?現実?ごちゃ混ぜで
なんのこっちゃの世界でした。これがSFというものなのか。
私はSF作品を読んだことがありません。筒井先生の作品も読んだことがありません。
知識がないからか理解できない。。。
最後なんてもう、とんだ安っぽい映画を見せられている気分。

筒井先生が以前、関西ローカルの番組にコメンテーターとして出演しており
いつも最後に確信をつく一言や粋な一言を仰るのがとても面白く好きでした。

だけどこれはよくわからなかった。原作を読んでみたくなりました。

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mameta