「意外や社会派エンタメへと向かう」カッティ 刃物と水道管 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
意外や社会派エンタメへと向かう
この副題「刃物と水道管」にまんまとして遣られました。「これは一体なんだ?」って興味を惹かれてしまいますよね。
脱獄犯として海外への高飛びを企てていた男が自分と瓜二つの男をみつけ、まんまと入れ替わりに成功したところ、その男性は大企業の横暴に抵抗して地方の農民・老人を支援する社会活動家であったというお話です。
ま、そりゃお話に突っ込み所はあるのですが、そこはインド映画の歌とダンスでスイスイと。そして、派手なアクション場面も盛り込みながら、物語は意外や「都市と地方」の問題へと向かって行きます。「村や農家の問題は都市にはニュース・バリューがない」と言うTV局員の言葉は日本にも通じるでしょう。
後半の同じ様な展開の繰り返しをちょっと切り詰めて20~30分短くすればとても引き締まった社会派エンタテインメント作になったでしょう。でも、3時間にせねば気が済まないインド映画にそれを求めるのは無理かな。
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